天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

昇り藤は俳句に詠めますか?

2017-05-02 12:38:03 | 自然

ルピナス、別名 昇り藤


二軒先の西南にひらけた角が菊池さんのお宅である。
菊池夫人はぼくより年配で花を丹精こめて咲かせている。むかしさるテレビ曲のアナウンサーをしていたとかで会話に綾がある。
先日、花を褒めて「ルピナスですね」というと、「よく覚えていましたね」と喜んでくれた。
小生が俳句をやっていることを知っていて、季語になる花、ならない花に話が発展した。

「ルピナスは無理ですね」と小生がいうと、菊池夫人が「昇り藤ともいうんですよ」と応じた。
たしかにさかさまにすると日本の藤に似ている。ルピナスも藤もマメ科だという。
「う~ん、異名の発想はいいんですが<昇り藤>ってなんだろうという興味のほうへ行ってしまうでしょうね、俳句だと」と小生は難色を示す。




「もうじきジャーマンアイリスが咲きますが…」と菊池夫人。
「ドイツアヤメですね。これは別にドイツにこだわらずアヤメで詠めばいいですね」。
菊池夫人と話していて楽しいのは、ジャーマンアイリスじゃなきゃいけませんと固執しないからである。
詩文芸と園芸の差をわきまえているところが賢い。それに
「アイリスといえば『ホテルアイリス』という小説がありましたね」というと、菊池夫人は、「危ない小説がお好きなんですね」と微笑む。小川洋子を彼女も読んでいて対応するのである。さすが元アナウンサー。

ぼくは洋物の花が苦手。
梅、桜、菜の花、向日葵、菊など漢字の日本の花に比べて洋物の花は季語としてのグレードと風格が劣ると思っている。
アネモネでもガーベラでもどっちだっていいじゃないかと乱暴なことを思っている。ヒヤシンスは音感がいいので、かつて、

目覚ましの鳴る前に覚めヒヤシンス

なる句がたまたまできたことがあるが、ほかに洋物の花を書く気がない。
しかし花の名を知っていたほうがいい。菊池さんの角はいつもいろいろな花があって楽しい。


白い花は、スイートアリッサム
「釣りバカ日記」でみち子を演じる広瀬アリスをもとにしてなんとか覚えた。おととい菊池夫人から聞いたこの花の名前を今朝すらすらいったので夫人が感動した。





菊池邸の花壇


コメント
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