三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

一九一〇年・二〇一〇年 3

2010年05月26日 | 個人史・地域史・世界史
■国民国家日本の侵略の構造
 一九一〇年までの数十年間に、日本は、アイヌモシリ・ウルマネシア・台湾・遼東半島南端部(「関東州」)・朝鮮を植民地としていた。その後、日本は、「南洋群島」・中国東北部・群島長沙(「新南群島」)・海南島を植民地とした。
 国民国家日本の国民(一九四七年五月二日までは「臣民」)のほとんどは、日本領土の拡大を支持した。他地域・他国を侵略し、自国の領土を拡大するということは、他地域・他国の民衆から大地と海、山と川を奪うことであり、資源と生産物を奪うことであり、その地に住む人びとのそれまでの生活をこわすことである。
 侵略の過程で、日本国民(「臣民」)は、他地域・他国民衆のいのちを奪ってきた。
国民国家日本形成いらい、アジア太平洋の各地で、日本国民(「臣民」)は、どれほど多くの民衆を殺し、傷つけ、家を焼き、略奪してきたか。
 国民国家日本は、一九世紀後半以後、他地域・他国侵略によって、「経済」を成長させて、軍事力を増強し、さらに侵略を継続した。日本の「文化」は、他地域・他国侵略を支えてきた。他地域・他国を侵略しつづける日本国民(「臣民」)の多くは天皇制を肯定し天皇制を支えてきた。
 国民国家日本の他地域・他国侵略の時代は、いまも、終わっていない。
 日本の他地域・他国侵略の政治的・経済的・軍事的・社会的・文化的構造をうちこわすためには、これまでの日本の他地域・他国侵略の歴史を総体として認識し、そのような侵略犯罪が継続的におこなわれてきた原因を解明しなければならない。
 しかし、日本の「臣民」が「国民」となってから現在までの六〇年あまりにおいても、そのための基礎作業の進行は、のんびりとしか進められてこなかった。
 それどころか、そのような基礎作業の深化を妨害する言論人が現れ、それを支持するものが現れていた(その事例については、後述する)。
 他地域・他国に侵入し、その地を占領し、その地の生産物や資源を奪い、抵抗する民衆を殺傷することは、犯罪である。それが、人道に反する犯罪であることを、一九四五年八月以前の日本民衆のほとんどは、自覚していなかったのだろう。だから、コトバでは表現できない凶悪な侵略犯罪を、当時の日本民衆は、継続していたのだ。
 一九四五年八月ののちに、日本民衆は、国民的規模で、侵略犯罪をくりかえさないという倫理を回復しただろうか。
 最悪の侵略犯罪者ヒロヒトを病死するときまで天皇としつづけ、いまなお「紀元節」やヒロヒトの誕生日を日本国民の祝日としている日本国民は、侵略犯罪をくりかえさないという倫理を確立できていないのではないか。
 あたりまえのことだが、国民国家日本の侵略犯罪の犠牲者遺族、同じ村の住民、同じ地域・国家の民衆は、その犯罪事実を知っている。
 しかし、加害を命令した日本人・加害を実行した日本人・その犯罪を目撃した日本人以外の日本人の多くは、その犯罪事実を詳細には知ることが少なかった。
 それは、当事者たちがかれらの犯罪行為を隠しつづけてきたからであり、日本人の多くが国民国家日本の近現代史、すなわち国民国家日本の侵略犯罪史を深刻に追究しようとしてこなかったからである。
 アジア太平洋の各地で、日本兵がおこなった犯罪行為の詳細を具体的に知ることは、当時もいまも、知ろうとする意思がない日本人には難しいことだろう。しかし、個々の犯罪行為の内容を具体的に知ることはできなくても、わずかの想像力があれば、わずかのモラルがあれば、日本兵の犯罪行為の内実を了解できただろう。
 いま、パレスチナにおけるシオニスト兵(「イスラエル兵」)の犯罪行為は、映像や文字で、伝達されている。日本兵のアジア太平洋での犯罪行為が、映像や文字で伝達されることは、相対的に多くはなかった。だが、たとえば、重慶地域(成都地域などを含む)への上空からの無差別戦略爆撃で、日本軍が、多くの人びとを殺し、傷つけ、住居を破壊したことは、そのことを直接伝達する映像や文字がなくても、容易に想像できることであった。それにもかかわらず、約5年間続けられたこの爆撃に、当時、ほとんどの日本人は同意していた。
                                               キム チョンミ
ジャンル:
ウェブログ
コメント   トラックバック (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「18次来瓊調査日軍暴行」 2 | トップ | 一九一〇年・二〇一〇年 4 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
侵略を侵略と見なさ(せ)ない「護憲派」の退廃 (media debugger)
 最近あまり時間がとれず、すっかり出遅れてしまったが、この間の状況の悪化について、簡単に書いておきたい。  いきなり結論を述べるが...