短歌つれづれ

日常詠、時事詠などを掲載しています。

大寒

2012-02-07 09:21:37 | Weblog
身を縮め寝に入るまでのひとときを夏の「大の字」懐かしきかな
一枚の着衣をも疎みし夏の日を恋しと思う暖房談義
四季あるを悦びとし楽しみし若き日ありしをリセットならず
未曾有の豪雪報ず映像に馳せたき心湧きて悔しむ
北の地に雪にあぐねる孫思う吾の背に温し日面の当地
三十度の気温差巡るこの列島地震津波洪水なお美しと言うや
如月の野は涸れ枯れのモノクローム逃げ帰るなり寒風のなか
傍らの夫が呟く放射線教師あがりの口調馴じめず
貧しさは争い増すやこの国の為政に苦渋の国会を見す
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迎春

2012-01-07 14:05:33 | Weblog
迎春に家うちの事さまざまを仕切りいるなり五十路の娘に
四世代思いさまざま集いおり吾が生き来しを宛らにみる
山頂の「祠」のきざはし年々の体力測定この年も可か
山頂ゆ三河湾望む年初め夫も私も「老い」深めたり
にちにちに一芸二芸を増す幼な「マイナス」に向く吾が老いを知る
目標が「終活」となるこの年の碧空仰ぎ日輪まぶし
「忙殺」の年末年始にあらなくに「水甕締め切り」とんと忘れいし
月始め歌を纏める幾年についぞ無かりし「惚け」にたじろぐ
不況言い不穏をも訴うメデイァにも日本民族信じていよう
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師走

2011-12-05 21:36:04 | Weblog
つわぶきの黄の静けさ隣家の老いの葬りは秋晴れの愁
老いふたり町の市場を楽しげに巡る姿が絵となる瞼
地下道を土竜の所業か作付けし芋に歯型が憎くのこれる
亡き舅が土竜に仕掛けし小道具をふと思い出ず半世紀経て
訪ねいしサイトの主の逝きしとぞ遺稿となりしをマウスは撫ずる
魅せられて富士を巡れる晩年を偲べば哀し写真集はも
華やかな菊の苑生も盛り過ぎ枯葉ながれる夕暮れの道
この星のメディアはおおかた困りごと吾ら晩年安住ならず
前向きに生きよと吾を戒めて歩幅小さく何処へ行くのか

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霜月

2011-11-05 09:00:50 | Weblog
居り場所を探すがに寄る中高年ジムに励むを幸と言うべし
筋トレに励んでそして何を為すインストラクターの若さまぶしむ
悲喜四苦の七十億載せるこの大地この一角は秋の晴天
天気図はお日さまマークに染められて旅心のみが空回りする
淵の水日々冷えゆかん漣の光に身の裡凍ててゆくらし
クロッカスの白が陽に映え秋もなか夢心地なる吾が住む鄙は
落ち葉焼く紫煙の彼方柿の実の灯す夕暮れ吾のゆうぐれ
家伝なる米甕いまはメダカ甕睡蓮も浮き甕無言なり
わだかまりほどけし如き鰯雲地上の紅葉にうっとりといむ
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神無月

2011-10-06 10:41:39 | Weblog
 
炒る如き暑に耐えたれば満月の光さやかに身にしみわたる
名月に虫の音を聞く感傷に久し振りなるしめやかな幸
秋空に向きて放てる深呼吸何処の祭か煙火轟く
いつしらに愛され始む彼岸花土手朱に染め舞う如くいる
曼珠沙華萌える畑道めくるめく遠い日のことふいに想えり
曼珠沙華の原一面に染める朱その激しさに途惑いいたり
エアコンが貝となりたる神無月街に穏やかな風の流るる
逃げ惑う原発難民置き去りに推進を言う反逆もあり
天災に怯ゆる国の哀しさよ海辺の津波また土石流はも  
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秋風

2011-09-06 10:12:39 | Weblog
渡りくる稲田の風を身に受けて臓腑に届く秋の気配を
茜さす夕雲静かに渡りゆく逝きたる人らの面影載せて
辛うじて猛暑を越えて振り向けり八十年の夏の遍歴
大曲の花火大会映しおり花火師たちは悩み深めいむ
隅田川の花火の妙を観ていむか砲火に喘ぐリビアの維新
紅白の夾竹桃が盛る土手彼方より来るかぜ秋匂いくる
台風の目玉の行方ままならず時速十キロのお通りに哭く
吾が生れし瑞穂の国を思いおり自然災害なみなみならず
打たれるを覚悟になおも宰相のポストに縋る男等の性
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盛夏

2011-08-06 14:19:42 | Weblog
今を生きる者たちの咎と諭すありここ一番の「脱原発」か
膨大なリスク負い泣く原発も時移ろえば何処に向くや
一億を震撼させし大震災 収束遅遅とし文月の果つ
列島を次々襲う天災に沈没しそうな瑞穂の国は
原発のコンセンサスに根回しと今宵また聞く不信たかまる
「夏が好き」言い放つ子等をいぶかしむ熱中症に身構える吾
自生する花々増えて夏盛る黄花耀う小向日葵の群れ
鄙のまち茶房に集う老い達が畑の草とのいくさ嘯く
頑なに除草剤嫌いし老い夫が新兵器とし散布を始む
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国難

2011-07-07 20:32:31 | Weblog
節電の課題は重し急激に猛暑は来たり試練はつづく
収束の術知らぬまま原発を易々と始めし企業も国も
燦燦と夏日に喘ぐ北半球文明に拠るわれらの狼狽
小学生ら命を散らせし無念さを語り継ぐべし稀有の少年
双方が狂気となれる戦場を訥々語りし老兵も逝く(米兵)
天上のアインシュタインも哭きおらむ右往左往のシーベルト禍を
隣国ゆ電気輸入の発想も中途半端かメルケル首相
紫陽花の毬が塀より零れいる梅雨の通りに癒されている
夏の花命短く萎えゆけり季の移ろいに一抹の寥
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紫陽花

2011-06-08 13:57:07 | Weblog
遠山も緑も花もこの春は憂いを湛え過ぎゆくばかり
地球上原風景を懐かしむ水辺の岸に打ち寄すせせらぎ
キャベツ畑に紋白蝶の縺れつつやがて何処に迷いゆきたり
ゼロ歳と八十嫗が向きあいて笑み交わすなりましろき未来
年々の若葉の頃の吟行会動画となりて熊谷師の顕つ
梅雨入りを疎む楽しむ半ばして紫陽花まつりのしめやかな風
シーベルトベクレル数値に追われいる原発地域の見えざる敵は
真向かいて悪口雑言並べたつ国会討論に鬱をためこむ
核兵器の威力を知れるこの国も平和利用の名に溺れ来つ
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韓国の旅

2011-05-08 07:51:56 | Weblog
終の旅と心に秘めて勇み立つ八十路嫗の国際空港
空港の出入国のハードルに思い出いくつ愉しみて立つ
ハングルが遍く占めて戸惑えり文盲みみしい黙しゆくなり
オンドルの構造見たり千年の昔も今も寒の厳しき
原発のオンドルならん高層のホテルの床の温さ訝る
客寄せてここも熱気のナイトショウ「ナンタ」のリズムに乗ることもなし
貧富の差益々激しとガイド言う渋滞車両に悩みながらに
戦いに傷つき釜山に逝きし兄玄界灘は望郷の関
海峡を一跨ぎすれば母の国兄の面影しばらく還る




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