世界一周の記録

2006年8月から2008年9月まで2年1ヶ月の世界一周放浪の旅をしていました。その旅の記録です。

ベネズエラ コパ・アメリカ2007観戦

2007年07月09日 06時26分59秒 | 南北アメリカ

南米旅行のルートがめちゃくちゃになるのを承知でペルーからベネズエラに無理して飛んできたのは、全てコパ・アメリカという大きなサッカーの試合がベネズエラで行われるからです。それも6月26日から7月15日までのわずか3週間で終わってしまうので、エクアドルやコロンビアを経由していたら到底間に合わないからです。(このせいでエクアドルのガラパゴス諸島にいつどうやっていくのか、という大きな問題が発生してしました。)といういことで、コパ・アメリカを現地で観戦しました。今回は、そのコパ・アメリカ観戦記をお送りします。

※今回の記事は、南米サッカーに興味が無い人にはなんのことやらわからない記事になるでしょう。しかも、長くなりそうな予感。

<まず大会方式>
参加は12チーム。4チームずつの3グループに分かれてリーグ戦を行い、2位までと3位のうち上位2チームがベスト8に残るという甘いルール。この時点で4チームしか敗退しないんですね。その後は一発勝負の普通のトーナメント。

<次に参加国(グループリーグ別)>
・A:ベネズエラ、ウルグアイ、ペルー、ボリビア
開催国ベネズエラが絶対に2位以内に入れるように仕組まれたグループ。
・B:ブラジル、チリ、メキシコ、エクアドル
強豪揃いの激戦グループ。しかし、ブラジルはカカ、ロナウジーニョ、アドリアーノなどの主力は不参加。
・C:アルゼンチン、コロンビア、パラグアイ、アメリカ
ベストメンバーを揃えた大本命アルゼンチン、個人技の高い優勝候補コロンビア、組織のアメリカ、地味に強いパラグアイ、などここも強豪揃い。

<ペルー・クスコでTV観戦>
ペルーでTV観戦している時、緒戦でブラジルがいきなりメキシコに0-2で完敗するという波乱が。ウルグアイがペルーに0-3、コロンビアもパラグアイに0-5で惨敗。波乱です。アルゼンチンはメッシとクレスポの活躍でアメリカに完勝。というところまで見てから、ベネズエラに入りました。ブラジルのロビーニョ、アルゼンチンのメッシ、メキシコのカスティージョ、という各チームの若いFWがイケイケで見ていて楽しいです。

<グループリーグ観戦>
ベネズエラ人はサッカーには特に関心がないみたいです。バリーナスに飛行機で着いた時、空港のTVでブラジル対チリの試合をしていたのですが、TVを見ている人はほとんどいません。みんなTVは無視して雑談などしています。南米の他の国なら考えられない光景です。この町ではパラグアイとアメリカの試合を観戦しました。スタジアムは、国際Aマッチを本当にこんなところで行うの?というような小ささ。観客席も低くてとても見づらいです。


あまりにしょぼいので地元の姫路陸上競技場を思い出しました。
白い照明の棒が目の前に立っていて見にくい。

試合自体は互角の展開でしたが、決定力の差でパラグアイが3-1で快勝。アメリカは守備とパスワークはいいけどゴール前が迫力不足という日本代表と同じような弱点を持っているような気がしました。パラグアイは全体的に地味。試合中に何度も観客がウエーブを起こしていました。試合中はやめろよ・・・。

その夜のアルゼンチン、コロンビア戦(非常に残念ですがTV観戦)は、コロンビアの仕掛けた肉弾戦にアルゼンチンが非常に苦戦する内容だったけど、終わってみると4-2でアルゼンチン快勝でした。アルゼンチンの決定力の高さは異常です。

今度こそアルゼンチンの試合を見るためにCグループのグループリーグ最終戦が行われるバルキシメトという町へ。チケットはスタジアムの周りにたむろするダフ屋から購入。しかし、この国はダフ屋公認なのでしょうか。警官や軍隊の目の前で公然と売っているし、中にはチケットを売ろうとしている軍人さえもいました。このチケットは、同会場で2試合行われるために、1枚で2試合見れるお得なチケットです。

バルキシメトは観光とは縁の無い町なので安宿というものがなく、一泊35$もする宿に泊まる羽目になりました。

バルキシメトのスタジアムは、バリーナスのそれと比べると天と地ほどの差がある近代的巨大サッカー専用スタジアム。席はどこになろうとも、かなりの見易さが確保できます。しかし、売店の混乱振りはまさに地獄絵図で、サンドイッチを買うために並んでいたら1試合目のコロンビア、アメリカの試合のほとんどを見逃してしまいました。まあ、あまり興味なかったからいいけど。

2試合目、いよいよお目当てのアルゼンチン登場!と思ったらアルゼンチン、パラグアイとも2連勝で2位以上を確保しており、両チームともメンバーを落としてきていました。パラグアイはエースFWのサンタクルスを控えにしているくらいですが、アルゼンチンの落とし方はすごい。ひどすぎる。怪我のクレスポは仕方ないにしても、お目当てのメッシ、リケルメ、ベロン、という攻撃の中心選手だけでなく、マスチェラーノ、アジャラといったボランチとセンターバックの中心選手まで控えにするとは。どれほど自信があるんだ、あんたら?怪我のクレスポの代わりのD・ミリートまでも控え。でも、その代わりにテベス、アイマール、ガゴ、という他のチームなら主力級の選手達がスタメンで登場。層が厚いですねえ。
試合は、メンバーを落としたアルゼンチンがパスワーク主体で攻め込んでいくが点が入らない。スタジアムからは何度も”メッシ”コールが起こりました。後半途中、ついにメッシ登場。スタジアムの興奮は最高潮です。すごい数のフラッシュです。メッシがドリブルで何度もしかけてアルゼンチンの攻撃に勢いがつき、その甲斐あって、ついにアルゼンチンに先制点が入りました。途中交代のマスチェラーノのミドルシュート。そのまま逃げ切り。この日の収穫はメッシを見れたこと。素晴らしい。サッカーがそんなに詳しくなさそうなベネズエラ人の観客ですらメッシがボールを持つと「メッシ、メッシやで!」と大はしゃぎです。それくらい、何かをやらかしそうな雰囲気があるんでしょうね。動きがとにかく速くて滑らかなのです。2トップを組むテベスと背格好と髪型が同じなのでボールを持ってなければ見分がつかないところが、難点。

<ベスト8>
準々決勝はルート的に行ける会場が無いので、首都カラカスに戻ってTV観戦することにしました。
4試合全てが大差になりました。ウルグアイ4-1ベネズエラ、ブラジル6-1チリ、メキシコ6-0パラグアイ、アルゼンチン4-0ペルー。特にチリを6-1で粉砕したブラジルの強さが目を引きました。グループリーグでは低調だったブラジルですが、ここに来て一気にギアを上げてきた感じです。ロビーニョとジウベウト・シウバくらいしか有名選手はいないですが、このまま一気に優勝するくらいの勢いがありそうです。ドゥンガ監督の手綱捌きが良いのかもしれません。
アルゼンチン、ウルグアイ、メキシコも順当勝ち。強いチームが残ったということで良い感じです。ウルグアイのレコバが久しぶりに見るとスキンヘッドだったのにびっくりしました。

高層ビルの林立する大都会カラカス。

南米で最も危険な町の一つらしいです。何も起きなくてよかった。。。

<ベスト4>
カラカスで行われる予定のブラジル対ウルグアイがいつのまにか会場変更になっていたので、見れず。前日に宿のおっちゃんに確認しておいて良かった。。。もし確認が遅れていたら、準決勝もう1試合のアルゼンチン対メキシコの試合(会場はプエルト・オルダスという遠い場所)への移動が間に合わなかったかも。ブラジル対ウルグアイは夜行バスに乗っていたので、見れず。次の日TVでハイライトを見ると2-2からPK戦にもつれ込んで、5-4でブラジルの勝ち。PKも逆転、再逆転、サドンデス、という熱い戦いでした。

ところで、プエルト・オルダスは結構田舎です。宿探しがかなり難航しました。どこもフルで、たまたま空いていても一泊70ドルとかします。気温も湿度も高く、バックパックを背負って歩くのが、とにかく苦痛です。しかも、試合当日の到着なので早くチケットも買わないといけないし、ほとほと困り果てていると、何件めかの宿の人が、宿はフルだけど自分の家に一泊25ドルで泊めてくれました。なんと、ありがたい!その後も車でショッピングモールまで送ってくれたり、宿のインターネットを無料で使わせてくれたり、コーヒーや朝食をご馳走してくれたり、とても親切にしてくれました。今まで泊まった中で最も親切な宿の人だったと思います。ベネズエラは、色々腹立つことが多いし、気候も蒸し暑いし、治安も悪いし、警察が腐っているし、あまり旅行者にとっては良い国ではないけど、人は親切な人が多い気がします。
チケットはなぜかショッピングモール内にうろついているダフ屋から無事購入できました。試合会場はサッカー専用ではないけど、できたばかりの新しいスタジアムでゴール裏の一番上の席だったけどかなり見やすかったです。

メキシコからメキシコ人がこの準決勝のために大挙やって来てました。みんな試合前はテンション高かったです。


試合は前半拮抗した展開ながらも終了間際にアルゼンチンが先制。後半も1-0の間は互角だったけど、メッシのファインゴール(ループシュート)が決まり2-0になってからは、アルゼンチンの一方的な展開。結局3-0で終了。この試合も、メッシの強引なドリブル突破が何度もチャンスを作っていました。会場のベネズエラ人はほとんどがアルゼンチンの応援なのですが、メッシのユニフォームが一番多いです。大会最大のスターなんですね。ちなみに、さすがにアルゼンチンから来ている人は少なかったです。メキシコ人たちは試合が進むにつれて、みんなすっかりおとなしくなってしまっていました。

リケルメのPK。ど真ん中にふわっと決めました。渋い。


恒例の試合終了後の花火。数百発以上上がります。

しかし、そんなことに金を使うくらいなら、終了後の観客の混雑と交通をなんとかしろよ、という感じです。交通整理が全然されてないし、バス停がどこにあるのかもわからないし、バスの数は少なすぎるし、バスに乗るまでに2時間以上かかりました。試合が夜の11時終了なのでバスに乗ったのは深夜1時。危ないやろが!まったく。

<決勝>
会場はあまりにも遠いので残念ながらTV観戦でした。シウダー・ボリバールの安宿の側のレストランで宿の宿泊者達とビールを飲みながらの観戦です。みんなアルゼンチンの応援です。
しかし、試合は残念ながらブラジルが3-0で完勝。前半4分にジュリオ・バチスタが決めて、さらに続けてアジャラがオウン・ゴール・・・。その後はアルゼンチンの反撃を引いて守ってカウンターで追加点・・・。試合内容はブラジルっぽくないけど、強かった。本当に強かった。ドゥンガ監督の統率力がスターの少ないチームを上手くまとめたのでしょうか。僕の中で大会MVPはジュリオ・バチスタ。決勝トーナメントで毎試合、重要な得点をいくつも重ねただけでなく、でかくて強靭な身体を活かして攻守にわたって効いていたので。ロビーニョは弱いチーム相手に点をとりまくったけど、準決勝と決勝で沈黙して尻すぼみな印象です。
アルゼンチンは、決勝までのほとんどの試合を圧勝してきたのに、最後に無得点負けとは、サッカーの勝敗はわからないものですね。8割以上の人が試合前はアルゼンチンが勝つと思っていたことでしょう。TV観戦していたレストランでも、後半の最後の方はみんな無口になりました。応援してたアルゼンチンが負けたのは残念だけど、メッシという傑出した選手を目にできたので、僕自身はこの大会に関して満足感は大きいです。


ここシウダー・ボリバールの安宿。テラスにハンモックを吊ったりマットレスだけを引いたりして寝ます。開放的で雰囲気はいいのですが、蚊が多くて熟睡できません。

<その他所感>
決勝をはじめ、実力差がないのに大差がつくゲームが多かったです。これは、先制されたチームが追いつこうと攻撃的になった裏を、いかにリードしたチームが効果的について点に結びつけたか、という結果だと思います。また、優位にあるチームが、さらに勢いに乗ってイケイケになり、容赦なく相手チームを叩きのめすのになんのためらいもない、というメンタリティも言えると思います。各チームの決定力の高さも言うまでもありません。本音を言うと、もっと拮抗した試合が見たかったのですが、美しい得点シーンの数々を見るのは、確かに楽しかったです。
プレイヤー個人としては、上にも書いたメッシ、ロビーニョ、カスティージョの3人はイケイケで見ていて楽しかったです。早々と負けましたが、意外とエクアドルやペルーの2トップも個人技が高くて、ドリブルでガンガンしかけていて、さすが個人技の南米という印象です。日本代表も、田中達や大久保が大成して、そういう存在になっていてほしかったなぁ・・・。


シウダー・ボリバールのカラフルな街並。しかし、あまりの酷暑で風景を楽しむ余裕はありません。

明日から2泊3日でエンジェルフォールツアーに行って来ます。その後は、ロライマ山の5泊6日トレッキングを検討中です。早くこの危険な国を抜けたいのですが、せっかくなので観光もしたいと思っています。

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Unknown (旅こあら)
2007-07-17 11:16:29
決勝見逃しました!!!!!
おっちゃんが教えてくれた時間が違った!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
前半終了かなって思ってたら試合終了?って感じでした。
無念。何だかんだいってブラジルは強い。
Final!!! (khan)
2007-07-17 16:12:04
うー試合見るの楽しみにしてたのに、録画放送で深夜やったから、待ってる間にこのブログで先に結果を知ってしまった…
責任取ってくれ~~
アルゼンチンも1.5軍のブラジルに負けちゃうとはねぇ。
先制点がゲームを破壊したよね。
あれからアルゼンチン前掛かりになって、ブラジルの守備網にことごとく引っかかってた。
もう少しパス回せばよかったのに、ドリブルで突っかけてばっかやったし。。。
ブラジルはちょっとらしくなく、守備的なリアクションサッカーやった。現実的やけど、嫌やねぇ。。
Unknown (TAKA)
2007-07-24 02:02:32
コパ、見れたんだ。よかったですね。
TV番組「あいのり」も先週、今日とシウダーボリバル。ホットなところを旅行してますね。でも今頃はもうコロンビアかな。
気を付けて旅を続けてください。
ええのう (なおくん)
2007-07-28 19:55:49
なぬー、こんなええ思いをしとったんでスカイ!南米選手権って、これは普通見れんもんでしょ。俺なんてもちろん、残念ながら一試合も見れてないけど、まさか岸コーが行ってるなんて!
俺の予想としては、ロビーニョは消えるで、あいつはたいしたことない。もちろんメッシはめっちゃ好きやけど。
あと、実はこのまえちょっとだけ日本に出張で帰ったときに、アジアカップ見ました。ベトナム戦とオーストラリア戦見ました。ベトナム戦は始まって30秒で、なんてひどい試合なんや、と実感。しかもその後、先制された時に、アナウンサーがいつものように、日本ビーンチ!みたいな感じやって引いたわ。負けるはずないもん、あれに。
一方、オーストラリアはめっちゃ強かったで。ベトナムとレベル全然違うし、日本よりも個人技とかパワーとか全然すごいもん。後半は日本のほうがだいぶよかったけど、やっぱオーストラリアはめっちゃ強い印象でした。
ほなほな、きしもっさんも気をつけて。どんどんサッカー観戦していきましょー。
遅くなりました (しんいち)
2007-07-29 06:51:53
みなさま

返信コメント遅くなってごめんなさい。2泊3日とか5泊6日とかのツアーに立て続けに参加していたもので。

旅こあら

それは残念やね。。。決勝に関してはブラジルの強さが際立っていたよね。残念。。。

khanさん

それは、すいませんでした!ブラジルはらしくないリアクションサッカーでしたよねえ。あれじゃ応援したくなりませんよね。とはいえあのメンバーでは現実的な戦術ですよね。ドゥンガあっぱれ。

TAKAさん

うおー!あいのり来てたんですか!?といっても番組は3回くらいしかみたことないけど。一度ラブワゴンを見てみたいものです。

なおくん

ロビーニョは消えるか、ロナウジーニョみたいに大成するか、微妙だよね。ロナウジーニョも若い頃はあんな感じやったもんなあ。とにかくメッシは本当に凄かったで!!!
アジアカップええなあ。俺も正直そっちやワールドユースの方が結果気になってたもん。

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