[2001年1月20日 朝日新聞]
東京都世田谷区上祖師谷3丁目の会社員宮澤みきおさん(44)一家4人が昨年末に殺害されて20日が過ぎた。血の付いたトレーナー、柳刃包丁、テニスシューズの靴跡。犯人が現場に残したものと同型のものが、宮澤さん宅の近くを走る環八通りの南北15キロの範囲にある店で販売されていたことが分かってきた。警視庁成城署の捜査本部は、犯人が土地勘がある人物との見方を強めている。
■トレーナー
宮澤さん宅の2階居間には、被害者の返り血を浴びたとみられる血のついたLサイズのトレーナーが放置されていた。白地で腕部分が紫。本来は灰色だが、何度も洗濯を重ねたために白く色が抜けていた。
山梨県のアパレル販売会社が若者向けに中国から輸入し、昨年8月から杉並区や葛飾区などの都内で計2、300枚を販売した。メーカー直営店のカジュアルショップは宮澤さん宅から6キロ北のJR中央線荻窪駅近くのスーパー内にある。同店では、同じサイズで腕が紫という同一タイプは数着しか販売していなかったという。
■柳刃包丁
宮澤さん宅の2階台所には、犯人が持ち込んで犯行に使ったとみられる真新しい柳刃包丁が残された。刃渡り21センチ。都内の刃物メーカーが「関孫六 銀寿」という銘で販売し、3800円程度。昨年6月に製造された約1500本の1本だった。
同型の包丁は12月に入って世田谷区や杉並区内で10本以上が販売された。宮澤さん宅から4キロ南東の東急の用賀駅近くのスーパーで犯行日の30日と前日に売られ、3キロ東の小田急の経堂駅近くのスーパーでも犯行日前日に売られていた。また、遺留されたトレーナーと同じJR荻窪駅近くのスーパーでも販売されていた。
■靴跡
犯行現場には犯人のものとみられる血のついた足跡が無数にあった。英国のスポーツ用品メーカーのテニスシューズとみられる。
大阪に本社のあるディスカウントショップが昨年7月、25センチ―27センチまでのサイズのもの千数百足を、ライセンス生産している韓国から輸入した。
このディスカウントショップの練馬店は犯行現場から10キロ北。昨年7月からこの靴を販売した。
捜査本部によれば、犯人の靴は28センチ前後と推定されるという。同ショップが輸入したなかで最大のサイズは27センチだったため、犯人の靴は別のルートで輸入された可能性もあるという。
こうした手がかりの品物を販売していた店の店員は、いずれも客の顔を覚えておらず、購入者の特定には至っていない。捜査本部は、犯人が現場周辺を生活圏としているか土地勘がある、とみて調べている。
東京都世田谷区上祖師谷3丁目の会社員宮澤みきおさん(44)一家4人が昨年末に殺害されて20日が過ぎた。血の付いたトレーナー、柳刃包丁、テニスシューズの靴跡。犯人が現場に残したものと同型のものが、宮澤さん宅の近くを走る環八通りの南北15キロの範囲にある店で販売されていたことが分かってきた。警視庁成城署の捜査本部は、犯人が土地勘がある人物との見方を強めている。
■トレーナー
宮澤さん宅の2階居間には、被害者の返り血を浴びたとみられる血のついたLサイズのトレーナーが放置されていた。白地で腕部分が紫。本来は灰色だが、何度も洗濯を重ねたために白く色が抜けていた。
山梨県のアパレル販売会社が若者向けに中国から輸入し、昨年8月から杉並区や葛飾区などの都内で計2、300枚を販売した。メーカー直営店のカジュアルショップは宮澤さん宅から6キロ北のJR中央線荻窪駅近くのスーパー内にある。同店では、同じサイズで腕が紫という同一タイプは数着しか販売していなかったという。
■柳刃包丁
宮澤さん宅の2階台所には、犯人が持ち込んで犯行に使ったとみられる真新しい柳刃包丁が残された。刃渡り21センチ。都内の刃物メーカーが「関孫六 銀寿」という銘で販売し、3800円程度。昨年6月に製造された約1500本の1本だった。
同型の包丁は12月に入って世田谷区や杉並区内で10本以上が販売された。宮澤さん宅から4キロ南東の東急の用賀駅近くのスーパーで犯行日の30日と前日に売られ、3キロ東の小田急の経堂駅近くのスーパーでも犯行日前日に売られていた。また、遺留されたトレーナーと同じJR荻窪駅近くのスーパーでも販売されていた。
■靴跡
犯行現場には犯人のものとみられる血のついた足跡が無数にあった。英国のスポーツ用品メーカーのテニスシューズとみられる。
大阪に本社のあるディスカウントショップが昨年7月、25センチ―27センチまでのサイズのもの千数百足を、ライセンス生産している韓国から輸入した。
このディスカウントショップの練馬店は犯行現場から10キロ北。昨年7月からこの靴を販売した。
捜査本部によれば、犯人の靴は28センチ前後と推定されるという。同ショップが輸入したなかで最大のサイズは27センチだったため、犯人の靴は別のルートで輸入された可能性もあるという。
こうした手がかりの品物を販売していた店の店員は、いずれも客の顔を覚えておらず、購入者の特定には至っていない。捜査本部は、犯人が現場周辺を生活圏としているか土地勘がある、とみて調べている。