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世田谷一家4人殺害事件の各種報道記事ファイル

遺留品はいずれも現場周辺で入手可能 一家4人殺害事件

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月20日 朝日新聞]

 東京都世田谷区上祖師谷3丁目の会社員宮澤みきおさん(44)一家4人が昨年末に殺害されて20日が過ぎた。血の付いたトレーナー、柳刃包丁、テニスシューズの靴跡。犯人が現場に残したものと同型のものが、宮澤さん宅の近くを走る環八通りの南北15キロの範囲にある店で販売されていたことが分かってきた。警視庁成城署の捜査本部は、犯人が土地勘がある人物との見方を強めている。


■トレーナー

 宮澤さん宅の2階居間には、被害者の返り血を浴びたとみられる血のついたLサイズのトレーナーが放置されていた。白地で腕部分が紫。本来は灰色だが、何度も洗濯を重ねたために白く色が抜けていた。

 山梨県のアパレル販売会社が若者向けに中国から輸入し、昨年8月から杉並区や葛飾区などの都内で計2、300枚を販売した。メーカー直営店のカジュアルショップは宮澤さん宅から6キロ北のJR中央線荻窪駅近くのスーパー内にある。同店では、同じサイズで腕が紫という同一タイプは数着しか販売していなかったという。


■柳刃包丁

 宮澤さん宅の2階台所には、犯人が持ち込んで犯行に使ったとみられる真新しい柳刃包丁が残された。刃渡り21センチ。都内の刃物メーカーが「関孫六 銀寿」という銘で販売し、3800円程度。昨年6月に製造された約1500本の1本だった。

 同型の包丁は12月に入って世田谷区や杉並区内で10本以上が販売された。宮澤さん宅から4キロ南東の東急の用賀駅近くのスーパーで犯行日の30日と前日に売られ、3キロ東の小田急の経堂駅近くのスーパーでも犯行日前日に売られていた。また、遺留されたトレーナーと同じJR荻窪駅近くのスーパーでも販売されていた。


■靴跡

 犯行現場には犯人のものとみられる血のついた足跡が無数にあった。英国のスポーツ用品メーカーのテニスシューズとみられる。

 大阪に本社のあるディスカウントショップが昨年7月、25センチ―27センチまでのサイズのもの千数百足を、ライセンス生産している韓国から輸入した。

 このディスカウントショップの練馬店は犯行現場から10キロ北。昨年7月からこの靴を販売した。

 捜査本部によれば、犯人の靴は28センチ前後と推定されるという。同ショップが輸入したなかで最大のサイズは27センチだったため、犯人の靴は別のルートで輸入された可能性もあるという。

 こうした手がかりの品物を販売していた店の店員は、いずれも客の顔を覚えておらず、購入者の特定には至っていない。捜査本部は、犯人が現場周辺を生活圏としているか土地勘がある、とみて調べている。

<特報・一家殺害事件>事件から半月 現場周辺では

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月18日 毎日新聞]

 一家4人が惨殺された東京都世田谷区、経営コンサルタント会社社員、宮沢みきおさん(44)宅は、隣接する公園の拡張で周辺の民家が次々と去り、夜間は人けがなくなる寂しい場所だった。夜陰に乗じた物取りか、家族に対する恨みなのか。事件から約半月。犯人が捕まらない不安の中、住民たちの間では、野良猫の虐待死や暴走族の落書きなどが、事件と関連付けてうわさされていた。 【坂巻士朗、井上英介】


■エアポケット

 宮沢さん宅は、多摩川の支流・仙川(幅約10メートル)沿いで、都立祖師谷公園に囲まれている。公園の拡張整備が1991年から本格化し、20軒あった近所の家は、次々と移転。東隣のアパートも昨年夏に取り壊され、現在は4軒が残るだけだ。
 日中は、公園で少年たちがスケートボードに興じているが、暗くなると、少年たちは新宿のビル街に移動するので、ほとんど人通 りがない。
 事件当夜の先月30日午後8時ごろ、仙川の対岸をジョギングで通ったという大学生(21)は「静かで、異常には気付かなかった」と話した。その翌朝の31日午前6時過ぎ、犬の散歩で公園に来た男性も、普段と変わった点はなかったという。
 公園管理所は年末年始の休みのため29日から閉鎖され、近くの大学野球部の寮にいた学生たちも22日ごろには帰省していた。


■尾を切られた猫

 「家の前に駐車する人がいて困る」。宮沢さんの妻泰子さん(41)は、知人に不満を漏らしていた。祖師谷公園には、スケートボードの少年のほか、テニスや野球、ゲートボールを楽しむ人などが集まってきていたが、中にはマナーの悪い利用者もいた。
 気味の悪い“事件”も相次いだ。同公園周辺では昨年夏以降、野良猫を虐待する事件が少なくとも3件起きていた。近くの動物病院によると、昨年8月には、しっぽを切り取られたり、目をくぎで刺された猫が見つかった。12月中旬には、両足の皮膚を鋭利な刃物ではぎ取られた猫が運び込まれ、翌日に死んだという。
 また、近所の看板や壁には、暴走族が書いたと思われる落書きがあちこちにある。宮沢さん宅の近くを深夜から未明にかけ、オートバイがバリバリという音をたてて走ったこともたびたびあったと近所の人は話す。しかし、成城署は「暴走族が公園に集まったとか、住民とトラブルがあったとかは聞いていない」という。


■引っ越し前

 「今度の方が、便利になるわ」。宮沢さん宅は、長女にいなちゃん(8)が通う区立千歳小学校のそばに引っ越す予定だった。
 にいなちゃんと同級生の母親(42)は昨年8月、泰子さんが「来年3月には引っ越す。便利になる」と声を弾ませていたのを覚えていた。
 転居予定地の向かいに住む主婦は、昨年春から3回、現地を下見に来た宮沢さん夫妻と会っていた。「泰子さんは私に『気に入ったわ』と言っていた」と話す。
 現在の自宅の土地は昨年3月、公園用地として東京都に売却されたが、引っ越し先の都有地の所有者はまだ変更されておらず、今春の引っ越しは先延ばしになっていたようだ。転居予定地は金網で囲まれたまま、雑草が生い茂っており、建築確認申請も区役所には出されていなかった。
 都は「宮沢さんが移転を最終決断すれば、すぐに土地を購入してもらう予定だった。なぜ、先延ばしになっていたのかは分からない」と説明している。

<一家4人殺害>靴は英国スポーツ用品会社のものと同一

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月16日 毎日新聞]

 東京都世田谷区の会社員、宮沢みきおさん(44)方で一家4人が殺害された事件で、犯人の運動靴が英国のスポーツ用品会社のものと同じであることが15日、捜査本部の調べで分かった。都内では2カ所で販売されていたが、同じ靴底の別 商品が出回っている可能性もあるため、捜査本部は販売ルートをさらに捜査している。

一家4人殺し犯人の靴、都内では3店で販売

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月15日 媒体不明]

 東京都世田谷区の会社員宮沢みきおさん(44)の一家四人が殺害された事件で、犯人が履いていたテニスシューズと同じブランドの靴が、都内の量 販店で販売されていたことが十四日、警視庁捜査一課と成城署の特捜本部の調べでわかった。

 これまでの調べでは、足跡は横しま模様で、英国のブランドのテニスシューズとみられている。このブランドの靴を扱う代理店は現在国内にはなく、特捜本部はブランド品をまねた海賊版とみていた。

 しかしその後の調べで、このブランドのテニスシューズは、都内や埼玉県内などでチェーン展開する量 販店が韓国から正規のブランド品を直輸入し、二~四千円程度の値段で三種類販売されていたことが新たに判明した。都内には三店舗だけで、このうち現場から最も近くで販売していた店は約十キロ離れた練馬区内にあるが、犯人が遺留したトレーナーと同種のものを売っていた杉並区内の衣料品店からは環状8号線沿いに約五キロしか離れていない。

特報・一家4人殺害: 犯人は宮沢さん在宅中に襲う

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月14日 毎日新聞]

 東京都世田谷区上祖師谷の経営コンサルタント会社社員、宮沢みきおさん(44)方で先月31日、一家4人が殺害されて見つかった強盗殺人事件で、警視庁成城署捜査本部は13日、犯人が宮沢さんの在宅中に押し入り、一家を殺害したと断定した。当初、宮沢さんの不在中に侵入したとみられていたが、事件当日の夕方、一家で出かけていたことなどが新たに分かり、犯人は一家が就寝中に侵入したとの見方を強めた。

 調べでは、宮沢さんがいつも使用している車が先月30日夕、自宅になかったことなどから外出していたとみられていたが、同日午後6時ごろ、一家4人で車に乗り、世田谷区成城に出かけていたことが、目撃者の話などで分かった。

 同7時前には、隣家の親族が電話をかけており、そのころまでに一家は帰宅していた。7時すぎには、長女にいなちゃん(8)が親族に調味料を届けていた。

 さらに、犯人が現場に遺留した血の付いた柳刃包丁は、部分的に折れており、先端部分が宮沢さんの遺体近くで見つかり、続く部分が妻泰子さん(41)が襲われたとみられる屋根裏部屋から見つかった。

 このため、捜査本部は犯人が宮沢さんを刺した後、屋根裏部屋に上り、泰子さんやにいなちゃんを刺したとみている。

 絞殺された長男の礼君(6)には犯人の血痕が付いていないことから、宮沢さんともみ合いになる前に殺害されたらしい。

 宮沢さんは普段着姿だったが、関係者によると、深夜まで普段着のことも多かったという。

 捜査本部は、隣の親族が同日午後11時半すぎ、宮沢さん宅で「ドスン、ドスン」という大きな音がしたのを聞いていることなどから、この時間帯に犯人が押し入ったとみている。宮沢さんは階段から1階に落ち、泰子さんらも屋根裏部屋から転落したとみられるため、こうした音だったらしい。

一家4人殺害事件 葬儀・告別式が世田谷区の寺院でしめやかに

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月14日 媒体不明]

[写真]宮沢さん一家の告別式には子供たちも花束を携えて参列した=東京都世田谷区砧の耕雲寺で13日午後0時55分、内林克行写 す

 昨年暮れに殺害された東京都世田谷区の経営コンサルタント会社社員、宮沢みきおさん(44)一家4人の葬儀・告別 式が13日、世田谷区の寺院で営まれた。家族全員を包丁で刺すなどして現金を奪うという残忍な事件に、関係者は深い悲しみと怒りを新たにした。

 宮沢さんの親族のほか、勤務先の上司や同僚、妻泰子さん(41)が経営する学習塾の関係者、長女にいなちゃん(8)と長男礼君(6)の友達ら約1000人が参列した。祭壇には、無邪気に笑うにいなちゃんと礼君の写 真が並び、両脇には宮沢さんと泰子さんの写真が2人を守るように置かれていた。

 友達が姉弟をしのんで作った千羽づるや、にいなちゃんが元気にバレエのポーズをとっている写 真なども置かれ、涙を誘った。


■夫を最初に刺殺か

 東京都世田谷区の会社員宮沢みきおさん(44)の一家四人が殺害された事件で、事件当日の夕方、宮沢さん一家はそろって外出し、帰宅後に殺害された可能性が高いことが、警視庁捜査一課と成城署の特捜本部の調べでわかった。

 台所に残された食器や解剖結果などから、四人は先月三十日、一緒になべを囲んで夕食をとった後に殺害され、犯行時間帯は、近所の人が宮沢さん宅から大きな物音を聞いた午後十一時半過ぎだったとみられている。

 遺体発見時、宮沢さんだけがシャツにズボンの普段着姿で他の三人が寝間着姿だったことや、同日午後六時半ごろには自家用車が車庫になかったという目撃などから、特捜本部は、宮沢さんが夕食後、一人で外出し、帰宅した際、犯人と鉢合わせになって殺された可能性が高いとみてきた。

 しかし、その後の調べで、同日午後六時ごろ、小田急線の成城学園駅前で一家四人が買い物をしているのを目撃されていたことが新たに確認された。自家用車は、この外出に使われたらしい。

 また、宮沢さんの頭からは犯人が持ち込んだとみられる凶器の柳刃包丁の破片が見つかった。刺殺されたのは夫婦と長女のにいなちゃん(8)の三人だが、もう一つの凶器はもともと台所にあった文化包丁のため、最初に襲われたのは宮沢さんとみられる。

 さらに、宮沢さんは休日には深夜まで一階の部屋で一人で趣味のアニメーションのビデオを見たり、映画の構想を練ったりする習慣を持っていたこともわかったが、部屋には、物色跡のほか、宮沢さんがビデオを見た形跡もあった。

 これらのことから特捜本部は、犯人は宮沢さん以外は寝静まったかなり遅い時間帯に侵入、四人を殺害後、時間をかけて室内を物色したとの見方をさらに強めている。

4人でなべ料理のあと襲われる 東京の一家殺害

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月14日19時39分 朝日新聞]

 東京都世田谷区上祖師谷3丁目の会社員宮澤みきおさん(44)一家4人が殺害された事件で、宮澤さんの頭と、妻泰子さん(41)、長女にいなちゃん(8つ)が襲われた2階や3階に、犯人が持ち込んだとみられる柳刃包丁の破片が残されていることが14日、警視庁成城署の捜査本部の調べでわかった。胃の内容物などから4人は事件の夜、なべ料理を食べたとみられ、捜査本部は夕食後の深夜に1人で起きていた宮澤さんが最初に襲われ、その後、泰子さんと子供2人が襲われたとみている。

 調べによると、犯人が持ち込んだとみられる柳刃包丁は、宮澤さん宅の文化包丁とともに2階の台所に残されていた。先端付近が欠けており、宮澤さんの遺体からその破片が見つかった。さらに、泰子さんと長女にいなちゃんが倒れていた2階と、2人が寝ていたとみられる3階屋根裏部屋にも破片が落ちていた。

 また、宮澤さん一家は30日午後4時から6時にかけて、小田急線の成城学園前駅近くの商店街を歩いているのを目撃されていた。さらに、商店街から北方向に約3キロ離れた京王線の千歳烏山駅近くで、泰子さんが午後6時から同40分にかけて、写真店や薬屋で買い物をしていた。午後7時ごろには、長女にいなちゃん(8つ)が、調味料を借りに隣の泰子さんの母親(71)宅に行ったという。

 泰子さんと子供2人は寝間着姿で、宮澤さんだけがふだん着姿だった。4人の死亡推定時刻は、30日午後11時半ごろとみられており、泰子さんと子供2人は就寝中で、宮澤さんだけが起きていたとみられている。

犯人はテニスシューズをはいていた? 世田谷の一家惨殺

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月13日22時24分 朝日新聞]

 東京都世田谷区上祖師谷3丁目の会社員宮澤みきおさん(44)一家4人が殺害された事件で、犯人がはいていた靴はテニスシューズだったことが13日、警視庁成城署の捜査本部の調べでわかった。捜査本部は靴のメーカーやサイズなどの特定を急いでいる。

 調べでは、宮澤さん宅の2階居間を中心に約60個の血の付いた足跡があった。そのなかで、4人の遺体を発見した母親のもの以外に犯人のものとみられる1種類の靴の跡がみつかっている。

 鑑定したところ、靴底は凹凸が少なく、波打った模様で、外国のスポーツ用品メーカーのテニスシューズのものと似ていたという。

宮澤さん一家の告別式営まれる 東京の一家殺害事件

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月13日13時12分 朝日新聞]

東京都世田谷区の自宅で殺された会社員宮澤みきおさん(44)一家4人の告別式が13日、世田谷区にある寺で営まれた。昨年12月30日の事件から2週間たつが、犯人はまだわかっていない。参列した人たちは事件の早い解決を願いながら、宮澤さんと妻泰子さん(41)、長女にいなちゃん(8つ)、長男礼君(6つ)のめい福を祈った。

 宮澤さんの知り合いの男性(77)は「穏やかで、いい人だった。奥さんや子供さんも失って悔しいでしょう。早く犯人を見つけてほしい」と、目に涙を浮かべながら話した。にいなちゃんをよく知る女性は「あんなに優しい子がこんなことになるなんて信じられない。犯人は許せない」と語った。

 警視庁成城署の捜査本部は、約60人の捜査員を動員して、血液型がA型で手にけがをしている犯人の特定を進めている。犯人が現場に残したトレーナーや凶器の柳刃包丁などの流通経路を調べる一方、聞き込み捜査を続けている。これまでに200件を超える情報が寄せられた捜査本部(03―3482―3829)は、引き続き情報の提供を求めている。

殺害犯、テニスシューズは海賊版?

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月13日 媒体不明]

 東京都世田谷区の会社員宮沢みきおさん(44)の一家四人が殺害された事件で、犯人が履いていたテニスシューズは、海外のブランド品をまねた海賊版の疑いがあることが十二日、警視庁捜査一課と成城署の特捜本部の調べでわかった。

 このテニスシューズは、現在は国内でほとんど流通していない英国のブランドのものに似せて作られたとみられ、輸入されて国内で販売された可能性がある。

 また、犯人が持ち込んだとみられる柳刃包丁は、昨年六月に製造されたもので、この時期に約千五百本が製造されたことも判明した。世田谷区と隣の杉並区では先月、十本前後の同種の包丁が売られていた。犯行前日の同月二十九日には、宮沢さん宅から約三・五キロ離れた小田急線経堂駅前のスーパーで、別 々の客が一本ずつ購入していた。

 杉並区のテナントビル内の日曜大工店でもこの柳刃包丁を扱っていた。このビルの衣料品店では、犯人が脱ぎ捨てたものと同じトレーナーも販売されていた。