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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

英国のEU離脱 スコットランド漁業の機会と課題 「EUが漁業をダメにした」英の国民食が訴えるEU離脱

2016-06-25 11:23:17 | 日記

2016年06月25日
BBCスコットランド支局(サマリー仮訳:一般社団法人北洋開発協会 原口聖二)
[英国のEU離脱 スコットランド漁業の機会と課題]
英国はEUを離脱する投票を行い、境界の北側(スコットランドの意)は残留を投票した。
”スコットランド漁業者連合会”代表”Bertie Armstrong”は、政府の協力の必要性を指摘している。
今月初め、漁船団は英国の漁業管理を取り戻すことを議会に促すためテムズ川をのぼった。
国民投票の結果は、漁業のための機会と課題の両方をもたらした。
”Bertie Armstrong”は、”スコットランド漁業者連合会”は漁業活動が可能な限り最高な環境が得られるよう全力を尽くしていると語り、この過程において英国とスコットランドの両政府から意図した支援を得ることが重要だと加えた。
また、”スコットランド白身魚生産者協会”代表”Mike Park”は、EUの漁業政策には欠陥があり、それが、多くの漁業者が離脱に投票した理由だと指摘した。
しかし、”Mike Park”は、漁業者対社会が主要な利害関係にあるという新しいアプローチに焦点があたることにより、英国とスコットランド政府の対応が鈍る時、我々業界は、重大な危機の可能性を認識する必要があると語り、今後とも、持続可能な漁業とその管理を行う方針に変更はないと加えた。
一方、漁業のEU脱退キャンペーン創設メンバーの”Peter Willox”は、BBCスコットランド支局のインタァヴューに対して、ブランド”挑戦”の新たな設定だと語り、業界は、意思決定のため責任ある指導者の代表を自らの政府とするシステムに戻す必要があると結んだ。
スコットランド政府は、スコットランド漁業にとってEU加盟以前、”加盟が最善の利益”としていた。
2014年、スコットランドは4億4,900万ポンド(ポンド下落前:1ポンド=約160円)の水産物を輸出しており、これはスコットランドの食品輸出全体の68%を占めていた。
また、世界市場向けでみた時、食料・飲料では、水産物はウイスキーに次ぐ大きさで、この産業分野に数千人がかかわっている。

2016年06月21日
TBS NEWS-i
[「EUが漁業をダメにした」英の国民食が訴えるEU離脱]
フィッシュ&チップスという、白身魚とポテトをフライにした料理。イギリスの国民食としても有名です。これが今、イギリスのEU離脱問題に関わる非常に重要なものになっています。EUのルールのせいで、この料理に地元の魚をほとんど使えないというのがその理由です。EU離脱を問う国民投票が23日に迫っていますが、この料理がどんな影響を及ぼすのでしょうか。
イギリス南西部の港町・ブリックハム。人口1万7千人の小さな町のいたる所に、フィッシュ&チップス専門店が並んでいます。しかし、使われている魚はイギリスの海で取れた魚ではありません。海の目の前にあるフィッシュ&チップス店ですが、使われているのはノルウェーから輸入したタラです。実は、イギリスの店で提供されるフィッシュ&チップスの原料の9割が、ノルウェーや中国など外国から輸入された魚です。この港町にある10数軒の店のうち、地元の魚を使っている店はわずか1軒。なぜ、自分の国で取れた魚を使わないのでしょうか。
「地元のタラはほとんど出回らず、手に入らないのです」(店員)
港にある市場には、フィッシュ&チップスに使われる「タラ」や「コダラ」は水揚げされてはいましたが、量はごくわずか。原因はEUの規制です。
EUは乱獲防止などを理由に、加盟各国に対して魚の種類ごとに、事細かに漁獲量を割り当てていますが、このEUの規制がイギリスの漁業を駄目にしたと、多くの漁師が反発しているのです。
「将来の漁業を憂いて、99.9%の漁師がEU離脱を望んでいると思いますよ」(市場の責任者)
若い漁師のピアスさん(23)も、EUからの離脱を望んでいます。EUが定めた漁獲量が少なく、制限を超えて取ってしまった魚は水揚げ出来ないため、死んだまま海に捨てているといいます。
「40箱分のコダラを海に捨ててきた。今月は割り当てられた200キロをすでに取ってしまったので、月末まで取れないよ」(ピアスさん)
沖合に出ると周りの船を表示するスマートフォンの画面にフランス漁船の姿が。
「(Q.なぜフランスの漁船が?)このあたりはとても豊かな漁場だからです」(ピアスさん)
目の前に広がるイギリス沿岸は、世界三大漁場にも数えられる豊かな海。しかし、EUは、そこでフランスなどの加盟各国が操業することを認めた上、問題のタラについては、フランスにイギリスの9倍もの漁獲量を割り当てるという、いわば「逆転現象」が起きているのです。
EUの官僚ではなく海のことを知り尽くしている自分たちが割り当て量を決めた方が、海の資源は守られるとピアスさんは考えています。
「ここは民主主義の国。EUの官僚ではなく、私たちが選んだ政府が漁獲量の割り当てを決めるべきです。週末に家族でアイスランド産のフィッシュ&チップスを食べに行くなんて、漁師としては悔しすぎる。この海で取ることができるのに、ばかげてる」(ピアスさん)
EUの前身のECに加盟して以降、漁師の数が半分になるなどイギリスの漁業は衰退が進み、港町にも空き店舗が目立ちます。住民の多くもEUからの離脱を支持しています。
「私たちにとっても漁師は大切な存在です。でも彼らはやりたいことをさせてもらえないでいるの」(町の人【離脱派】)
先週、EU離脱を訴える漁師たちが、ロンドン中心部のテムズ川に集まりました。同じ日、キャメロン首相は、EUに残れば、これまで通り魚の輸出に関税はかからないと訴えました。
「イギリスは毎年1500億円相当の魚をEU各国に輸出している。EUから離脱しても漁業にとっていい事は何もない」(イギリス・キャメロン首相・15日)
フィッシュ&チップスの魚さえ取ることが出来ない。漁師たちのEUへの不満は、国民投票の結果を左右するかもしれません。

2016年06月21日
NEWSWEEK
[イギリスの漁師は90%がEU離脱支持──農家は半々]
イギリスがEUを離脱するか否かで影響を受ける産業のなかでも、漁業は重要な産業の1つだ。EU諸国の海のどこで誰が漁をしていいかを決め、資源保護の観点から国ごとに漁獲量を割り当てる「共通漁業政策(CFP)」は、信じられないほど評判が悪いことで有名だ。その結果、我々が行った調査でも、イギリスの漁業者はほぼ全員一致でEUを離脱したがっている。
漁業者はCFPに対して極めて批判的だ。2016年5月には、EUを脱退してイギリス領海の漁業に関する支配を取り戻すための団体「離脱する漁業」を創設した。
我々が5月と6月、イギリス中の漁業組合の組合員に対して行った調査によると、イギリスの有権者全体では離脱派と残留派がほぼ半分に分かれるのに対し、漁業者の場合は92%がEU離脱に投票すると回答した。これほど一方的な結果は、イギリスの他の経済・社会団体には見られない。
この傾向はEU全体についての意見にも見られる。イギリス全体ではEUに対して「ネガティブ」という回答が約30%だが、漁業者では90%を超えている。
我々が話をした漁業者の圧倒的多数は、EUを離脱したほうがイギリスの漁業は活気づき、漁獲量も増えると75%以上の漁師が考えている。
“何が起こるかわからない”
もっとも、EUを離脱してCFPの対象外になったからといってイギリスの漁業にすぐメリットがあるかどうかはわからない。EUから抜ければ、今まで通り欧州統一市場にアクセスが許されるかどうかわからないからだ。
EU諸国への魚の輸出には大きな影響が出るだろう。フランス、スペイン、アイルランドは2014~15年にイギリスの魚を14万トン買っており、イギリスの魚の輸出先トップ20カ国の36%を占めている。
だが、我々の調査によると、漁業者はEU離脱が魚の輸出に与える影響を深刻に考えていない。漁業者の4分の3は貿易に影響はないと考えている。むしろ良い影響があると考えているのだ。
この調査からは漁業者の自信の根拠はわからないが、漁業者との会話でよく聞いたのは、魚介類はイギリスよりEU、とくにフランスとスペインで人気が高いため、EUの漁業者だけでは需要を満たせない。従ってイギリスから買い続けるしかない、というのだ。
とにかく漁業者のEUに対する反感は強い。漁業と同様、共同農業政策の枠をはめられながらも、EUに対する賛否が分かれる農業者とは対照的だ。農業者の場合、市場統合による損失はEUが補助金で補償してくれたのに対し、漁業者は何もメリットを得ていないせいもあるだろう。
欧州統合の恩恵は広く薄い半面、コストは一点に集中しがちだ。漁業者がそのしわ寄せを一身に受けてきたと思えば、こうした反応も驚くにはあたらない。

2016年06月16日
BBCジャパン
[英国民投票 EU残留派と離脱派、テムズで水上の戦い]
英国が欧州連合(EU)に残るべきか離脱するべきかを問う今月23日の国民投票を目前に、 離脱派のイギリス独立党(UKIP)を率いるナイジェル・ファラージ党首と、残留派のミュージシャンで政治活動家のボブ・ゲルドフ氏が、それぞれ船でロンドンのテムズ川に繰り出し、お互いを批判し合った。
ファラージ氏は、川沿いに立つ英議会に向けて、英国の水域は英国が管理すべきと訴えるため、漁船団を率いて水上に出た。すると待ち構えていたゲルドフ氏率いる船団が出迎え、ファラージ氏は「漁師の味方じゃない」と罵倒。これを受けてファラージ氏は、ゲルドフ氏が困窮する漁師たちを「馬鹿にしている」と応酬した。双方がホースで水を掛け合うなどしたため、待機していた警察艇が間に割って入った。約30隻からなるファラージ党首の船団は、EU離脱派の漁業関係者団体「Fishing for Leave (離脱のための漁業)」が準備し、15日早朝に英南部ケント州ラムズゲートを出発。途中2カ所で停まり支持者を乗せた後、国民投票前最後の首相代表質問が行われている午後12時半に、ロンドン・ウエストミンスターの議事堂近くに到着した。
離脱派の漁船団がタワー橋を通過すると、「In(残留)」派の旗を掲げた複数の小型船が漁船団に接近し、進路をふさごうとした。ゲルドフ氏を乗せた船「サーピードン」はジャズの名曲「The 'In' Crowd」をスピーカーから流していた。離脱派と残留派の船団が、議事堂前の水上で旋回し合うなか、警察艇や港長の船も接近して事態を見守った。ロンドン港湾局によると、「過剰な騒音」と他の水上利用者への影響について双方に注意したが、特に安全上の問題もなく終わったという。
”漁師の味方かどうか”
ゲルドフ氏は船でファラージ氏の船に接近し、ラウドスピーカーでファラージ氏を「偽物」と罵倒。「漁業について本当のことを教えてやる。その一、英国の漁業は欧州のどの国よりも利益が大きい。その二、英国の漁獲割り当てはデンマークに次いで欧州2位の大きさだ。その三、英国の水揚げ量は3番目に多い。その四、あんたは漁師の味方なんかじゃない」と並べ立て、「あんたは欧州議会の漁業委員会の委員だったのに、43回の会議中、1回しか出なかったじゃないか」と批判した。これに対してファラージ党首は、自分たちの抗議行動に向けられたゲルドフ氏たちのカウンター抗議行動について、「実にひどい、みっともない」と批判。自分たちは、英国の魚に対する英国の権利を取り戻したいのだと主張した。「我々はかつて、エスタブリッシュメント(社会主流派)に対して抗議していた。それが今ではエスタブリッシュメントが我々に抗議してくる。億万長者のゲルドフ氏がしたことは、英国中から集まった人たちを真っ向から侮辱したに等しい。ここに集まった人たちは、欧州連合による共通の漁業政策で自分たちの地域社会が破壊されてしまうと声を上げにきたのに」「実にみっともない光景だったと思う。そして(ゲルドフ氏が)いかに無知か、露呈した。この国では、本来英国の領海であるべき水域を泳ぐ魚の2割しかとってはいけないことになっている。ゲルドフ氏は明らかに、そこが分かっていない」とファラージ氏は批判を重ねた。ファラージ氏は船団の行動について、注目を集めるための売名行為ではなく、EUによる英漁業破壊に対する「真剣な抗議行動だ」と述べた。「今では、商船が一隻もない港があちこちにある。(略)ノルウェーと比べてみるといい。ノルウェーは北海沿岸から200マイルまで漁業を独占し、漁業も観光釣り産業も大いに栄えているというのに」これに対して環境保護団体グリーンピースは、問題はEUではなく、英国の漁獲割当が一部の大手業者に独占されており、英政府が対策をとらないことだと批判。その大手業者の一部は、ファラージ氏率いる船団に参加していたとグリーンピースは言う。野党・労働党も、EUに加盟しているからこそ英国の漁師は欧州の水域で操業できると残留の利点を指摘。マッカーシー影の環境相は、「水産資源を守り、水産資源から生活の糧を得ている人たちを守るためにも、欧州全体の総合的な対応が必要だ。乱獲によって魚の量が激減し、絶滅寸前の種もあった、過去のひどい状態に戻ってはならない」と述べた。国民投票を前にして最後となった首相代表質問で、漁業問題について問われたキャメロン首相は、EUを出ても英国の漁師たちの状況が今より良くなることはないと答えた。
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