社会統計学論文ARCHIVES(人生という森の探索)

社会統計学に関する論文を要約し、紹介します。
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志ん生の芸とその家族

2017-07-14 15:00:15 | 古典芸能

美濃部美津子『おしまいの噺ー落語を生きた志ん生一家の物語』アスペクト、2005年。
                      おしまいの噺
 「志ん生」師匠の娘,美津子さんが父母,兄弟の思い出を熱く,優しく語ります。

 破天荒に生きた父(志ん生),しかし話芸では絶品といわれました。著者の弟には馬生と志ん朝がいます。妹に喜美子。

 落語家家族を影で支えたのは「りんさん」(母)でした。極貧ともいえる「なめくじ長屋」での生活。

 父は酒と女に金をつぎこみ,家にあるものをことごとく質に入れてしまったこともあったとか。りんさんは文句ひとついわず,志ん生の芸を信じて(?),内職と夜なべの日々でした。

 ふたりの弟も落語の世界へ。姉である著者の弟想いが行間に滲みでています。

 わたしは2年ほどまえに,志ん朝の落語をCDで10枚ほど聴いて,その芸のつやに感心していたので,この本を大変に興味をもって読みました(「佐々木政談」「抜け雀」「寝床」など)。

 「志ん生」がいかに卓抜な芸人だったとしても、りんさん,美津子さんなど女性の力がなくては,一人前の男はなかったような・・・。そんな感慨に一瞬とらわれました。

 この本は、このブログのカテゴリーで言えば、「評論(評伝)」に落ち着かせるべきなのでしょうが、世紀の話芸の「志ん生」のことが中心なのであえて「古典芸能」のカテゴリーに入れました。

おしまい

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