【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

大林宣彦監督「異人たちとの夏」(1988年、108分)

2017-11-16 22:10:30 | 映画

    

 大林監督得意のワンダーランド。原作は山田太一、脚本は市川森一。


 妻子と別れ孤独な生活をおくっている原田英雄(風間杜夫)。彼は有能なシナリオライターだが、12歳の時に父母(片岡鶴太郎、秋吉久美子)と死に別れた。父母の突然の交通事故死だった。現在、40歳。

 その彼は浅草で育ったが、ある日、その地に迷いこみ、昔の父母に遭遇する。亡くなったときの父母がそこで暮らしていた。父とビールを一緒にのみ、母がつくったアイスクリームを食べ、昔に戻って懐かしい生活を取り戻す。

 英雄が暮らしているマンションは不思議なところで、住人は彼とひとりぐらしの桂という名の女性(名取裕子)のみ。ある夜、突然、彼女が彼を訪れてくる。いったんは追い返したが、その後、行き来が始まり恋愛関係におちいる。深みに入っていくが、彼女はなぜか様子がおかしい。

 異人とは「幽霊」のこと。父母も桂も幽霊だったのだ。

 その後も英雄はたびたび父母をおとずれるが、桂はもう父母にはあわないでくれと懇願する。英雄は父母とあうたびに痩せていくからであった。その懇願を受け入れる英雄。

 英雄が父母とすき焼き屋でわかれるシーンは、胸をうつ。風間杜夫の演技(表情)がうまい。 


 


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