森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

映画「犬神家の一族」

2007-01-31 09:37:46 | 映画

犬神家の一族 - goo 映画

   

 〈早いもので、もう一月も今日で終わりですね。先日、今年最初に映画館で観た映画「大奥」のことを書きましたが、昨年最後に観た映画は、この「犬神家の一族」でした。でもさすが12月、時間不足でとうとう記事にすることは出来ませんでした。

 映画館でも上映は終わってしまっていますし、DVDも出ていないので、今書くのはあまりタイムリーではないかも知れませんが、記憶が乏しくならないうちに記録しておきたいかとも思い、一月の最後の日に書いておくことにしました。〉

 この映画を観て一番驚いたのは、その脚本です。

1976年角川映画の第一弾として上映された「犬神家の一族」、当時は並びましたよ。石坂浩二といえば当時はハンサムの代名詞みたいなものでしたから、楽しみに観に行きました。

市川崑監督の30年前の作品のセルフリメイクなのは知っていましたが、ほとんど同じシナリオだったとは・・・・

そうすると無意識にやってしまうのは、前作との比較です。もちろん、30年前のことなのでいろいろ覚えているわけではありませんが、それでも、深田恭子、奥菜恵の向こう側に坂口良子や川口晶の影が通り過ぎて行きます。

三谷幸喜は旅館の主人役と言うより、横溝正史役と言う感じです。(1976年では横溝正史は那須ホテルの主人の役)。

    

 

前作の時、横溝正史は、最初は石坂浩二はハンサムなので合わないんじゃないかと思ったと言っていましたが、30年たってみると、本当にはまり役になっていました。加藤武、大滝秀治が昔と変わっていないような雰囲気なのもおかしかったです。

でも、「よし!わかった!」と言う決まり文句が生きてはいませんでしたね。また、30年たって、このシーンはいらなかったと監督が思ったのでしょうか。佐兵衛がこの地に流れてきて、前の神社の神官に助けられるシーン。衆道という言葉。佐兵衛の神官の妻との愛欲シーンとそれを覗く神官の姿。ぼろきれのように家から出て行く松子の母の姿。そんなシーンは全てなかったのですが、監督、90歳過ぎて乾いてしまったのでしょうか。

横溝作品の売りは、「どろどろ」にあると思います。それは、血のどろどろのみならず、「人の性」のどろどろ。上記のシーンをカットした新しい作品は、非常に小奇麗な感じがしてしまいました。

横溝もそうですが、江戸川乱歩の世界も、首が飛ぶ、体が切断される、顔が潰される(書いていても気持ちが悪いですが)と言う恐怖の殺人の世界です。人は昔、現実にはありえない恐怖を求めて、本を読んだり映画館に足を運んだと思うのです。菊の上の首を見つけるシーンでは、思わず手で目を隠した昔の自分を思い出してしまいました。

でも今は・・・あれ、これ、それ。ああ、横溝正史にも江戸川乱歩にも今の現実のことをどう思うかインタビューして見たいものです。

とにかくこれはこれで面白かったですよ。なにやら、ドーデもいいような説得力ない言い方ですが、本当です。前作の次女、三女役の草笛光子と三條美紀が違う役で出ているのも楽しめましたよ。見逃した方はDVDが出たらご覧あれ。いろいろな意味で楽しめます。

 

〈だけど、本当は琴の師匠役はどうしても、岸田今日子のイメージが強く、草笛光子が話している間、岸田今日子に置き換えてみてしまいました。やっぱりこの役は、彼女が良いよねとしみじみと思ってみていました。

実はこの日、本当は「硫黄島からの手紙」を観に行ったのです。ですが、機械の故障とかで30分遅れと聞いて、「それでは、『武士の一分』にします。」と言ってから、ふと気が変わり「『犬神家の一族』に変更してください。」とお願いしました。自分でも「?」と言う感じです。なんとなくお気楽の方が良いかなと思ったのだと思います。

12月20日、家に帰ったら、テレビで岸田今日子さんの訃報が流れていました。岸田今日子さんは大好きな女優でした。もう少し早くに亡くなったのだと伝えられていましたが、その日は彼女を思い出す日だったのでしょうか。ちょっと、不思議な気がしました。〉

 

 

 

 

 

 

 

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
犬神家の一族 (猫空書店)
2007-02-06 14:54:30
TBありがとうございました。

映画「犬神家の一族」、面白かったです。
でも確かにおっしゃるとおり、
前作にあったおどろおどろしさが
失われた気がします。
野々宮大弐の覗き見シーンは名場面だと思います。
何しろ、犬神家の悲劇はここから
はじまったのですから。

監督のお歳を考えると、
これが最後の市川版金田一かもしれません。
寂しいですね。
猫空書店様 (kiriy)
2007-02-07 10:11:50
コメントありがとうございました。
確かに、それが最後の市川版金田一かも知れないですね。でも、そのお年で現役と言うのもすごいと思ってしまいますが。。勇気付けられますね。

これからもよろしくお願い致します。

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