森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「グーグーだって猫である」

2008-09-13 00:02:10 | 漫画・マンガ・まんが
グーグーだって猫である〈2〉
大島 弓子
角川書店

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この本を買ってくれた(『母の姑息な陰謀』参照)ラッタ君が「一冊で良かったかな。」と言いました。なるほどそれも分かります。

「グーグーだって猫である」の一巻は、どちらかと言うと
大島弓子が大好き、または猫が大好きという人の漫画のような気がします。

グーグーとビーとの出会いとその育児日記。なんとなく「猫好きの猫好きの為の猫日記」なのかと思ってしまいます。でも、その終わりに劇的に物語に転機が生じるのです。物語の転機は、すなわち大島さんの転機です。

 

ペットは家族。

その言葉は簡単です。でもペットにも病気のときもあれば、老いもやってきます。

ともすれば私たちは、彼らが去っていくことばかりを考えてしまいますが、その逆もあるわけです。

 

大島さんが書いた遺言書が心に残りました。

 

 そして、この物語はさらに詳しく書かれた2巻目以降に「猫好きのための・・」と言う枠も超えて、その世界に私を引きずり込むのでした。

退院の日にやってきたクロ。そして、公園で出会ったタマ。

 

私は2巻目の終わりから登場するタマのお話を、涙なくして読むことが出来ませんでした。

ここからはちょっとネタバレです。

ホームレスの男から猫疥癬の猫を引き取り、治療して慈しんで飼う大島さん。どうしてそんなことが出来るのでしょう。

読んでいると、どんどん胸が痛くなってくるのです。

そして、彼女が勘違いをしていたのだというくだりは、ハラハラ落ちる涙を止めることはできません。

猫が病気でも放置で、いっけん猫を無造作に扱っているように見えたホームレスの男性。あまりに惨めな猫の外見でしたが、虐待などは受けていなかったのです。それは、人を決して怖がらないタマの態度で分かります。そして公園に連れて行くと、タマは自分を連れていた男性を探して、いつも彼が座っていたベンチに行くと、じっとその場所を見つめているのです。

そして、彼女は気が付くのです。猫のことを思うあまりに、自分はその猫を可愛がっていた人から、猫を引き離してしまったのだと、相手の男性の気持ちを思うところ、感謝する所は、まるで詩的な短編小説を読むようでした。

 

三巻以降は、大島さんの猫愛も加熱して展開していきます。

 

9月6日公開の映画の方も順調にヒット中のようですね。行く予定の日も近づいています。予告編ではどう観ても猫がいっぱいと言う感じではないので、どんなお話なのか楽しみにしているんです。

 

 

 暑いとは言っても、暦の上ではもう秋。読書の秋の一冊に漫画じゃないと言わずに、大島弓子の猫愛の世界を垣間見てみませんか。命あるものにきっと優しい気持ちになれますよ。

 

 

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4 コメント

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きょう、 (ボー)
2008-09-13 22:01:04
舞台あいさつ付き上映を観てきました。こんばんは!
小泉さんが、秋本尚美さんが描いた映画版コミック(短くする前の脚本らしいです)のラストが好きだったのに、映画にはなかった、という話があり、帰りに買ってきました。まだ読んでいませんが。
1回目より、たくさん、時々泣きながら映画を観ていました。
ボー様 (kiriy)
2008-09-14 10:58:31
おはようございます。
生小泉さんは如何でしたか。きっと輝いていたのではないでしょうか。ボーさんはマリリンはもちろんですが、確か小泉さんのファンだったような・・・。
(余談ですが、モンロー付けずにマリリンと書くと、吃驚するほど可愛い名前なんだと、今思いました。)

ところで、映画版のコミックがあるんですね。Amazonで見てみました。なくなってしまったラスト、気になりますね~。
私は今日観に行く予定なんです。

>1回目より、たくさん、時々泣きながら映画を観ていました。

ああ、もう暗示に掛かりそう。ハンカチ持って行って来まーす。
2巻までは… (もちきち)
2008-09-14 12:14:20
kiriyさん、こんにちは。

大島さんのファンだったので、
「グーグーだって猫である」も読んでました。
いま4巻まで出てるんですよね。
一応既刊は全部持ってますが、正直3巻以降は…です。
冷たい人間だと思われるでしょうが、
大島さんの猫愛の加熱ぶりが怖いです。
もっとほかに方法があるのでは、と思ったりして。
映画でははどうなってるんでしょうね?
雑誌のあらすじを読むと、かなり原作から離れてるみたいですが…。
もちきち様 (kiriy)
2008-09-15 12:05:33
そうですねぇ~。もちきちさんの言わんとしている事は、凄くよく分かってしまいます、私。冷たい人間なんかじゃないと思いますよ。

「猫館はかくのごとく作られる。」と、思わず呟いてしまいましたし。

近所の人はみんな大島さんレベルの優しい人ばかりなのかなぁと余計な心配もしたりして・・・。

映画は原作とはかなり離れていました。でもとても良かったです。大島さんのファンだと、この「グーグー・・」はちょっとなぁと思えても、原作を離れているがゆえに結構いけると思いますよ。

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