森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「アリゾナ・ドリーム」

2007-05-26 10:26:23 | 映画
アリゾナ・ドリーム - goo 映画
ケーブルTV/ムービープラスにて

25日から『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』が公開になった。そのお陰で、ジョニー・デップ特集なんかがケーブルテレビのチャンネルに組まれていた。その中のひとつ。(今週からケーブルテレビを楽しんでいます)


だけど、こんなに字幕の言葉の足りない映画を、私は初めて経験した。最後の方の大事な部分はさすがにあったけれど、最初、まともに話せないと言う設定の人が主人公なのかと思ってしまったくらいだ。言葉の最初の所だけがヒントのように字幕が付く。立て続けに会話が入ると、その人の分の字幕がない。
こんなにも、得意とはいえない英語に耳を澄ました映画は初めてだった。

 画面からはジョニー・デップの優しい美しい声が詩の朗読のように、滑らかに流れてくる。

 映画の表現力というのは、セリフのみにあるのではない。私はこの映画を見て、そのことを改めて知ったのだった。言葉は全て分からなくても、一人の青年の成長の物語が、美しくも詩的に描かれていると言ったら、あまりにもありきたりな言い方だろうか。
「リバティーン」が一人の男の終焉を描いているのなら、この作品は人生のスタートに立った青年の物語かも知れない。

「リバティーン」と比較した書き方をしたので、ついでに言ってしまうと、一つ前の記事なのに、早くも訂正する。
私はその記事の中で「別にジョニーが美しいから好きになったのではない。」と書いたかもしれない。絶対、絶対、訂正する。私は思い出してしまった。
―世の中にこんな美しい男がいるなんて―と思ったから彼を好きになったのだった。
 1992年のこの作品の中のジョニーは、まだ20代。この美しさはどうだろう。この顔で

>どうか私を好きにならないでくれ・・・・。

と言われても、「無理、絶対に好き!!」と、私は言ってしまうかもしれない。ロチェスター卿の本当の年齢にもあっているし。
病気で崩れてしまった顔を優しく、私のふくよかな胸・・ではなかったお腹で包み込んであげる。

などと、又も私のジョニーへのミーハー度の高さを暴露してしまった所で映画の感想・・・・


この映画の監督はエミール・クストリッツァデ、他の作品に「アンダーグランド」「黒猫・白猫」「ライフ・イズ・ミラクル」があるが、知らない作品ばかりだ。だが、いずれの作品も評価が高く天才と謳われている。

この映画の主人公の心象風景をは泳ぐ魚として描いているようにおもわれるのだが、ジョニーが良く組んでいるティム・バートンの「ビック・フィッシュ」を連想してしまった。

 またまた話は横道に逸れるが「ビック・フィッシュ」は2003年に公開された。ユアン・マクレガーで何も文句はないが、その役にジョニーを持っていってはめ込んでしまっても、それはそれで何ともいえない不思議な雰囲気が漂ってくるような気がしてしまう。でも、その頃彼は「パイレーツ・・」なんかで忙しかったから(たぶん)望むことは出来ないことだったかもしれない。

 美しい継母と、美しくないが聡明な娘をフェイ・ダナウェイとリリー・ティラーが演じている。1941年生まれのフェイ・ダナウェイはこの時50歳ぐらい。40か45歳の役だけれど、20代の青年と恋が出来るなんて、こうありたいものだと、又もストーリーからはかけ離れた所で考えてしまった。
だけれども、主人公アクセルは誰が自分にとって大事な人なのかゆっくりと気付いて行く。


 字幕の言葉足らずと書いたけれど、ポイントは抑えている。

―物語の最初に銃が登場したら、それはその後半には必ず使われている。―
なるほど。

美しくない娘グレースは自殺願望を持っている。彼女の夢はカメになること。母の誕生日に、母の夢である空を飛ぶことを飛行機をプレゼントをして叶えてあげた彼女は、
―人生は美しい―と呟く。

その夜、みんなで自分の悲惨な死を予言するたわごとを言い合っているとき、彼女は
―私は死なないの。いつまでも生き続けるわ。―
だけれど、その夜・・・・

嵐の中を出て行くグレースの美しさには目を見張る。


夢破れ、今は居ない叔父さんの店に戻ってきたアクセルは、その叔父さんの夢の残骸であるキャデラックの上で夢を見る。

アラスカで叔父レオと共に釣りをするアクセル。レオは言う。
―乗り越えたな―
―何を?―
―子供と大人の境界で見る悪夢だよ。―

レオは釣り上げたオヒョウの説明をする。
―この魚は大人になると目が片側に移動するんだ。―
―するとどうなるんだ?―
―片側を失って全てを手に入れるんだよ。―


魚は空を飛んでいく。人々の切ない夢の海の中を―。

詳しいあらすじや解説はgoo映画のところでチェックしてくださいね。こんな風に書いているけれど、コメディタッチ。


おっと、いけない。もう10時半ではないですか。今日という名のコメディの幕を開けなくっちゃ。










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