北湖一周の体裁で百済寺から角井峠を越える。
大橋を渡り、篠原、武佐、八日市、角井峠、犬上ダム、 R8 旧国 豊公園、農道、追坂、等々。
払暁より二十度近い気温、日中は三十度近くまで上がるが、湿度は低く、風の熱気もまだまだ。暑さに備えて最初から夏装束で出掛ける。ボトルは持参した二本とも飲み干す。ガスとスモッグに目や鼻がやられる。
白髭の自転車走行レーン(路肩)にポールあり。
角井登坂、メマトイ、サングラスの曇り、峠前でも峠後でも車三台。スプーンからワイヤーフェンス区間までの難所は予想通りのギア比越え、間切りしても、立ち漕ぎしても、ハブに接着剤でも詰まっているかのように、自転車が前に進まない。ほぼ静止した状態で、全体重を載せ、さらに力任せにクランクを推し下げ、推し下げ、その繰り返しでジリジリと先へ進む。爪先が前輪に触れる。注意していても膝がレバーに当たる。ほんの数分だけでもわんちゃんの苦しみを感じられただろうか。
峠に獣、薮の奥に足音がするが、姿は見えず。ヒトかもしれない。
ダムまでの渓谷区間は数箇所に流水あり。舗装の荒れは意識せず。
塩津で後輪泥避けの固定金具が断裂。交換から二ヶ月しか保たず。
目的は達した、脚も体調も無事、しかしヒトに関わる不快事や機械的なトラブルが頻発する。
惰弱な心や道具は鍛練しようがない。
走行距離は 169.6km。