切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

劉暁波氏死去

2017-07-14 23:34:29 | 日記

中国の民主活動家、劉暁波が癌のために死去した。
このニュースは世界をめぐり、大きな憤りを持って報道された。劉暁波は30歳代で民主化運動に参加し始め、あの天安門事件にも民主化を要求する知識人として積極的に参加している。民主化運動の多くの人たちが後に国外に出たのに対して、彼はそのまま中国本土に残り、民主化運動の活動を続けた。
2008年の08憲章の起草者として中国政府の反感を買い拘束され、裁判にかけられる。国家転覆扇動罪で懲役11年の判決を受けて服役させられることになった。この中国政府の弾圧に対して、世界の多くの国々から批判が巻き起こり、釈放の要求の声も出されたものの、中国政府は内政問題に対する干渉だとして全く受け付けず、そんな中2010年にノーベル平和賞の受賞が決定した。この時にも中国政府は、もしノーベル平和賞の受賞が決まればノルウェーとの関係はどうなるかわからない、などなど様々な形で圧力をかける。もちろん平和賞への出席どころか、代理出席予定の夫人に対しても出国を禁止した。
後に中華人民共和国国籍の人物としてノーベル賞は、文学賞と生理医学賞で2人の受賞者が出るが、この時には政府も大喜びしている。
しかし劉暁波は中国にとってみれば犯罪者と言うことで、ノーベル平和賞を冒瀆する存在であるとしている。劉暁波が、この5月に突然、癌と言うことが発表され、わずか2ヶ月で亡くなった。もちろん世界中から最善の治療をするよう声が起こり、わが国で引き受けるといった声も多く出たが、中国はそれらを一切拒否し、世界中の非難の声をかわすために見せかけの、ちゃんと治療をしていると言う芝居をし続けた。
第一、癌が末期状態で発表されること自体が根本的に間違っている。中国としては劉暁波は完全な邪魔者であり、さっさと亡くなってくれればこれに越した事は無い。体調が悪くなっている事は当然、かなり前からわかっていたんだろうが、一切検診や治療をすることもなく、死の寸前まで放っておいたと言うのが実態だろう。
言うまでもなく中国共産党による一党独裁の政治と言うのは、個々人の人権など関係なく、あくまでも国家の体制維持が最大の重要事であって、この巨大な国を一部のエリート支配層がどのように支配できるかが最大の問題である。従って、たった1人であっても政府批判や民主化の声が上がると、それがどのような形で大きなうねりとなって広がっていき、場合によってはかつての天安門事件のような事態にまで至る可能性があり、独裁政権としては絶対に認められないところだ。
ニュース見てると、どこかの局が中国の都市で市民に劉暁波を知っているか、と尋ねていたが誰も知らないと言う答え。本当に知らないのなら独裁政府の言論統制が浸透しているのであり、もし知っているのなら、知っていると言うことによってブラックリストに挙げられてしまうと言う恐怖から言えない、と言うことも考えられる。
いずれにしろ単一権力による独裁支配体制の国の恐ろしさと言うのは、こういった件一つ見ても嫌と言うほどよくわかるし、北朝鮮の金一族による独裁権力体制とも基本的には変わらない。
おそらく中国国内では劉暁波と言う名前は今後、あっという間に忘れ去られていくだろう。何事もなかったかのように時間が経っていき、独裁政治はさらに盤石なものになっていくのかもしれない。何らかの形で多くの人々が、理不尽な人権抑圧の実態を知ることによって、民主化運動が再燃すればいいとは思うものの、資本主義的経済の進展により、多くの富裕層、中間階級が現れ、生活への経済的満足感が、現状を肯定するような雰囲気になっているんだろう。
地方の農村部の貧困層にとってみれば、反権力的な活動と言うのは、以前はその動きが少し報道されたりしたが、政府は各地域に警察権力と軍隊を駐留させて、そういった動きを完全に封じ込んでしまっているのだろう。
こういう風に見てくると独裁中国の体制は、今後共にますます厳しい状態になっていくものと思えてしまう。劉暁波1人の死と言うものが、国を越えて、むしろ世界の方からただ単に惜しむ声としてだけではなく、この中国と言う国のあり方をなんとかしなければ、と言う動きに繋がればいいと思うのだが、現実はそうもいかないみたい。
むしろ世界の国々の中には、右派勢力の台頭によって人種差別、人権蹂躙、こういった動きがアメリカも含めて、いわゆる先進各国の中にも台頭しつつある。ある意味中国どころではないということもあるのかもしれない。
さらに北朝鮮をめぐって中国が圧力をかけるということに期待せざるをえない実態もあって、ある程度以上の事は中国になかなか言えないところもあるんだろう。中国の一帯一路と言うような、背後にミエミエの世界進出体制を見ていると、そう楽天的に見ているわけにはいかないはずだけども、今やそんな中国を抑えることもできないのが実情であり、この日本もあまり強い批判はなかなかしづらいと言うのが現状と言わざるを得ない。
中国に限らずこの先、様々な政治体制を持つ国々が、それこそ複雑な利害関係を交差させつつ表面上の平和を保っていくのはかなり困難になりつつあるのではないかと思う。まぁ日本国内では日本のナショナリストたちが、あるいは単身右派達がネットを通して中国をぼろくそにけなしているけども、ただ単に自分個人の枠内で溜飲を下げるようなつまらない真似をしてるだけとしか思えないし、もう少し賢く無謀な国に対して対応するよような知恵と言うものがないんだろうか。
まぁ今の、これも独裁と言っていいような自民公明によるこの政府では、何の妙案も動きも出ないだろうが。何か、手詰まり感が満ちてきているような。
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