切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

宇治市 近所の神社を知っておく・・・蛭子嶋神社と巨椋神社

2017-07-23 22:42:32 | 撮影

 先日、地元の神社を改めて見てみようと撮影に出た。自分が住んでいる町内会は子供祭りの時に巨椋神社へ神輿を連ねて参拝している。その巨椋神社と、更に北にある蛭子嶋神社に行ってみた。ともに徒歩10分位のところにある。

 蛭子嶋神社。実は比較的最近までこの神社の存在を知らなかった。校区である北宇治中学校と巨大な宇治徳洲会新病院の間に小さな森があり、そこが蛭子嶋神社。
 

 行ってみると外見上は何の変哲もない、ごく普通の赤い鳥居が立っていて、その奥に本殿がある。辺りを見回しても由緒書きらしきものも何もない。
 色々調べてみると「寛和2年に旅に出た花山天皇の後を追った后が、この地で会うことが出来、後宮に戻るようにと懇願したのだが聞き入れられず、紀伊熊野権現那智山に旅立ってしまうのだが、その間に后がここで崩御してしまったので、姫大神としてここに一宇を建立し、祭祀したのだという。」という内容の説明が共通して見られたが、確たる説というのではないらしい。少なくとも花山天皇がこの地に来たことだけは確からしい。
 寛和2年とは、986年のことで、この花山天皇が退位することになった寛和の変があった年。

      
 神社の名前についてはよくわからないけど、蛭子というのは「古事記」の国生み神話の中のヒルコから来るのではないかという感じもする。
 境内はよく整備されていて、地域の人々の地域信仰の場として大切にされているようだ。石灯籠には寛保などの1700年代半ばの年号が見られた。今の本殿もその頃に再建されたものだろうと思われる。


 巨椋神社。平安時代の『延喜式神名式(延喜式神名帳)』(927年)中にこの名があり、現在のものだと考えられる。 

 この辺り一帯は、古代の山城湖が小さくなった巨椋池があった所であり、そのほとりに住んでいた小椋一族の産土神を祀ったのが、この神社の始まりと考えられている。小椋氏は巨椋氏のこと。かつて巨椋連(むらじ)だったが、後に藤原氏の影響を受けるようになり、社も荘園の鎮守社となり、春日社と称されるようになった。巨椋神社となったのは明治以降のこと。
 なお、連とはヤマト王権の時代に位の高い豪族に与えられた姓(かばね)のこと。元々はムラのヌシからきたと考えられている。連とともにもう一つ臣がある。中学校の社会科で勉強しているはず。
 本殿は覆屋根が被らされ、部分的にしか見ることができないが、鮮やかな朱色が輝く。境内はやや広く、隣に公民館があって利用度も高く、境内も十分に整備されている。拝殿前の石灯籠には宝暦2年の刻銘があった。これも1700年代半ばで、蛭子嶋神社と同じ頃に本殿等が再整備されたものと思われる。
 
      


 同じ境内に子守神社がある。巨椋神社とは別の鳥居があって、その横に以下のような由緒書きがある。
 

『子守神社は壱千有余年前人皇五十五代文徳天皇の皇子惟喬親王が子供愛護の大御心によつて建立された神社であります。
 そのいわれは昔三疋の大鳥何方となく来り子供を悩ましたので、帝がこの由を聞かれ惟喬親王に弓矢を以て諸国を廻り退治させられました。
 その時河内の渚の院にて大島を射止め帰途その故を以て小倉村中の小路に子守神社を祀られたのが織る神社の創めでありまして、御祭神は
 天磐樟船神であります。
 以来世にも稀な子供の守護神として霊験日に日にあらたかであります。』

 惟喬親王がその位にあったのは、平安前期の850~860年代になる。由緒書では文字通り子守りの守護神ということになるが、各地にある子守神社は大概が末社として祀られているケースが多く、この場所のように主神社と境内を共有しているというのは珍しいのではないかと思う。

 
 子守神社以外は由緒書等がないので詳しいところは分かりにくいが、神社本庁の調査などによって、或いは自治体の市史によって判明している、或いは考えられている内容が、ネットなどにも載せられている。したがって詳細はわからないものの、今も地域に根ざした長い歴史のある神社として地域で支持されている。
 住んでいる地域の神社のことが、ほんの少しでも分かっただけでも、非常に良かった。まぁ巨椋神社にはずっと前から何度も行っている。横の公民館が選挙時の投票所になるからだ。

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