一条きらら 近況

【 近況&身辺雑記 】

1個の電球

2016年12月27日 | 最近のできごと
 今年は電化製品に振り回されることなく終わりそうと思っていたら、そうではなかった。
 電球は、電化製品というより電気製品だろうか。電球は電化製品でなくても、それをセットされる器具は、電化製品と言うらしいから、やはり今年も振り回されてしまったということになる。
 玄関の、ダウンライトの電球である。切れたのではなく、LEDの昼白色に替えることを決めたのだった。
 急に思いついたわけではなく、以前から何となく気になっていて、替えるつもりでいたのである。
 廊下の3箇所のダウンライトがLEDの昼白色、その先にある玄関のダウンライトが、ややオレンジ色の電球色で、統一されていない。4箇所のダウンライトをすべて点灯させるのは、常ではなく、時々だから、そう、しょっちゅう気になっていたというわけではなかった。
(そのうち、あの電球、切れるかも)
(切れたら、他のと同じLED昼白色電球に替えよう)
(見るたび、気になるし、やっぱり替えようっと)
(玄関を出入りする時、昼白色のほうが明るくて気分が一新するわ)
 ついに意を決して、予備のLED昼白色電球を取り出し、踏み台の上に乗って、交換しようとした。
 踏み台に乗るのは慣れている。カーテンレールが標準より高いため、カーテンの洗濯や掃除の時に取りはずすたび、踏み台に乗る。クロゼットの上段や、押し入れの天袋に、物を出し入れする時もだった。
 踏み台の3段目である、一番上に乗って立つと、ちょっぴり怖い。一瞬、誰かに頼んだほうがいいという思いがかすめる。
 すると――。
 その踏み台の上から転落し……という不運な事故は起こらなかったが、何と、玄関のダウンライトの器具に、予備のLED昼白色電球が差し込めないのである。
(えええっ、は、入らない! 入らない! サ、サイズが違う~!)
 踏み台の上に立ったまま、私は焦った。気が動転し、重心を失って転落しそうだった。
 そこで、電球色電球と予備のLED電球を右と左の手で持ち、2つの差し込み口を見て較べてみると、明らかに形もサイズも違うのである! 激しいショックを受けたあまり、またしても踏み台から転落しそうになった。
 今までは、切れた電球を取りはずして店へ持って行き、
「これと同じのを下さい」
 と言って買って来た。けれど、玄関の電球は切れたのではないし、買いに行って帰宅した時に暗いのは嫌なので、電球の上部にプリントされた記号などをメモして行き、家電量販店へ行った。
 店員に、メモ紙を見せ、差し込み口のサイズが合うLED昼白色電球を買いたいと言うと、商品棚を見て探してくれた。パッケージは捨ててしまったため、そのメモには、差し込み口のサイズは書いていない。店員は、記号のメモだけで現物を見てないので、商品棚から、なかなか探せない。
 しばらくして、相談コーナーみたいなテーブル席に案内され、椅子に座ると、テーブルの向こう側で店員が、私の店舗カードで数年前のLED電球の購入履歴を調べ、それから、渡したメモの記号を入力して商品を調べた。
「あ、アマゾン。メーカーのサイトじゃなく、アマゾンで調べるのね」
 覗き込んで言うと、店員が、私に見えやすいような向きにパソコン画面を向けた。
「アマゾンは商品の説明を詳しく書いてありますからね」
「私も、買う目的じゃなく、アマゾンで何かの商品のことを調べる時、よくあるわ」
 そう言って、ちょっぴり、うれしくなった。店員が調べた結果――。
「この電球、差し込み口が、E24です。お客様が2年前に買ったLED電球は、E26です。だから差し込めなかったんです」
 店員がそう言い、差し込み口が『口金E24』のLED昼白色電球60ワットの商品を、商品棚から持って来た。
 それを買って帰宅。翌日、電球色電球をはずし、買って来たLED昼白色電球を、ワクワク気分で差し込んだ。
(ピッタリ、バッチリ、今度こそ……差し込める……差し込めた……点く……えっ、点く……はず……つ、点かない! えええっ、どうして?!)
 器具に差し込めたのに、電球は点灯しないのである。スイッチのOFFとONを、何度繰り返しても、駄目だった。
 メーカーに、問い合わせ電話した。30代か40代の女性担当者が説明してくれたところによると――。
 マンションで断熱材施工されていると、点灯しないが、その器具に対応する別の商品があるということだった。
 数日後、電車に乗って、家電量販店へ交換に行った。点灯しないと言い、メーカーの説明を伝えると、30代に見える女性店員が、商品棚から探して取り出した箱のパッケージを私に見せ、
「ここに、断熱材施工器具対応と表示されてますよね。この電球で大丈夫です」
 そう言ったので、その表示を見て私も確認した。ああ、良かったと安堵した。
「差し込み口のサイズは同じね、24ね」
 念を押した。
「はい、同じです」
 女性店員はパッケージを確認しないで言ったが、最初に見ていたのかもと思った。
 それを買って帰宅。翌日、電球色電球をはずし、LED昼白色電球を差し込んだ。
(今度こそ、バッチリだわ、今度こそ、今度こそ……!)
 今度こそ、という言葉を、人生で何度口にしたことだろうと、ふと思った。
(ピッタリ、バッチリ、今度こそ……えええっ、は、入らない! 入らない! ど、どうして?!)
 泣きたくなった。明らかに、差し込み口のサイズが違うのである! 差し込めなかった予備のLED昼白色電球を取り出し、パッケージを見ると、『口金E26』の表示、買って来た電球も、『口金E26』なのだった。女性店員はパッケージを見て確認しなかったのである。断熱材施工器具対応、だけが頭にあったのだ。
(あれほど何度も、差し込み口のサイズは同じね、口金E24ねと念を押したのに!!)
 憤りで頭の中が熱くなった。最初に、買いたい商品説明の時と、店員が断熱材施工器具対応の表示を見せた時と、箱を受け取ってレジへ行く前と、何と3回も確認したのである。
(だから女性店員て駄目なのよね)
 家電量販店で商品のことを聞く時、私は絶対、男性店員のほうがいい。イケメンなら、なお、いい。
 数日後、電車に乗って、家電量販店へ交換に行った。1週間に3度目の来店。1度目は、用事で外出した帰りだったけれど。
 照明器具コーナーにいた男性店員に、商品を渡し、器具に差し込めないので交換したいと言った。差し込み口のサイズが『口金E24』の電球を、店員が商品棚から探し始めた。男性店員でホッとしたが、電球に関して不信感の塊になっていた私は、自分でも探した。今度こそ、サイズが『口金E24』でLED昼白色電球で断熱材施工器具対応と表示されたパッケージの商品を、買うつもりだった。店員とは言え他人は信用できない、自分の目で確認しなくちゃ、と意気込んでいた。
 ところが――。探しても探しても、商品が、ないのである。店員は商品棚だけでなく倉庫へ探しに行ったが、やはり、ない。『口金E24』でLED昼白色電球で断熱材施工器具対応、その3つが表示された商品を、時間をかけて探しても店にないのである。
 そこで、返品することになった。落胆しながらエスカレーターに乗り、他のフロアで、プリンターのインクなど買って帰宅した。
 結局、現在も、電球色電球のまま。切れたら、はずして近所の店へ持って行って買う予定である。洗面所と浴室とキッチンの天井とシンクのライトは、切れたら、それを持って買いに行く店が近所にある。ただし、居室の蛍光管は、私には無理。交換できない。取りはずすのもセットするのも誰かにしてもらうし、居室の蛍光管は比較的高価なので、近所ではなく家電量販店で買う。すべてLEDだから、当分、交換の必要はない。
(来年は電化製品に振り回されませんように)
 暮れが近づき、そう呟いた。

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