一条きらら 近況

【 近況&身辺雑記 】

流出被害

2017年01月30日 | 最近のできごと
 人生って、何が起こるかわからない。他人事(ひとごと)と思っていたことが、まさか自分の身に起こるなんてと、ショッキングな経験をした。
 郵便局からの書留の不在連絡票を見て、差出人が『イプサ』と書いてあり、
(イプサから……?)
 全く心当たりがなく、誤配ではないかと思った。『イプサ』とは化粧品メーカーの名称で、その時、『資生堂』を連想した。
 数日前に、ニュース・サイトの記事で、資生堂のオンライン・ショップの個人情報が流失、クレジットカードの不正利用の可能性があると、読んだことを思い出したのである。その時は、
(退会しちゃって良かった)
 と、安堵した。2年ほど前、資生堂のオンライン・ショップでいくつかの化粧品を買った。商品が配送されて開けた時、パッケージの箱や包装紙がきれいで可愛くて、
(さすが化粧品会社の通販は違うわね)
 他の通販の商品のパッケージや箱と段違い。いかにも女性社員が考えた女性客向けの、女性が喜び、好みそうな包装に感心したものだった。
 資生堂のサイトは商品宣伝だけでなく、メイク方法などの動画や図解もあり、どのページもきれいで、一時期はよく見ていた。当然、商品も見るから、その流れで口紅やアイ・ライナーなど買ったのだが、オンライン・ショップを利用したのは2回だけ。
 その後、いつものように伊勢丹の資生堂コーナーで買った時、
(やっぱり、通販より、店舗で買うほうがいいわ)
 そう思った。店員とお喋りしながら買うほうが、新商品の情報も得られるし、「お客様のお肌は白くてきれいだから、こちらのほうが」などとセールス・トークを聞きながらのほうが楽しい。
 資生堂サイトのページ数は多く、閲覧しているとキリがないこともあり、オンライン・ショップは退会したのである。
 それが2年ほど前だったため、ニュースで資生堂オンライン・ショップの個人情報流失を知った時は、退会していなかったら私の個人情報も流出していたのだと思い、
(ああ、良かった)
 退会したのは賢明だったと、自分で自分を褒めたい気分だった。
 ところが――。
 その資生堂を連想したが、イプサの化粧品を、買ったことはない。伊勢丹の1階の化粧品フロアで、デザイン化された『ipsa』の名は何度か眼にしていたが、店舗に寄ったことは1度もない。ウェブサイトを閲覧したことも、ないのである。
 郵便局の不在連絡票には、差し出しが、ipsaではなく、イプサと手書きされているから、化粧品メーカーではなく、同名の他の企業かともチラッと思った。
(それにしても、ダイレクトメールの普通郵便じゃなく、書留って何かしら? 何かの謝礼をもらえる心当たりはないし、何かのキャンペーンに申し込んだりもしてないし……)
(もしかしたら、住所と名前の個人情報がどこかから漏れて、私あてに郵送された?)
(もしかしたら、何かのセールスとか詐欺とか……?)
(書留にする必要性は、お金、商品券、金券、個人カード……)
 あれこれ想像したあげく、
(そうよ、普通郵便じゃなく、書留だから、何かの金券かも……!)
 うれしいナうれしいナ、何かもらえて得しちゃうんだわと、ピョンピョン飛び跳ねたい気分になった。
 ところが――。
 再配達された書留を見て、超ビックリ!
 何と、想像どおり、得しちゃったのである。千円のクオカード1枚が同封されていたのだ。
(わーい、千円得しちゃったわ! うれしいナうれしいナ)
 と、ピョンピョン飛び跳ねる前に、書面へ眼を落としたら、
 ――個人情報流出のお詫び――
 と、書かれている。それでもまだ得しちゃった気分が消えていなかったのは、イプサに会員登録したことは、ないからである。もしかしたら名前と住所の個人情報が、たとえば名簿屋とかから流出して、ノルマを課された社員が利用し、本人が個人登録したことになったのではないかと想像した。
 読み進めるうちに、飛び跳ねたい気分が次第に消失。
 ――この期間中に退会されたお客様にも、お知らせしております――
 ――クレジットカードの不正利用が――
 などと書かれ、
(クレジットの個人情報が流失って、退会されたお客様って……まさか!)
 嫌な予感がした。明記されたその期間に、資生堂のオンライン・ショップを退会している。
 伊勢丹の化粧品フロアの店舗に寄ったことはなく、サイト閲覧もなく、会員登録もしていないイプサって、
(ま、まさか、資生堂の子会社じゃないわよね!)
 千円のクオカード1枚得した気分は、完全に消え、慌ててパソコンに向かった。
 ネット検索して読んだところ――。まさかの悪い想像が当たって、何と、イプサは資生堂の子会社であり販売会社だったのである。
 購入した化粧品はすべて資生堂のネーム表示だった。けれど、書留の書面には、資生堂の文字はどこにもない。メーカーの判断と思うが、イプサから個人情報流出のお詫びの書面とクオカードが郵送され、そのオンライン・ショップも購入商品も資生堂というややこしさ。
(不正利用されたら、大変!)
 人生で初めての経験である被害を実感し、クレジット会社に電話で連絡した。不正利用の可能性の通知が来たと話すと、オンライン・ショップ名を質問された後、担当部署が変わった。停止の手続きですねと、担当者から念を押すように言われたので、事情を話した。クレジット会社では不正利用を絶えず監視し、チェックしていると、以前、報道番組の特集で知ったことを、その担当者から説明された。カードの不正利用に関してと利用停止についての説明もされた。
 他人事と思っていた個人情報流出。調査会社では簡単に調べられるらしい、名前と住所と電話番号の個人情報は流出を防げないと聞いたことがあるが、クレジットカードの個人情報流出なんて私の身には起こらないと、ずっと思い込んでいた。ネット通販は限定してあるし、あちこちに登録してないし、大手だから信用できると、そんなことが理由だが、やはり流失のリスクはあるのだと知った。
『危険がいっぱい』というフランス映画のタイトルを思い出す。インターネットに関する危険をわかっていたはずだが、生きて行くって本当に危険がいっぱいである。

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