安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

人生時計

2017年11月14日 | 月刊ブログ

 秋の深まりとともに、公園横のキンモクセイからは、甘い香りが漂ってきています。四季の移ろいは、人生とよく似ていると言われます。これから始まる厳しい冬の後には、必ず、芽生えの春が訪れます。今をしっかり耐えることで、春の喜びが一段と強く感じられるのだと思います。

 

 古代から人間の一生を1日に例えるという考え方がありました。

 最近では「人生時計」という考え方があって、自分の年齢を3で割り、その数字を1日24時間制の時刻に当てはめてみます。今は、平均寿命が延びているので、大まかですが、自分の人生の時刻を知ることができるのです。

 例えば、生まれて9歳まではまだ夜中の3時です。ゆっくりぐっすり眠ってエネルギーを蓄えている時間です。4時、5時、6時はまだ10代。ここでどんなことがあっても、いくらでもやり直しができます。20歳でもまだ朝の7時前。自分をじっくり作り上げて目覚めた時刻になります。朝日がやっと昇る時間です。ここからが人生のスタートなのです。今、ここにいる学生たちの年齢時間です。どの学生にも、すべての人に、朝日は昇ってきました。

 それから、30歳であれば、30÷3で、つまり午前10時です。実はまだ午前中なのですね。今が45歳であれば、45÷3で15時。仕事盛りでバリバリと会社の中心となって頑張っている頃でしょうか。50代でやっと夕方、60代で夜になって、現在では退職する時期となるのです。もうそろそろゆっくりできる頃です。

 このように人生時計は、年齢を時間に置き換えてみると、一日の生活の風景と人生のステージが重なり合って、今の自分がどんな時期なのかを理解していくことができます。

 思い込みで判断しがちな、自分の年齢についての感覚を、1日に例えることでリセットすることができます。最近では、ネット上に、簡単に人生時計での現在の時間を探すサイトもあります。私も、今、何時何分か、もちろん、やってみました。まだ、使える時間はありそうです。

 

 さて、学校では先月末から、後期授業が始まりました。本科2年生とビジネス科は、これから社会に出て仕事をするうえで必要となるパソコン、ビジネスマナー、文書やペン字など実務を学ぶと同時に、検定にも挑んでいきます。本科1年生は、来年度公務員試験に向けての対策演習に取り組んでいます。

 このひと月の間、学生たちは、2次試験のための提出書類の作成や面接練習に、積極的に取り組んできました。面接練習は、いろんな先生と行うことで、本番でのイレギュラーな質問にも対応できるようになります。自分で枠を造らず、一生の仕事を決める分かれ道であることを考えて積極的に練習に飛び込んだ人が内定を勝ち取ることができるのです。

 講座に来ていた高校生や社会人も、次々に1次合格の知らせを持ってきてくれました。そして本当に真剣に面接練習に臨んでいました。そのひたむきさに、私たちも自然と力が入りました。 

 9月10月は、受験に際してさまざまな体験をすることで、学生たちは、人物的にも大きく成長しました。省庁に官庁訪問の予約を入れたり、遠方まで受験に行く交通手段を検討したり、宿泊の手配をしたりと、重要な雑務に追われる毎日でした。45年の仕事人生をスタートさせるための作業を滞りなく行うことは、社会人となった時に大いに役立つことだったに違いありません。

 これから始まる長い人生の、「朝」に、これまで学んだ知識や、仕事への情熱を持って、一日がスタートできれば、この先もきっと人生を楽しく過ごすことができるでしょう。そのための基盤づくりを今、やっているのですから。

 人生時計は、今、確実に時を刻み、前に進んでいます。

 

 今月の花は、「アナナス」です。パイナップル科の観葉植物で、赤や黄色の美しい花のように見える苞をつけるもの、葉の美しいもの、実の成る食用のパイナップルも同じ仲間になります。日本ではパイナップル科の事を全て、アナナスと呼んでいるそうです。実際の花は中心にあり、花びらのように見える部分は葉っぱが変化した苞です。多くは筒状の葉があって水が貯められるようになっていて花が咲きます。

 花言葉、「いつまでも健康で幸せ」は、花の色が長期間あせないことが由来です。もう一つ、「情熱」は、鮮やかな花の色合いにちなんでいます。これから踏み出す学生たちに、この二つを願いたい気持ちになりました。人工的には作り出せないような、甘いピンクとその姿にも、また魅了されます。

 

 Photo by mizutani


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