氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

こうと

2007-02-21 10:00:14 | 懐かしい言葉
亡き母が着物や洋服を選ぶ時に使っていた「こうと」という言葉が有りました。
意味は派手の反対の「じみ」です。
現在では死語に成り聞く事も有りません。

今は大阪のオバチャンにはキンキラキンのド派手なイメージが有りますが・・・
大阪には目立ちたくない清楚な「こうと」の文化が有ったのです。

お江戸の「粋」や京都の「侘び寂び」とは違う謂わば大阪独特の町人文化でした。
「粋」は無理をした「野暮」に通じます。
「侘び寂び」は枯れすぎで活力が感じられなく退廃の匂いがする。

余談ですが大阪では「粋(いき)」を「粋(すい)」と謂っていました。
「すいな人やなぁ・・・」
大阪の「すいな人」は絶滅の危機に瀕しています。

テクシー

2007-02-13 17:37:23 | 懐かしい言葉
昭和30年代初めの昔に良く使った「テクシー」と言う懐かしい言葉を思い出しました。
意味は「徒歩(あるく)」です。
テクテクあるくので「テクシー」でしょうか?
タクシーは贅沢で余程の事が無い限り庶民には高嶺の花でした。
歩く事を皮肉混じりに自虐的に言った洒落言葉です。
しかしタクシーもまだ贅沢と雖もワンメーター60円位でした。
国鉄、地下鉄の初乗りや市電、市バス、も10円の頃です。

都市の交通機関も未発達だったあの頃はよく歩きました。
大阪も地下鉄は御堂筋線だけで市電(路面電車)と市バスが主な交通機関です。
「テクシー」はJR環状線も城東線と呼ばれていて天王寺で折返し運転をしてい
た頃の懐かしい言葉で今は死語に成りめったに聞く事は有りません・・・