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インドは欠席した。じつはプーチンも「一帯一路サミット」に不快感(宮崎正弘国際ニュース早読み)

2017-05-18 | 中国事情・中国情勢
ユーラシア横断鉄道はロシア通過部分があまりにも少なすぎないか
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世界が興奮で湧いたかに見えた。一帯一路に投じる総額が26兆円って、本当か。

5月14日から北京で開催された習近平の一大劇場=「一帯一路」サミット。中国のカネと投資を期待して29ヶ国から国家元首クラスが集合したが、興奮と期待は失望に替わって終幕した。

トルコのエルドアン大統領も、カザフスタンのナゼルバエフ大統領の出席していた。

ロシアのプーチン大統領は中国とのビジネス拡大を最大の目標として、参加した。しかし結果は「中国の構想は結局、『チャイナ・ファースト』であり、ロシアの国益に裨益するプロジェクトは殆どない」というのがロシア側が下した結論という。

プーチンは口にこそ出さなかったが、「約束された投資額より、実際は少なく」、目玉の一つだったユーラシア横断鉄道は、『北京からリスボンまで』が目標だが、蓋を開けてみれば、ロシア領内を通過する部分が極端にすくない。大半が新彊ウィグル自治区からカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンを通過する。モスクワ ー カザンの鉄道敷設は、中国の貿易ルートに接続するためだけの提案でしかなく、とどのつまり貿易相手国として中国の対ロシアの位置づけは『附録』ということである」とするのがロシア側の感覚なのである(米「ジェイムズタウン財団」発行の『ユーラシア・ディリー・モニター』、17年5月17日号)。

最近の中国ロシア貿易をみても、ロシアからは武器と原油、ガス。中国からは工業製品、加工食品と雑貨であり、たしかに武器を大量に買うとロシア側が黒字になるが、このところはロシアの赤字が継続していて、不満が募っていた。
 
ロシアは一帯一路プロジェクトそのものには反対していないがアジア、とりわけ旧ソ連だった中央アジアイスラムへの共同プロジェクトを望んできた。

「厳密にこれまでの実績を査察すれば、ロシアは中国の一帯一路に懐疑的とならざるを得ない」(アレキサンダー・ガブレフ『カーネギー財団』研究員、ニューヨークタイムズ、2017年5月13日号への寄稿)。

ロシアとの共同ゴールを謳いながらも実践していることは中国だけの裨益であるとロシアの専門家も総括をし始めた。

中露両国の貿易は2018年に800億ドルに達すると予測され、ロシアはあからさまな一帯一路プロジェクトへの不満を述べていないが、中国と欧州をむすぶシルクロードの鉄道部分はシベリアをバイパスして中央アジアからカフカスへ抜ける。

全貨物のわずか1%しか、ロシア領内を通過しないという、現実を前にすれば、プーチンがサミットでの演説に笑みがなかったことに納得がいく。
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