花熟里(けじゅくり)の戯言

脳出血の後遺症による左半身麻痺。ちょっと気になること、季節の移り変わり、健康管理などについて書いてみます。

インドネシアの伝説:「北の方から来た黄色い人(ジョヨボヨ王の予言)」

2011年02月25日 17時52分42秒 | インドネシア

最近インドネシアが東南アジアにおいて存在感を盛り返してきているようです。2004年に

スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領が誕生して以来、アチェ州の混乱やイスラム過激派

を封じこめるなど難問を着々と解決するに伴い、政治的・治安上の安定も取り戻し、さら

に経済発展も2010年に6.11%を達成、 一人当たり名目GDPも3,000ドルを上回りまし

た。 外資の新規投資も活発になってきています。 


9月2日の香港の英字新聞 「アジアタイムズ」は、今後東南アジアで最も有望と評価され

ているインドネシアがBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に加えられる可能性が

あると報じています。 1998年からの長い低迷期を抜け出して、再び東南アジアの大国と

して復活しつつあるようです。 


去る2月16日のユドヨノ大統領の発言(朝日新聞17日版)には、順調な経済成長を続けて

いること、世界最大のイスラム教徒を抱えながら民主主義が定着していること、などを背

景に、「地域や国際社会の抱える問題の解決の一助を担いたい」として「国際社会で重要

な役割を果たす時が来た」と語っています。 具体的には、イスラム世界と西側社会をつ

なぐ「橋の役割」を果たしたいと述べ、さらに、エジプトの民主化には「民主主義を保障

する憲法と法律の順守、公正な選挙と軍の中立、国際社会の支持」が必要と述べていま

す。また、アセアン諸国との南シナ海における南沙諸島、西沙諸島などの領有権問題解決

のために、「多国間対話に参加するように中国を説得する」と積極的な姿勢を見せていま

す。 

インドネシアはもともと中国と友好な関係にあり、中国の説得役はうってつけという感じ

です。 いずれにしても、中国が一目置く地域の大国「インドネシア」の動向に注目が集

まります。


さらに、ユドヨノ大統領は日本について、「対日関係は重要だ。日本にはインドネシアへ

の投資の機会が来ていると言いたい。日本と組んでインドネシアの食糧や水を供給するこ

とが出来るし、エネルギー関連の産業の発展も両国に利益をもたらす」と述べています。

 スハルト第2代大統領時代後半には日本企業のインドネシア投資ラッシュがありました

が、、通貨危機後のインドネシア政治の混乱などの影響もあり、日本企業はインドネシア

投資に及び腰になってきました。 この間、韓国が投資攻勢をかけて、今や韓国企業がイ

ンドネシアを席巻しています。



インドネシアは日本とは戦中・戦後ともに友好な関係を続けてきましたが、ユドヨノ大統

領の呼びかけを受け止めて、日本企業にはさらに投資を拡大していただきたいと思いま

す。 中国一極集中から抜け出すよい機会でもあるのですから。




「こころの友 インドネシア- 11」


北の方から来た黄色い人(ジョヨボヨ王の予言)

インドネシアはイスラム教徒が国民の85%を占めますが、かつてはヒンズー教が支配的

な時代がありました。いまでもインドネシア人の心の奥底にはヒンズー的な発想や信条が

残って居るようで、迷信深い人が多く、超能力者による占いや呪術・魔術といった類のも

のが広く行われています。スハルト第2代大統領は、重要なことを決断する前には、故郷

の洞窟に篭もり、瞑想に耽ったと言われています。「ジョヨボヨ王の予言」といわれるも

のもヒンズー時代から伝わるものです。

12世紀前半東ジャワにクディリという王国があり、最盛期にジョヨボヨという王がおり

(在位凡そ1135年―-1157年)、この王が宮廷詩人に命じて古代インドの「マハ

ーバーラタ」をジャワ風に翻案させました。これが、古代ジャワ語で書かれた「パラダユ

ダ」として知られており、今でも中部ジャワのソロの王宮に保存されていると言われてい

ます。このジョヨボヨ王の予言は、19世紀後半に、ワヤン(影絵芝居)で演じられたの

で、民衆の間で広く、深く信じられるようになりました。日本軍がオランダを放逐した時

には正に、この予言が実現したものとして民衆が狂気しました。予言は様々な異説が生ま

れていますが、おおよそ次ぎの通りだそうです。


「わが王国に混乱が生じるが、どこからか現れる“白い水牛”の人に長期に支配されるで

あろう。彼らは魔法の杖を持ち、離れた距離から人を殺すことができる。北の方から“黄

色い”人が攻めてきて、白い人を追い出し、代わって支配するが、それはトウモロコシ一

回限りの短い期間である。 その後、男は女のように、女は男のようになり、世は麻のよ

うに乱れ(犯罪や不正が横行し、道徳は退廃し、ジャワ語の敬語法も乱れる)、加えて、

飢饉や伝染病が蔓延し、転変地異も起こる。やがて白馬にまたがる正義の神(ラトゥ・ア

ディル)が登場し、永遠の平和と幸福が約束される。」最後の部分は、“天から白い布を

まとって降りてくる”というのもあるそうです。


16世紀にオランダが支配するようになり、約350年という長期間続くことになります。

1942年に日本がオランダを破り支配を始めます。 予言のとおり、オランダ(鉄砲を使う

白い肌の人)の長期支配があり、その後北方からきた黄色い人は日本人でした。これを見

て、インドネシア人は、ジョヨボヨ王の予言を確信したに違いありません。

スマトラ島のパレンバンでの落下傘部隊は「天から白い布をまとって降りてくる人」にな

ぞらえられたとも言われています。日本軍がジャワ島始めインドネシアに侵攻した時は、

インドネシア各地で、メラプティ(後にインドネシア国旗となる紅白旗)とインドネシア

ラヤ(後にインドネシア国歌となる)の大合唱で迎えられたのです。このため、オランダ

全面降伏まで、わずか8日しか掛かりませんでした。しかし、日本のインドネシア統治は3

年5ヶ月の短期間に終わりました。まさに「トウモロコシ一回かぎりの短い間」です。 

これも予言通りです。


ちなみに、ジョヨボヨ王の予言では、指導者の名は「NO―TO―NE−GO―RO」の順となって

いるとされています。 初代大統領スカルノ(Sukarno)と第2代大統領スハルト

(Suharto)は的中。さて、次ぎのNE は誰れでしょうか? 少なくとも第3代のハビビ

(Habibi)、第4代ワヒッド(Wahid)ではありません。第5代メガワティ

(Megawati)、はTI ですし、第6代ユドヨノ(Yudhoyono)は似ていますがNOであり、

NEではありません。 



また、ジョヨボヨ王の予言には次のようなものがあります。

 「将来、線が地上に巻きつき(電報?)、遠距離でも話ができるようになり(電

話?)、馬なしの車が走り(汽車)、距離がたいした問題ではなくなる(飛行機?)。そ

の後ジャワ歴1970年<=西暦2039年>に白人に対する聖戦が勃発する。」

最後の2039年の聖戦は、アジアがアングロサクソンの欧米に対して反転攻勢にでるこ

とを示唆しているのでしょうか。

近年インドネシアでは西スマトラ沖の地震・津波、中部ジャワのジョグジャカルタ近辺の

地震を始め、各地で災害が発生しています。ジョボボ王の予言が今まさに起こっているか

のようです。何事にも迷信深いインドネシア人の間では次のような噂(予言?)が広まっ

ているそうです。

「インドネシアは現在神によって制裁を受けている。アチェやジョグジャの天災はそのた

めに起きたが、そこで天災は終わらない。神の制裁の最終地点はジャカルタに来る。その

とき、ジャカルタは水の中に沈没するであろう。」


(メモ作成:2006年)




上述のように、ジョヨボヨ王の指導者の名前の予言とは異なりますが、現在のユドヨノ大

統領は、政治的な派手さはありませんが、ジャワ人特有の粘り強さと‘ムシャワラ’(対

話の精神)を実践し、様々な課題を着実に解決して実績を積み重ねていくのを見てくる

と、過去のスカルノやスハルトのようなカリスマ性のある偉大な大統領ではないものの、

「名大統領」として後世に名を残すのではないかと思います。



<2011年2月25日 ☆きらきら星☆>
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