膨満漢

物言わぬは腹膨るる業なり
※概ねいろいろネタばれが含まれています

K-1 GP 2005 決勝戦

2005年11月19日 23時28分38秒 | 格闘技
少し楽になりましたが、すぐに修羅場に逆戻り……。
まぁ今はやや緩めですが。

しかし今年は11月に決勝なのな。昨日やっと気付いたよ。見逃すところだった。
勝敗予想も立ててない……っつーか忙しくって、俺的に全然盛り上がってない。

○レミー・ボンヤスキーvs.チェ・ホンマン●
相変わらずビッグマウスなチェ。レミーにはこの鼻を叩き折ってもらいたいトコロ。
立ち上がりはワリと抑え目。
レミーのロー、ミドルがジワリと決まるも……チェが軽く攻勢に出ると簡単に圧し返される。
……うーん、長期戦になればレミー優位だが、短期決戦になるとチェの重さが効いてくるかも……。
1R終了。レミー、思ったより疲れてるか。チェのラッシュでガードが弾けるトコとかかなりヤバ目だ。
レミーの跳び蹴りも軽くはじかれる。レミーも高さ確認程度の軽めのキック。これで届くのがわかった、って感じか。
一方のチェは自分からは出てこない。出られないのか、出ないのか。コツコツと決めてきたレミーのローが効き始めてるのかも。
3R。展開的には、ジワリと手を出すレミー、戻りをラッシュで返すチェという感じ。
レミー、ローだけでなくパンチも出してきた。ローが効き始めたか? 明らかに嫌がりだした。
効いてないアピールを繰り返すチェだが、身体は正直だ。こりゃ万が一、勝っても次は無いな。
判定は、とりあえずドローかと思いきや、あっさりレミー勝利。まぁわからんでもないが。

○ピーター・アーツvs.ジェロム・レ・バンナ●
試合前のVでは、バンナが親バカぶりをアピール。これがサマになるのはフランス人だからか? 日本人が同じこと言ったら極めてキモいと思う。
まぁ確かに娘さんはカワイイが。
アーツも相変わらずよくやるなぁ。ちょっと顔が老けてきたか? 身体は特に衰えてない風だが。
両者なかなかアグレッシブな立ち上がり。バンナは身体から力強さが横溢してるな。
怪我とかで中途半端に終わらなければいいが。
1R終了。いい感じだ。
バンナのパンチにぐらつくアーツ、バンナは一気に仕掛けようとするが、アーツが上手く組み付いてそれ以上手を出させない。この辺はさすがに試合巧者だ。
3R。アーツも悪くは無いが、どうも攻め手に欠けるな。
スリップで変なこけ方をするバンナ。怪我、大丈夫? なんか脚の動きが変だな。勝っても次上がれないとかでなければいいが。
ストレートとフックの壮絶なクロス。すげぇな。
両者スタミナは残ってるようだが、イマイチ動きが悪い。グネグネしてないか?
で、判定はドロー。
バンナはややつらそう。アーツが前に出てくる分、やりにくそうだ。しかも脚をとってこかしたり、クリンチなどで時間を潰してバンナに攻めさせない。
そのままアーツの勝利。うーん……序盤のバンナが調子よさそうだっただけに、この結末はちょっとガックリ。残念。
しかしアーツもいつまでもよくやるよなぁ。

○武蔵vs.ルスラン・カラエフ●
体格的にはほぼ互角か。
以前、浜ちゃんのジャンクスポーツで、判定を狙うのは外人選手と比べて体格が劣るからだ、と広言していた武蔵だが、さて今日はどうか。
といって、そんなぽっと出にやられる武蔵でもないと思うが。
が、立ち上がりはカラエフの方が優勢。
スピードが武器の武蔵にとっても、カラエフの回転力とスピードは脅威なのか。
2R後半からカラエフが失速。トリッキーな技は出るが、回転がなくなった。コツコツは当てていってるんだが、そのくらいでは倒れないんだ、武蔵は判定に持ち込む技術が並じゃないから。
武蔵も地味に消耗してるな。判定でカラエフなんじゃないか? ラストあたりのラッシュは印象いいはず。
しかし、K-1の判定は武蔵びいきだからな……。案の定ドロー。
コツコツ手を出していくカラエフに、単発のミドルのみの武蔵。
あー、武蔵のロー、ミドルが効いちゃった。しかもカラエフのバッティングで減点。カラエフの逆転もあるかと思ったが。
武蔵勝利。つまらん。ラストのラッシュとか良かったんだが。
アーツと武蔵か……また決勝に行きそうだな、こいつ。

○セーム・シュルトvs.レイ・セフォー●
1Rはカット。シュルトの猛攻だったらしい。
セフォー、坊主になっとる。誰だ一体。しかもいきなりヘロヘロだ。
かなりつらそうだが、それでも挑発はやめない。さすがセフォーだ、なんともないぜ。
とはいえ、ついにはコーナーから動かなくなった。来い来いって、もう前に出れないんじゃないのか。それでも続けられるって、すごい精神力だな。
さすがにスタンディングダウンを取られた。それでもなおやるか。
判定はシュルトだが、最後まで倒れないセフォーの心意気の勝利というべきか。

って、全部判定かよ。
でしかも、アーツは怪我で棄権、リザーバーのフェイトーザが登場。
これは……武蔵にとって有利、か?

○シュルトvs.レミー●
シュルトの猛攻でスタートした準決勝。
ホンマンと違って、明らかに動きが軽快なシュルト。同じ2mオーバーでも全然違うな。
と、あっさりレミーが2ダウン。
たしかにあのヒザは脅威。鋭さが他と段違いだ。
しかし、興行的にはシュルト優勝ってのはイヤだろうなぁ。

○グラウベ・フェイトーザvs.武蔵●
フェイトーザはあまりダメージなさそうだが、武蔵はスタミナ的にかなりつらいはず。
フェイトーザがガンガン攻めて主導権を取れれば、楽に行けると思うが、どうも序盤はジワリと攻める模様。
と、それでもそれほどの攻防でもないのにバランスを崩す武蔵。やはり脚に来てるのか。
1Rギリで、軽いパンチにコローリ。踏ん張る力が残ってないんじゃないのか。
2R開始から一転、前にでるフェイトーザ。猛ラッシュラッシュ! ロープを背にしたところで最上段にニー炸裂。背骨折れるくらいに反り返っとる。
崩れ落ちる武蔵。まったく立てない。
まぁ判定までいってもキツかったと思うが。

シュルト対フェイトーザか、完全に予想外の決勝だ。
ようやく盛り上がってきました。
フィリオも成し遂げなかった決勝進出、フェイトーザ的には感無量だろう。敗者復活だけど。

○シュルトvs.フェイトーザ●
しかし、華のなさは両者譲らずだな……とか書いてるうちに、シュルトの激しいラッシュ。
あーシュルトは一回フェイトーザに勝ってるんだ……とか書いてるうちに……グラーリ。ロープに引っかかって動かなくなっちゃった。
ヒザだったんだ、ひでぇ、こりゃ意識飛ぶわ。
フェイトーザのダウンっぷりは思わずバンナにやられたフィリオを思い出した。

シュルトも以前はデカさだけがアピールされてたが、今日の動きは他の巨漢選手とは明らかに違う。
まぁ以前から、一昨年の年末だかにジョシュとやった時から、デカイわりに動きがいい、って印象はあったが、さらによくなってるな。
こうしてみると、倒れなかったセフォーはやっぱりすげえよな。
しかし、今は極めて地味なシュルトだが、他のチャンピオンみたいに露出増えたり、派手な感じになったりするのかなぁ。

準々決勝はどれもイマイチな結果だったが、最終的にはいい感じだったんじゃないでしょうか。

週刊少年サンデー43号&その他

2005年09月27日 02時13分29秒 | マンガ(連載)
新しいジャンプ出てもうた。

■結界師■
お互いの戦闘能力を測る両者。
もっとも牙銀さんの方は、楽しく戦えるかどうかってのが主眼なので、まだまだ全力ではない感じですが、とりあえず圧倒的に差があるわけではない様子?

・牙銀さん、大胸筋が2対あるんだ。
 なんか……どう動くのか気になる。

■MAJOR■
相変わらずプライド高いな、吾郎は。
マンガの主人公としては正しいかもしれんが、現状に則してない。
ましては、日本が優勝も楽勝ってどんな認識やねん。

■絶対可憐チルドレン■
薫はホンマにオヤジキャラだなぁ……こいつが男がじゃなくてつくづく良かった。
その薫に兵部が接近……兵部クン、薫が好みなんだ? キャラ的には葵や紫穂の方が好きそうだけど……っつーか、薫相手だと振り回されてグシャグシャにされそうな気が……。

・ESP戦のプロを相手に苦戦する3人。
 っつーか、ちゃんとした戦闘訓練って受けてないのか?
 まぁ子供の教育には不向きな点は常々指摘されているが。

■道士郎でござる■
最近、面白いとしか感想かけないくらい、面白い。
健助殿と池内の掛け合いとか最高です。
そのノリをすべて「承知」で受ける道士郎もグッド。おもしれー。


その他の話。

■ BLEACH ■
路線変更だとかテコ入れだとか、いろいろ言われてますが、俺は全然驚きません。
そもそもこのマンガは、この辺を目指して進んできてると、ソウル・ソサエティ篇くらいから想定できたしなぁ。
むしろ、あの後すぐにそういう展開にならなかったコトの方がびっくりって感じで。
そういう意味では、破面の連中は合法的に彼らを人間界に連れてくるための理由付けに過ぎないのかも。このまま学園モノとして盛り上がったら、2度と出てこないってのも、ジャンプ的にはあるよな。
……ってそれはないか。
むしろ、次は人間界と尸魂界の両面戦線が展開後、元柳斎と犬の人あたりが死んだあと、尸魂界が全滅、残った死神は人間界に居候(夜一が住む浦原

宅に砕蜂が転がり込んだり!)みたいな展開もあるかも。

■ワンピース■
ルッチさんも単なる戦闘狂か……つまらん。
ハトを使った腹話術、大工、何年も身分を隠して潜入……とキャラを積み上げて、結局コレでは底が浅すぎはしないか。

■アイシールド21■
やっぱり赤目の人が本物なんでは。
プレイスタイルがアイシールド21と違うのは、アメリカから姿を消したのと原因が同じなんでは、とか。

■ DEATH NOTE ■
もうなんか月はダメだなぁ。
この辺で退場してもいいじゃないのか、物語的には。

読了

2005年09月23日 03時37分51秒 | 読書
『西の魔女が死んだ』
梨木香歩
新潮文庫

評価:★★★★
「西の魔女」こと、おばあちゃんと同居することになったまいは……。

もったいないというか、惜しいというか、もっとじっくりと長い話で読みたかった作品。
前半の、おばあちゃんとの生活や、田舎の描写、魔女の心得などはもっといろいろ見たかった。
ラストはちょっとうるっと来ましたが、もう少し感情移入できてればなぁ。

・どうでもいいが、俺の脳内では、ずっとジブリ絵に変換されてました。
・途中小事件があるが、特に回収なし。
 隣家の感じの悪いおっさんも、なんとなく実はいい人なんだろうなとはわかるけど、もう少しフォローがあっても……。
・まいのその後を描いた短編もちょっとどうなのか……。
 おばあちゃんの魔女の心得は、気の持ちようというか、精神のあり方的な部分が大きいのだけど、この短編ではホントに魔法使いみたいになってる。
 気持ちの問題ではすまんだろ。

NEXT→→→
『Wの悲劇』
夏樹静子
角川文庫

週刊少年サンデー42号&その他

2005年09月19日 02時48分59秒 | マンガ(連載)
■金色のガッシュ!!■
ウォンレイを死なせないために、自ら本を焼いたリィエン。
しかし、ウンコティンティンの自爆は、リィエンの身をも危うくする!
消えかかった身体、死に掛かった肉体を起こすウォンレイ!!
いやー凄いことになってきた。

・ところで前々から気になってたんだけど、本が燃えて魔界に帰った時ってどういう状況なんでしょうね。
 同じ状況なんだろうか? それだったら魔界に戻っても死ぬんでは?
 それともGANTZみたいに、リセットされるとか。
・結構感動的な別れをしたキャラが多いだけに、向こうについた時は、場所と状況によってはテンション下がりそう。

■絶対可憐チルドレン■
新展開。
ライバル……っつーかラスボスの登場か。
クスクス笑う金髪オカッパの美少年……でなく美老人? なんで学生服なんだ、80歳で。
しかも、マグニートーか最凶死刑囚(笑)並の警護を受ける複合能力者。
どうやら何十年もこの施設に監禁されていたようだけど、こういう施設ってそんな前からあったんだ。

・そして「花嫁」発言に、皆本も局長も突っ込むところが違う。多分。
 80歳にしてロリコンかー。
・で、なんで柱が「へー、チルドレンってGC派なんだ……」なんだ。
 この舞台って、近未来だと思ってたんだけど、まぁその頃にGCは残ってないよなぁ。
 そして恐ろしいことに、ゲームをする時のコントローラを持つこの記号的なポーズも、変わってる可能性が……っ!!

■史上最強の弟子 ケンイチ■
「日本は世界で唯一、正座を儀礼の場での正式な座法としている国…」
そうなん?
まぁ唯一かどうかは知らんけど、この話は非常に納得できる。
合気柔術とかは、力を溜めたり効率的に伝えない状態で戦うことを目的に発展……とかそういう話かしら。

■結界師■
馬だ! 馬に変身しやがった。
どうみても熊か狸系キャラなのに。
馬ってのはもっと、優美な感じか、馬面なおっさんがなるもんだろうに。
しかも火属性だし。

■クロザクロ■
前回のシリーズくらいから、本格的に話が動き出したなぁと思ってたんだが……えらく展開が早い。
……打ち切りが近いのか?

■健助殿■
やーどんどん健助殿が男前になっていくなぁ。
エリタンに携帯かけるトコも男前だ。

■こわしや我聞■
辻原さん憤死。
でもせっかく目的を隠して潜入している我也さんの、肝心の目的を敵の面前で明かしちゃダメだろ。

・まぁ多分助かるとは思うけど……。
・先週の、陽菜さんの意味ありげなカットは、やっぱり陽菜さんのパパが反仙術を使えるって話みたいです。


その他の話。

■ワンピース■
この辺のバトル展開は、印象薄いなぁ。
もっとチャキチャキストーリーを進めて欲しい。

■アイシールド21■
まぁ普通に負けました。
しかも、赤目の彼は(読者的には)温存。
筧が言ってた程の能力があるなら、コタローのキックと相まって、対策ナシでどうこうなる相手とは思えないけど。

・関西の高校に関する情報が初登場。
 クリスマスボウルは、関西代表と戦うワケだし、王城、神龍寺以上に盛り上がる相手でないとな。
 そろそろ見えてないと、盛り上がりにくかろう。

■ BLEACH ■
夜一、喜助コンビも格下扱いですか(多分、実際は違うんだろうけど)。
インフレが凄いことになりそうだなぁ……。

■ HUNTER×HUNTER ■
ノヴ先生、精神的に脱落。
見せ場、あったっけ?
初登場時は偉そうだったのになぁ……結局、ゴン達の精神の強さを裏づけするだけで終了。

読了

2005年09月18日 02時39分54秒 | 読書
『豊饒の海』
三島由紀夫
新潮文庫

評価:★★★☆
19世紀末の東京。
華族の子弟、松枝清顕が幼馴染の女性と道ならぬ恋に堕ち……。
そして20年後、清顕の友人・本多は、清顕の生まれ変わりと思われる少年と出会う……。

輪廻転生をテーマに、大正から戦後の昭和までを扱った四部作。
三島由紀夫が、その壮絶な自決を前に記した最後の長編。

正直、もう一回くらい読まないと確かな評価は下せないってのが印象。
特に、阿頼耶識とかインド哲学?を含んだ輪廻に関する解釈はちょっと難解でなんとも。

・輪廻モノということで、同じような運命を繰り返す系の話かと思ったら、全然違った。
 特に、第一部が悲恋モノ(カテゴリ的には)だっただけに、北村薫の『リセット』のような、生まれ変わり死に変わりしながらも巡り会う2人、みたいなのかと思ったのだけど。
・第一部は、侯爵の息子が宮家と婚約した伯爵の娘との悲恋。
 第二部では、理想に燃える昭和のテロリスト。
 第三部はうってかわって、タイ王室の姫様。
 そして第四部では……といった具合に、根底に流れる純粋な部分こそ共通だが、生き様も人生も違う。
・そしてそれを見守る狂言回しというべき存在が、清顕の友人、本多。
 彼は長じて裁判官となり、テロリストの勲を助けるため弁護士に転身、とある裁判の報酬として金持ちになり、最後には80歳の老人となる。
 理知の権化のようであった彼も、老いを向かえ、最後には汚名にまみれることになる……。
 ある意味、これは彼の人生の物語ともいえよう。
・風景描写が実に美しい。
・自決の直前である三島の精神は、おそらく第二部の勲の思想と共通するものであろうと思われる。
 が、勲らが心配するように、その純粋な思想は今の日本人、少なくとも俺にはまったく共感できないものになってしまった。
・しかし、三島の自決って結構最近なのな。
 俺の生まれる前って認識しかなかったから、もっと昔かと思ってたけど、俺が生まれるほんの数年前だ。
 ……って全然最近じゃない。
・大正から昭和の激動期を扱っているだけに、戦争に関する描写はかなり淡白。意外。
・追々、もう少し書き足すかも。

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『西の魔女が死んだ』
梨木香歩
新潮文庫