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映画『大統領の執事の涙』を観て

2014-02-24 17:18:39 | 映画・ドラマ、アクション

14-21.大統領の執事の涙
■原題:The Butler
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:132分
■料金:1,800円
■観賞日:2月23日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)

□監督・製作:リー・ダニエルズ
◆フォレスト・ウィテカー
◆オプラ・ウィンフリー
◆デヴィッド・オイェロウォ
◆イライジャ・ケリー
◆テレンス・ハワード
◆マライヤ・キャリー
◆ヴァネッサ・レッドグレイヴ
◆レニー・クラヴィッツ
◆ロビン・ウィリアムズ
◆ジョン・キューザック
◆アラン・リックマン
◆ジェーン・フォンダ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
実在したホワイトハウスの黒人執事の人生をモデルにしたドラマ。奴隷から大統領執事となり、7人の大統領に仕えた男の波乱に満ちた軌跡を追う。主演を務める『ラストキング・オブ・スコットランド』などのフォレスト・ウィテカーを筆頭に、ジョン・キューザック、ジェーン・フォンダ、テレンス・ハワードなどの実力派が結集。

黒人差別が日常で行われていた時代のアメリカ南部。幼いセシル・ゲインズは、両親と共に綿花畑で奴隷として働いていたが、ある事件で父親を目前で射殺されるが、ハウス・ニガー(白人の家働きの黒人)として雇われる事になる。
その後、セシルは一人で生きていくために見習いからホテルのボーイとなり、ホテルの常連客の評判から、遂には大統領の執事にスカウトされる。

それ以来、セシルは、約30年間ホワイトハウスで過ごし、アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガンといった7人の大統領に仕え、キューバ危機やケネディ暗殺、ベトナム戦争など歴史が動く瞬間を見続けてきた。
そんな時代の中でも、彼は黒人として、そして執事としての誇りを持ちながら忠実に働き続けるのだった。執事としてキャリアを積んで行ったセシルだが、黒人というだけでホワイト・ハウス内での昇進は常に白人が優先され、待遇改善を何度も訴えるが実ることは無かった。
だが執事であると同時に、夫であり父であったセシルは、家族と共にその歴史に翻弄されていく。「世の中をよくするため、白人に仕えている」と語るセシルに妻グロリアは理解を示すが、長男のルイスは父の仕事を恥じ、国と戦うために反政府運動に身を投じる。一方、そんな兄とは逆に、国のために戦うことを選んだ次男のチャーリーは、ベトナムへと志願するのだった……。

ここ最近のハリウッド映画では「ジャンゴ」とか間もなく日本公開される「それでも夜は明ける」のような黒人の苦難を扱った大作が話題を呼んでいる。
本作はアカデミー賞受賞歴のあるフォレスト・ウィテカー主演で、綿花畑で奴隷として働いていた幼少時に父を目の前で射殺されてから、「ハウス・ニガー」としての生きざまを経て、ホワイトハウスで7人の大統領に遣えた執事のストーリーで、実在の人物はオバマ政権誕生後に亡くなったそうだが、伝記物ではないようで実話をベースに書き加えたのだろう。
執事としての仕事で才能を発揮してきたセシル、だが、二人の息子は父に対して異なった見方をしていた。長男ルイスは白人の好かれる黒人を演じることで自己主張をしていた父を受け入れ難く感じていた。その父の仕事を受け入れられず批判し母にたしなめられるが、父子間の亀裂は深まるばかり。
セシルはホワイトハウスの黒人仲間と連携して待遇改善を訴えるが、白人上司は聞く耳さえ持たず、遂に大統領に直訴までして権利を勝ち取る。7人の大統領に遣えたセシルも遂に引退し、町の中でデモを指揮していた下院議員となった息子ルイスの姿をみて、セシルもデモに加わったのだった。執事を引退して一市民となったセシルとルイスのわだかまりもこの瞬間に溶けたのだった。

セシルの生きざまと当時の社会背景を重ねて描くことで、アメリカの人種差別問題が浮かび上がってきた。彼はハウス・ニガーとして職を得て幸いにも安定した生活を送れたことは幸せだったろうが、一黒人として一家庭人(妻は良き理解者だった)としての葛藤(主に父子関係)も同時に描き、それをフォレスト・ウィテカーとオプラ・ウィンフリーが夫婦として見事に演じていた。
遣えた7人の大統領はここでは脇役なのだが、その大統領を演じている俳優の誰もが主役級なのにも驚いたが、中にはメイクで本物に似せ過ぎているような気もした。

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