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「古文書に親しむ」講座でペンディングのこと


(「古文書に親しむ」のペンディング箇所①)

午後、金谷宿大学「古文書に親しむ(経験者)」講座を実施した。今日は、少し量が多いかと思ったが、「御法度書四拾三ヶ條」の残りを最後まで読んだ。次回は、「大井川川除け御普請」の話で、家山に聖牛などの原寸大のサンプルが見られるところがあるので、講座終了後、希望者だけでも、見学に行きたい旨を話した。もちろん当日の天気次第ではあるが。

講座の中で、二ヶ所程、次回までのペンディングにした場所が出来てしまった。

一つは、①影印の4行目、下から2文字。

「解読」を示すと、
一 神事祭禮古来よ里有来ル分も
随分軽く仕美麗ヶ間鋪儀可為
無用候其外不時之會合或ハ月待
日待尓事寄せ大勢集リ■■
費し申間敷事


「読み下し」を示すと、
一 神事祭礼、古来より有り来る分も、
随分軽く仕り、美麗がましき儀、
無用たるべく候。その外、不時の会合、或は月待ち、
日待ちに事寄せ、大勢集り、■■
費し申すまじき事。


この2文字、意見を聞いた所、当講座で、最もベテランで、たくさんの古文書を読んでおられる、Nさんが、上の字は莨(たばこ)ではないか、という。そう言われれば、見えないこともないが、奢侈禁止の触れで、煙草を控えることに言及したものは見たことがない。現在と違って、煙草に健康被害があるとは知られていない。この2文字を合せてペンディングとさせてもらった。


(もう一つのペンディング箇所②)

もう一つは「印鑑」の、江戸時代における意味について。

「解読」を示すと、
一 印形大切尓可致若し紛失候歟改候ハヽ
早速印鑑庄屋組頭ハ役所江可
差出百姓水呑ハ庄屋方へ印鑑取置
可申候印判麁末ニ致出入出来候ハヽ
可為越度事


「読み下し」を示すと、
一 印形大切に致すべし。もし紛失候か、改め候わば、
早速印鑑、庄屋、組頭は役所へ
差し出すべく、百姓、水呑は庄屋方へ印鑑取り置き
申すべく候。印判麁末に致し、出入出来候わば、
越度たるべき事。


同じNさんから、「印鑑」は「印」そのものではなくて、印影を押した届け出の書類をいうのではないかと、指摘があった。これは全く自分の勉強不足で、確認の意味で、ペンディングとさせてもらった。終ってから、辞書で見ると、
印鑑(いんかん)は、「江戸時代、照合のために関所や番所に届け出ておく捺印手形。」とあった。照合のためにあらかじめ届けて置く書類のことであった。一つは答えが出た。

講座にNさんのようなベテランにいて頂くのは、大変心強い。古文書を読む時に、思い込んでしまうと、中々正しい答えに戻れないもので、Nさんのような一言で、間違ったことを教えてしまう危険が防げるからである。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (多田乙山)
2016-09-18 10:33:20
■■の箇所ですが、農隙カナーと思いました。
たぶん隙は間違いないと思いますが、農は
怪しいのですが・・・
 
 
 
アドバイス有難うございます (きのさん)
2016-09-18 23:21:30
「農隙」とのアドバイス、目から鱗でした。考え、調べる上で、奢侈をとがめる条とばかり考えていて、「時間の無駄づかい」には思いが到りませんでした。

農は異体字の「草冠に辰」と書く字の崩しですね。

「農隙」は「のうげき」ではなくて「のうのひま」と読めばよいと思います。

次回に、これで説明し直そうと思います。

以前に御尋ねの件、聞いたのが、しばらく前の歴史講座でして、自分も読んだわけではありません。出典を確認しようと思いながら、まだ出来ておりません。分りましたら、この場でお答えしようと思います。
 
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