goo

「江戸繁昌記 ニ篇」 55 箆頭舗13

(庭のヒイラギナンテンの紅葉)

「江戸繁昌記 二編」の解読を続ける。

一陰一陽、これを道と謂う。潜(もぐ)らむべくして潜り、躍るべくして躍る。陰陽の消息を以って、人事の進退を観(し)めす。
※ 陰陽の消息(いんようのしょうそく)- 農事暦における自然運行の法則。消は陰が消えてゆくこと、息は陽が伸びてゆくことである。この陰陽の消息は、冬至をふくむ「子」、夏至をふくむ「午」を軸とする軌(みち)である。即ち子から午は日ざしののびる陽の軌、午から子は日脚の短くなる陰の軌である。

要に人をして元亨、天の如くならしめんと欲するのみ。人、天の如くにして、人、始めて人たることを得んや。、卑しき者は象数(なず)、高き者は神理に陥る。
※ 要に(ように)- 要するに。
※ 元亨(げんこう)-「元亨利貞」易経で乾(けん)の卦(け)を説明する語。「元」を万物の始、善の長、「亨」を万物の長、「利」を万物の生育、「貞」を万物の成就と解し、天の四徳として春夏秋冬、仁礼義智に配する。
※ 識(しき)- 物事を区別して知る。見分ける。また、その心の働き・能力。
※ 象数(しょうすう)- 易で、それぞれの卦(け)が象徴する形と、その卦が示す六爻(こう)のもつ数理。
※ 泥む(なずむ)- ふんぎりがつかない。こだわる。
※ 見(けん)- 物事の見方・考え方。見解。


魚を(した)を用ゆ。象数取るべきも、進退に益無し。神陰人陽、二にして一と雖ども、陥いるは、則ち泥(なず)む。泥むは則ち偏るなり。或は人事に用無しに至る。
※ 漉む(したむ)- 水分が残らないように、しずくを垂らし切る。
※ 筌(うけ)- 細く割った竹を編んで筒形あるいは籠状に作り、水中に沈めて魚・エビなどをとる漁具。
※ 象数(しょうすう)- 易で、それぞれの卦(け)が象徴する形と、その卦が示す六爻(こう)のもつ数理。


乱臣(おそ)れ、賊子(こり)る。春秋の趣意、これを説いて足る。、或いは漢人の手になるも、前聖の遺文も、蓋し、また多くに居る。何如(いか)んぞ、講せざらん。
※ 乱臣賊子(らんしんぞくし)- 国に害を与える悪い家臣と、親の心に背いて悪事をはたらく子供。人の踏み行うべき道に外れ、悪事をはたらく者の意。
※ 春秋(しゅんじゅう)- 中国、春秋時代の歴史書。五経の一。魯の史官の遺した記録に、孔子が加筆し、自らの思想を託した。
※ 礼(らい)-「礼記」のこと。中国、儒教の経書で五経の一つ。おもに礼の倫理的意義について解説した古説を集めたもの。


読書:「江戸落語図鑑 落語国のいとなみ」
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 「江戸繁昌記... 「江戸繁昌記... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。