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レスター・ブラウンの「プランB」(後)

(環境革命「プランB」を提唱するレスター・ブラウン)

(前半より続き)レスター・ブラウンが主張する「プランB」では、すべてを市場経済に任せるのではなくて、環境に与える悪影響を環境コストとしてコストに入れて計算して社会経済を運営することである。具体例を挙げると、今までの車一台のコストに、その車が引き起こすであろう地球温暖化に対処するための費用などをコストとして載せて、車の販売価格を決めるという経済政策を採る。当然車の価格は高騰するであろう。車が高ければ人々は代替交通手段に変えるから車が激減し、環境が守られることになる。

また、イギリスの取組みとして紹介されたケースでは、マーケットの陳列棚に値段とは別に「マイル(mile)」が表示されている。そのマイルは生産地からそのマーケットまでの距離を示し、距離の大きなものほど、運送のためのエネルギーが掛かるわけで、消費者は価格とは別に環境への貢献度の判断資料として、その距離の小さいものを選んで買うのだという。これは地産地消運動の一形態である。

レスター・ブラウンは、日本はハイブリッドカーや太陽光発電の分野では先端を走っており、また省エネルギー分野でも世界をリードしている。日本の地球環境への貢献を期待していると結んだ。

日本はどうして、問題の多い植物性のエタノールの土俵へ上るのであろう。日本は世界で唯一、車のハイブリッド化を実行できる国である。エタノールの土俵はハイブリッド化の立ち遅れた欧米の一時しのぎの戦略に過ぎないと思う。そんな土俵に乗ることなく、日本独自の対策として今後10年で日本におけるすべての車をハイブリッド化する、と宣言した方が世界を動かすとおもう。

そんな中、2012年までに、ニューヨーク市内のタクシーをすべてハイブリッド車にするとニューヨーク市長が宣言したという報道に接した。問題の多い一時しのぎのエタノールにバスに乗り遅れるなと加わる日本の行政より、ニューヨーク市の方が余程先見の明がある。

(26~27日、久し振りに中山道を歩きに行ってきます)
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