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小雨の中、横峰寺へ登る

(雲の中から石鎚か、横峰寺奥の院、星ヶ森より)

小雨が降り続く中、ふもとのビジネス旅館小松に連泊し、荷を宿に大部分置いて、横峰寺を打ってきた。といっても標高745メートルの山登りをしてきたことになる。途中で申し合わせたように、定年退職後の初遍路の二人に会った。先を進むことだけに一生懸命で、3年前の自分と同じだと思った。

横峰寺はこんな天気にもかかわらず、バスツアーのお遍路さんでいっぱいであった。先に奥の院の星ヶ森にお参りに行った。600メートルほど登った先にある。そこから天気が良ければ石鎚山が見えるという。今日は雲で隠れていたが、その一部が見えた。石鎚山へ進む道は、はっきりと通行止の看板で塞がれていた。

横峰寺へ戻ってきたが、まだ境内はバス遍路であふれていた。小型バスで山道をピストンして、バス遍路を送り込んでくるから、境内にお遍路さんが途切れることがないのであろう。皆んなが差している傘がさらに境内を狭くしている。

遍路休憩所の建物が出来ていた。3年前にはなくて、寒くて弁当も食べずに下った覚えがある。納経所の話では2年前に出来たという。荷物を休憩所に置いて、バス遍路と少し距離を取って、小さくなって勤行した。

納経印を貰いながら、昨夜、横峰を越えて石鎚へ登るという青年が、お寺でテントを張らせてもらったはずだが、今朝石鎚へ向かったのかと聞くと、自分は通いだから知らないが、お寺ではそうと聞いたら、必ず止めたはずだ。台風などの影響で登山道がかなり荒れていて、去年遭難騒ぎも起きた。通るにしても大きく迂回しなければならないという。あの青年がどうしたのか知らないが、これで自分ははっきり諦めがついた。


(香園寺の奥の院、白滝)

遍路休憩所で宿のおむすびを食べて下山した。雨は小降りになり、平坦な部分が多い遍路道は気持ちよく下れた。香園寺の白滝奥の院に寄った。まず滝を見に向かう。水量は少ないが、白滝では滝行が出来る。滝の岩場に不動明王と制多迦(せいたか)童子と
金伽羅(こんがら)童子の像が据えられている。

納経所のおじさんの話では台風で鉄砲水が出て、白滝の像の1体が流され、下流の用水池で見つかったが、砕けていた。頭部だけは残してお堂に安置されている。今あるのは新しく作られたものだという。一度目で沢は土砂で埋まったが、2度目でそれが下流に流されて、元のようにきれいになったなどと話す。

石鎚への登山路は若いときには使ってよく登山をした。ロープウェイが出来て使わなくなってしまったから、登山道も荒れ放題なのだろう。滝行は今でも遠くから来る。瀬戸内の漁師が1月に滝行をし石鎚山へ登るのが、テレビで放映された。申し込めば滝行は誰でも出来る。夏なら滝行をやってみたいなどと、話が弾んですっかり話し込んでしまった。もちろんその間誰もお参りには来ない。

3時ごろにはビジネス旅館小松に着いた。この雨では連泊を決めたのは正解だった。この後、さらに歩くのはつらいところであった。
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