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時系列に整理して解読 - 駿河古文書会

(一昨日の飛行機雲の夕焼け、きのう曇り、今日雨)

昨日書き込みのの不審な小包、郵便局のゆうパックの利用者へのサービスで、懸賞に応募したところ、当たったという話であった。何とも人騒がせな話である。

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午後、駿河古文書会で靜岡へ行く。今日は4枚の藤枝市で出た文書を解読した。今日紹介するのは、年貢に困った村方が御役所の裏書をもらい、町方からお米を借りたケースで、返済が滞った分を、町方が御役所へ催促依頼した文書である。

恐ながら書付を以って願い上げ奉り候
一 五十海(いかるみ)村庄屋、年寄、村方困窮に付、私どもへ、去る巳春、米百参拾俵、五年賦、弐割七分の元切にて、村方相続のため、貸附くれ候様、度々相頼まれ候に付、よんどころなく差し出し申し候ところ、漸々壱ヶ年分相渡し、去る暮勘定仕らず候、右米の義は、御手先成瀬五左衛門様御宅へ召し呼ばれ、たって御頼み遊ばされ、もっとも御裏印下し置かれ、決して間違これ無き様、仰せ渡され候ところ、去年分勘定仕らず候、これにより村役人御呼び出し、右五年賦元切米相渡し候様、仰せ付けられ下されたく願い上げ奉り候、何とぞ御慈悲を以って願いの通り仰せ付けさせられ下され候わば、有り難き仕合わせに存じ奉り候、以上
                  下傳馬町
                      忠右衛門
                    〃
 天明七年未二月           又吉
                    〃
                      庄兵衛
                    〃
                      平三郎
                   左車町
                      清七
  田中              市べ村
    御役所             平七
                   白子町
                      義左衛門


文章の時系列の流れがつかめないと、内容がさっぱり判らない。そこで整理すると、

1.巳(み)年 - 春に百三拾俵の米を5ヵ年賦で貸付依頼があり、よんどころなく貸付けた。暮れに壱ヶ年分の返済はあった。
2.午(うま)年 - 暮れに2年目の返済が無かった。
3.未(ひつじ)年 - 返済の催促を裏書した御役所へ依頼する。当書付の日付、未二月。

この文書では、解読のために、内容を時系列に追って、理解する方法を学んだ。
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