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お茶の放射性セシウム、サンプリング検査

(ムサシは元気、先日散歩に行った吉田公園にて)

台風12号はまだ岡山県辺りをゆっくりと北へ向かっている。風の心配はほぼ無いが、ゆっくりした速度のために大雨が降る時間が長く、四国、紀伊半島、中国地方のあちこちで川が溢れる危険水域を越え、合わせて20万人近い住民に避難勧告が出ているとテレビではくり返し報道している。

当地でも夜半に入って時々激しい雨音が聞こえてくるようになった。静岡からの帰りに大井川鉄橋を電車で通ったが、大井川も今年一番というほどに増水している。ただし、河川敷のグラウンドまで水は上がっていなかった。

ニュースで、店頭に並ぶお茶をサンプリングして、放射性セシウムのチェックをしたところ、千葉県産と茨城県産と表示のあるお茶から基準の3倍から5倍の放射性セシウムが検出されたと報道していた。お茶にはブレンドが付き物で、どこのお茶をどうのようにブレンドしたのか、今後詳しく調査すると報道していた。

基準を超えている放射性セシウムを含んだ一番茶を使ってブレンドしたものであろうが、あまりにガードが甘すぎると思った。それでなくても風評被害が現実のものになっているのに、ずいぶん無神経なお茶問屋である。厳しいチェックで、基準を超えないように懸命の、全国の真面目なお茶問屋の努力を、一瞬にして無にする愚挙である。

当然、放射性セシウムについては業界としての扱い基準があるはずである。その基準の縛りがどの程度あったのであろうか。事態に対して業界としての発言が聞こえてこないのはおかしいと思った。(もちろん、自分の耳に入らないだけなのかもしれないが)

普通に急須に入れてお茶を出す場合には、お茶に含まれている放射性セシウムの2%ほどしか、出てこないという。放射性セシウムは基本的に水には溶けないから、お茶に出てくるのは極微量になるのであろう。よもや、そういう言い訳が出来ることに油断の原因がある訳では無かろうが、風評を立てる人の耳には、そんな理屈は聞こえない。出がらしでつくだ煮が出来るとか、お茶は食べると健康にいいなどと、お茶問屋は宣伝して来たはずである。それならば、いっその事、しばらくはお茶は急須で飲むだけにして、出がらしは棄てよう、お茶を食べることは止めよう、と真逆なキャンペーンでも張ればよい。

お茶の風評被害は鎮静化して、何とかお歳暮商戦には巻き返したいと考えているお茶屋さんには、無神経な業者がいる限り、この風評被害はまだまだ長引くといわざるをえない。
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