1933年に創業された Campagnolo カンパニョーロ その長い歴史の分だけ
色々なパーツが製造されて来ました そんな中で少し変わった規格のハンガー小物
地球マークと共に 65-P-110 と刻印されたハンガーシャフトを見てみましょう
Campagnolo カンパニョーロのクランクシャフトですが私の部品箱の中で使う事も無く
40年以上眠っています 少し珍しい規格ですので一通り見てみましょう
まずシャフト本体の中央に刻まれた刻印です
馴染深い 地球マークの Campagnolo と
65-P-110 の刻印 これが余り見ない数字です
左右対称なこのシャフトに左右の区別は有りませんが
文字を基準に便宜上こちら側を左と呼びましょう
四角テーパー部から右側に移るとコーン=玉押し部が
有り そこから右側に複数の段差が有ります これに
付いては次の写真を見てみます
これは右側ですが 左側に有った段差には本来この様な
フランジ=ツバが装着されているはずですが それが
欠品しています
このツバは何の為に付いているのか私には解りません
ワンでも有れば何か推測出来るのかも解りませんが
それも叶いません もしどの様な役割をしているのか
正確な知識をお持ちの方がいらっしゃれば
是非コメントでお教え下さい お願い致します
ツバの外側にはこの様な文字が刻まれています
MADE IN ITALY PATENT CAMPAGNOLO
全てが誇らしげなしっかりとした文字です
これだけでカンパが好きになってしまいます
これは手持ちのフィキシングボルトです やはり40数年
経った物ですが使えるのでしょうか
私が他の BB小物に使っていた物ですが ネジの規格は
同じ様です 違和感無しにねじ込めます
シャフトの規格=種類は四角テーパーと呼ばれる物ですが
現在互換性を語る時に良く用いられる JIS や ISO 等の
確固たる規格は無く この頃ならカンパテーパーと呼ばれる物です
その後他のメーカーがカンパに合せて作ったと言う側面も
有ったのではないかと思います あえて言うなら ISO 規格に
近いものですね
各寸法を可能な限り測ってみます ただ私がノギスを使い
手作業で行いますのでそれを留意し参考にして頂ければ
幸いです
手書きの図面に纏めてみました 図面などの勉強もした事が
有りません 下手だとか間違っている等の突っ込みは無しで
お願いします 本人が凹みますから・・(笑)
全てが確実に測れるものでは無く ノギスが使い難い所も
有ります そんな所は計算で割り出してみます
と言ってもその様な所は赤線の 0.125mmと言う
一ヶ所なんですが寸法的には辻褄が合っています
テーパーの一辺が 12.5mm ですがこれは ISO 規格が
用いている寸法と同じです
フルサイズの図面も貼っておきます 今後このシャフトを使う様な方がいらして
何かの参考になれば幸いです
ちなみに
これはカンパニョーロ レコードのロード用 BB小物です
その刻印 70-SS-120 これはロード用の ITA 規格です
これは 68-SS-120 ロード用の JIS 規格です
ピスト用レコードの BB 小物ですが その刻印は
68-P-120 ピスト用の JIS 規格を表しています
では今回のこの規格は・・ JIS か ITA か判断が
付きませんが ハンガーシェル幅が 65 mm のピスト用
だと言う推測は付きます 私は全く見た事も無い規格です
少し書き留めておきます
B.B小物の規格
JIS 左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ) 左右共 正ネジ 巾68mm が有ります
ワンの規格もそれぞれ異なり
JIS 1.37X24TPI
ITA M36X24TPI
FRE M35X1 となっています
自宅近くに居ました 丸々と太っています拍手を贈りたいくらいです 可愛いですけどね(笑)
今回のハンガーシャフトはこの様な物を使っていたフレームが有ったらしいのですが
長い自転車の歴史の中では不思議な事では有りません でもそれをカンパニョーロが
作っていた事に何か意味が有ったのでしょうか
今回四角テーパーシャフトの規格の事も少し書きましたが JIS や ISO 規格の事を
成る程と思える処までまとめて有る過去記事が有ります 是非コメント欄も含めて
覗いてみて下さい 過去記事 【 ピスト用 四角テーパーシャフト 】
色々なパーツが製造されて来ました そんな中で少し変わった規格のハンガー小物
地球マークと共に 65-P-110 と刻印されたハンガーシャフトを見てみましょう
Campagnolo カンパニョーロのクランクシャフトですが私の部品箱の中で使う事も無く
40年以上眠っています 少し珍しい規格ですので一通り見てみましょう
まずシャフト本体の中央に刻まれた刻印です
馴染深い 地球マークの Campagnolo と
65-P-110 の刻印 これが余り見ない数字です
左右対称なこのシャフトに左右の区別は有りませんが
文字を基準に便宜上こちら側を左と呼びましょう
四角テーパー部から右側に移るとコーン=玉押し部が
有り そこから右側に複数の段差が有ります これに
付いては次の写真を見てみます
これは右側ですが 左側に有った段差には本来この様な
フランジ=ツバが装着されているはずですが それが
欠品しています
このツバは何の為に付いているのか私には解りません
ワンでも有れば何か推測出来るのかも解りませんが
それも叶いません もしどの様な役割をしているのか
正確な知識をお持ちの方がいらっしゃれば
是非コメントでお教え下さい お願い致します
ツバの外側にはこの様な文字が刻まれています
MADE IN ITALY PATENT CAMPAGNOLO
全てが誇らしげなしっかりとした文字です
これだけでカンパが好きになってしまいます
これは手持ちのフィキシングボルトです やはり40数年
経った物ですが使えるのでしょうか
私が他の BB小物に使っていた物ですが ネジの規格は
同じ様です 違和感無しにねじ込めます
シャフトの規格=種類は四角テーパーと呼ばれる物ですが
現在互換性を語る時に良く用いられる JIS や ISO 等の
確固たる規格は無く この頃ならカンパテーパーと呼ばれる物です
その後他のメーカーがカンパに合せて作ったと言う側面も
有ったのではないかと思います あえて言うなら ISO 規格に
近いものですね
各寸法を可能な限り測ってみます ただ私がノギスを使い
手作業で行いますのでそれを留意し参考にして頂ければ
幸いです
手書きの図面に纏めてみました 図面などの勉強もした事が
有りません 下手だとか間違っている等の突っ込みは無しで
お願いします 本人が凹みますから・・(笑)
全てが確実に測れるものでは無く ノギスが使い難い所も
有ります そんな所は計算で割り出してみます
と言ってもその様な所は赤線の 0.125mmと言う
一ヶ所なんですが寸法的には辻褄が合っています
テーパーの一辺が 12.5mm ですがこれは ISO 規格が
用いている寸法と同じです
フルサイズの図面も貼っておきます 今後このシャフトを使う様な方がいらして
何かの参考になれば幸いです
ちなみに
これはカンパニョーロ レコードのロード用 BB小物です
その刻印 70-SS-120 これはロード用の ITA 規格です
これは 68-SS-120 ロード用の JIS 規格です
ピスト用レコードの BB 小物ですが その刻印は
68-P-120 ピスト用の JIS 規格を表しています
では今回のこの規格は・・ JIS か ITA か判断が
付きませんが ハンガーシェル幅が 65 mm のピスト用
だと言う推測は付きます 私は全く見た事も無い規格です
少し書き留めておきます
B.B小物の規格
JIS 左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ) 左右共 正ネジ 巾68mm が有ります
ワンの規格もそれぞれ異なり
JIS 1.37X24TPI
ITA M36X24TPI
FRE M35X1 となっています
自宅近くに居ました 丸々と太っています拍手を贈りたいくらいです 可愛いですけどね(笑)
今回のハンガーシャフトはこの様な物を使っていたフレームが有ったらしいのですが
長い自転車の歴史の中では不思議な事では有りません でもそれをカンパニョーロが
作っていた事に何か意味が有ったのでしょうか
今回四角テーパーシャフトの規格の事も少し書きましたが JIS や ISO 規格の事を
成る程と思える処までまとめて有る過去記事が有ります 是非コメント欄も含めて
覗いてみて下さい 過去記事 【 ピスト用 四角テーパーシャフト 】
私はこのつばは、シャフトを入れる時に軸ができる限り中心軸に近づけるようにセットさせるようにするものではないかと思います。片側のワンを組んでシャフトを入れると、シャフトは下に下がりますが、このつばがあるとBB中心軸に近づいて反対側のワンを組む時シャフトはスッポリ入るる・・どうでしょうか?PATENTは特許の事なので、カンパはこの形状を特許出願したと思われますが軽量化を求められるにつれて無くなったのではないでしょうか。
http://velobase.com/CatalogScans/Campagnolo/Campy1974_catalog17.pdf
ただしKinoさんの写真のようにつばが付いたものは見つかりませんでした。BBの玉の内側に付いているのが不思議ですね。外側ならシール目的かとも思ったのですが。。。
チネリ製のハンガーシェルが有りそれを使った他のメーカーのフレームも有るなどの話は聞いています
ただ それが確実なのか解らないので 記事の本文中には書かないでいました
このツバについては 1950年には存在しその後ツバが小さくなり 1960年以降には無くなっている資料も有りますが これについても 貼って頂いた Campagnolo のカタログの様な確実なものでは有りません
1974年まで存在したと言うのは意外でした 当時は今の様に Net の環境も無く 併せてこの規格のフレームが少なく 周りで使っている人も居なく目にしなかったと言う事なんでしょうね
この様にコメントを書いている間にも知人から情報が寄せられ
1958年のカンパのカタログに載っていると言う事や
ツバは水避けだと言う話も・・ でもボールの奥に有る物が何故水対策になるのかは解りませんね
このカップ&コーンの構造は シャフトを玉受けに入れた時それが少々斜めに入っていても スチールボールを入れる事で締め込むと必ずセンターに落ち着きますね それがカップ&コーンの特徴でも有ります
そんな構造と特性を持ったものにその様な理由の物が必要でしょうか
もしそれが目的で有るとすれば想像の範囲を超える何か確実な情報が欲しいですね
https://hicampy.bizmw.com/profile1042.html
あと、これが65-P-110採用のチネリと書いてありました。
http://cinellionly.blogspot.com/2012/06/cinelli-pista.html
1960年のカタログには、このツバ付きのシャフトが載っています。
しかし、(間が数年飛んでしまってますが)1967年カタログではツバ無しのシャフトになっています。
その代わりに現れたのが、プラスチック製のウォーターシースです。
ご存知かと思いますがウォーターシースはBB内部にシートチューブやダウンチューブ等から落ちて来た水やサビがベアリングに回るのを防ぐものです。
結局想像の話になってしまって大変恐縮ですが、プラスチック製のしっかりしたウォーターシースができる前は、このツバによって内側からのシール性をある程度確保していたのではないでしょうか。
水除けで有るならツバの装着位置から 仰る様に縦パイプからの水をベアリングの方へ行くのを止めるのが目的ですよね
オールドカンパと言われる時代には BBのカップ一杯のグリスを使いましたが
それは内圧で外からの水の浸入を防ぐのに効果が有ると感じていました
このツバとカップ一杯のグリスを使う事で 縦パイプ側からの水の浸入を防ぐと言うのは理解出来ます
ウォーターシーフの登場と共にツバ付きが無くなったと言うので有れば これは水除けだと言うのも頷けますね
http://classiclightweights.net/italy/italian-component-manufacturers/campagnolo/first-generation-campagnolo-record-bottom-bracket-axle/
他の資料などと併せて考えるとこれが製造された期間はあまり長く無かった様ですね
水から回転部分を守ると言うのは古くからの課題だったと言う事が窺えます 製造側からすれば回転抵抗を増やさずにそれを可能にするのに知恵を絞ったのでしょうね