Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ペダルキャップの 取付け カンパニョーロ

2016-07-18 20:28:21 | 自転車整備 ペダル
自転車のペダルに取り付けられているキャップ これには様々な形状と種類が有ります
今回は三ヶ島の商品を Campagnolo のスーパーレゲロに取り付けてみます





私が整備し保管しているクロモリのロードレーサーは 1974年製造の NATIONAL
この自転車には Campagnolo のペダル Super Leggeri スーパーレゲロを使っています
それのキャップが保管中に行方不明になってしまいました 何時までもそのまま置いておくと
回転部に埃が入り良く有りません 純正の手持ちが無いので違う物で間に合せます








Campagnolo Super Leggeri 超軽量ペダルと言う
意味でしょうか この自転車は天井に吊っています
或る日カチャンと言う音が床でしたのですが 後日
それがこのペダルキャップが落ちた音だと気付きました
探してもそれが出て来ません 何処へ行ったのでしょうね






反対側です 樹脂にメッキがされています これを今
探すと何処かには有るでしょう でも恐ろしいお値段で
取引がされていると思います






純正に拘りたいのはやまやまですが 今回は三ヶ島製作所の
ペダルキャップを用意しました キャップには色々な種類が
有るのですが アルミ製でシルバンと言うシリーズ用のパーツ
です






これを取付けてみると 事前に調べた通りカンパの
ネジに合います これで行きましょう






ただキャップの MKS と言う文字が気になります
メーカーさんには申し訳ないですが見えない様に
させて頂きます






試しにヤスリで擦ると直ぐに削れます 凸文字を
削り落しました 事前に少し磨きアルマイトも
されていない事は確認しています








ヤスリ目を残したままはさすがにバックを踏みます
1000番の耐水ペーパーで表面を均してやりましょう
コンパネで小さなブロックを作りそれにペーパーを
巻き付けると使い易くなります








ヤスリ目が無くなる程度に研磨しました 耐水ペーパーを
使うと真っ黒に汚れるので洗っておきましょう




表面仕上げはコンパウンドかピカールの練りタイプで
磨く事にします






ピカールの容器はセンスが良いですね




磨き始めはここからです 全体が艶消しになっています






今回はコンパウンドを使いました ウエスの汚い汚れは
ご勘弁下さい






コンパウンドの番手は変えていません 布に取った時は
粗い状態ですが 布が光るくらい擦るとコンパウンド自体の
粒子が細かくなります そこまで擦ってやると細目を使わなくても
有る程度の磨きは出来ます








ちょっと穴を開けます 2mm の鉄キリです






素材がアルミだし簡単に開きます




どうして開けるかと言うとカンパの純正には
穴が開いています その理由まで知らないのですが
それに倣いました






もう一度ピカールのチューブタイプで磨き完成です




ではペダルに取付けます






これはこのキャップの専用工具でカンパにも合います
キャップスパナと言う名称で 300円程度です






プライヤーでも使えますが この工具は有った方が
良いですね 今迄これが無かった時にプライヤーで
沢山傷を付けてしまいました








ペダルに取付けましょう ネジには防水と錆を防ぐ為に
グリスを塗っておきます カンパの当時物のグリスです








早速ペダルに付けましたが本体と隙間が開きます 
ネジが長い様です




目をつぶっても良いですが ちょっと隙間が大きいです
少し手を加えましょう




作業台に戻って来ました






180番のサンドペーパーで擦ります




アルミなのでそんなに時間は掛りません
ブレーキゴムの面出しもこの様な方法で
行う事も出来ます






ネジの先端がバリで汚くなっているので 先の鋭利な物で
ネジの溝をさらえておきます




ネジが短いのでこれ以上の切削は無理です 
パーツクリーナーで綺麗にします






もう一度カンパグリスを使います もう手に入れる事が出来ない
製造中止になった貴重なグリス どうしてそれをこんな所に
使うのか・・ 相手がカンパニョーロのスーパーレゲロだから
なんすが 自転車に対する思い入れ、自転車はただ動けば
良いと言うだけでは無い、歴史に名を残した名機に対する
敬いの気持ちなど様々です 
回転部分に使う物でもグリスやオイルは市販の廉価な物で
充分だよ と思っていらっしゃる方には理解し難い事かも
分りません




まだ少し隙間が出来ますがグリスで収まる程度です
これで行きます






最後に掃除をしておきます アルミの地肌は
直ぐに曇りますがピカールに添加された油脂分が
酸化を随分抑えてくれます






柔らかいネルのウエスで良く磨いてやります






綺麗になりました こちら側だけ見ているとそんなに
違和感は無いですよね キャップに開けた小さな穴が
良く効いています 裏側からグリスで穴は埋めています





カンパニョーロの軽合金プレートのスーパーレゲロ このペダルは元々外環が付いた
ロード用ですがその外環を切って使っています ロードでもピスト用のペダルの方が
ストラップとの一体感が有って良いですね 私はその方が好きでした


コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Campagnolo RECORD ハブ グ... | トップ | 第 62回兵庫県アマチュア自転... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (にわ まこと)
2016-07-18 21:37:56
にわです。
キャップの中央の穴は、何のための穴でしょうね。意味がなければ、穴なんかあけない。樹脂にメッキだから、キャップをメッキ槽にチャポンと漬ける時の、部品を吊り下げる穴かな?
にわさん (Kino)
2016-07-19 01:38:29
小さな穴なので使い途が良く解りません
樹脂のメッキはどの様な方法でするのか知らないですが そんな理由も想像は出来ますね
実際に使い途が無い穴だと思います
にやり (Mueller)
2016-07-20 22:34:25
いつも楽しみに拝見しています.

カンパグリスのくだり,にやっとしてしまいました.確かにあの独特の臭いのするグリス,当時ははみ出るように使っていたのになぁ,と懐かしくなりました.容器だけは2つあります

北海道出身の51歳のおじさんより
Muellerさん (Kino)
2016-07-21 09:35:14
カンパグリスの甘い香り これが解る人が増える事はなくその内その様な会話もされる事が無くなるのでしょう・・

カンパグリスは何時のまにか樹脂容器になりましたがそれまでは缶でした
グリスの量はカンパに限らず多く使っていたのは 今考えると水対策がされていない回転部には必要だったのでしょうね
Unknown (ken)
2016-09-09 21:52:18
穴はグリスアップの穴です
ハブのセンターにもグリスがありますが
穴のサイズはほぼ同じです
ですが ゴミと水が入りやすいので埋めてしまった方が
宜しいと思います
kenさん (Kino)
2016-09-10 01:00:23
グリスホール・・・ そうなんですか?

ハブと比べると穴が小さく感じ ここからグリスを注入するのは難しく感じる大きさなんですが これは私がそう感じるだけなんでしょうか

ハブの穴は センターに有り、そこからグリスを入れると両サイドにグリスが進み 回転部に到達した後は古いグリスを押し出すと言う理屈が良く解ります

ペダルのキャップから入れたグリスは 外側の汚れたグリスを押し込みながら クランク側に進んで行く事になります クランク側の回転部にその様な物を運ぶ方法を許していたのでしょうか 
私にはそう思えるのですが グリスホールで有ると言う確かな資料でもお持ちなんでしょうか・・

その様なものが有れば 折角コメントを頂戴したしましたついでに お教え頂ければ幸いです
Unknown (ken)
2016-10-02 14:26:36
まさか返答あり

有難うございます。

資料持ってきました
https://hicampy.bizmw.com/profile1038.html

最初のある画像なのですが、カンパのペダルの胴の部分に
グリス穴のカバー付がありました。
靴など泥が付きやすいので カップを外し 丸ごとペダル
を灯油などで洗い泥汚れグリスを流し カップをつけて
カップ穴からグリスガンで送る様にするための物でした。
ペダルシャフトの根本にグリスを胴体から掻き出す様な溝が掘ってあるはずです。
ペダルのベアリング調整なくカップで抑えてるので圧力を掛けベアリング全周的にグリスアップが可能になります。
シャフトを回しながらグリスアップするとグリスが出て来るまで送れば整備終了です。

しかし50周年位から穴がありません 時代的に道がきれいになるので 泥などで汚れる事はなくなってきました。

これは昔 向こうのメカニックがやってるとこ見たからです。 Cレコもできますよ?
Sレコペダルのカップに付け替えてやってました。
kenさん (Kino)
2016-10-02 21:01:56
再び有難うございます

カンパⅠ型ペダルにハブと同様なグリスホールが有ったのは承知しております 友人が持っている物の写真を見せてもらっています

ベダルシャフトクランク側の螺旋溝とグリスアップを関連させて考えるなら
ハンガー小物の左右のワンにも同様の溝が有りますね しかしあそこにハンガーシェルからグリスを入れると言うのは現実的では有りません

Ⅱ型以降のペダルはキャップの穴からグリスを入れると言う事なら
レコードハブのごく一部にグリスホールの無い物もあります それはダストキャップの穴からグリスを入れるのか? と言う事になります

カンパニョーロ愛好家の中にはペダルキャップの穴はグリスホールではないだろうと考えている人も多くいます 私も懐疑的な考え方です

海外のメカニックがやっていた これはこの穴をどの様に使うかは個人の自由です
カンパニョーロがどの様な設計意図を持っていたか 本当の処を知りたいですね

またカンパニョーロのその様な資料が見つかれば是非ご紹介下さいませ

どうでも良い事ですが 頭と心の片隅にアンテナは建てておきたい一つですね

コメントを投稿

自転車整備 ペダル」カテゴリの最新記事