Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

フロントブレーキの取付け ULTEGRA BR-6800

2016-02-13 20:23:58 | 自転車整備 ブレーキ
ロードバイクのブレーキの取り替えを行っています 今回使うのは ULTEGRA BR-6800
良く出来たブレーキだと思います、その取付け手順のご紹介です





シマノ アルテグラ BR-6800 デュラエースの下位グループの部品ですが
とても良く出来たブレーキだと思います 前回に古いブレーキを取り外し
準備も出来ているので新しいブレーキを取り付けましょう




前回に古いブレーキを取り外した際 ギザワッシャー部分の
塗装が剥がれたのでプラサフでタッチアップをしました
これは必ず必要な事では有りません






ブレーキ取付け用のナットです






新しいブレーキを購入すると 取付けボルトは
フロントフォークの多様化から 5つの長さの
ナットが付属しています




私の自転車には 30mm の物を選びました これは
フォークに依って現場合せで選ぶ必要が有ります






取付け用のシャフトにグリスを塗っています
ワッシャーはギザギザでは無くブラストされた物
これが実に良い、後にするセンター出しも一発で
決まります






ブレーキ本体をフォークの穴に差し込みます






本体の取付けはフォークの裏側から行います






先程選んだ取付けナットを 5mm のアーレンキーを
使い締め込みます






フォークにはネジの頭が隠れる様に座グリがして
あります






ブレーキ本体を取り付けましたがまだ本締めは
していません ワイヤーを張ってみましょう






ブレーキが小振りになりアウター受けがハンドルから
遠くなったので このままではワイヤーが短いですね
一度試してみます






ワイヤーがツンツンでアウター受けに収まりません
アジャストボルトを上に延ばせば一応取付けは
出来そうです(良い事ではありません)






取りあえず今回は作業を進めます 箱から出した状態では
本体に有るクイックは開放されています それを閉じます
通常の使用時は閉じた状態で使います






ブレーキワイヤーを操作が出来る程度に固定します
工具は 5mm のアーレンキーです インナーワイヤーの
長さはこのままで行けそうです






アジャストボルトをこれだけ伸ばしアウターは突っ張る
事が無くギリギリ使えます これ以上ボルトを伸ばす
必要が有れば作業を中断しますが 今回は先へ進みます






ブレーキゴムの位置調整を行いました 取付け用ネジに
4mm のアーレンキーを使い リムの上端から1~2mm下へ
ゴムの上端をセットします






ゴム、ブレーキシューとリムの隙間が左右揃っていません
この隙間を同じにします ブレーキのセンター調整です






一旦ブレーキの取付けナットを緩めます 本体が
左右に動く程度で OK です






ブレーキレバーを強く握り込んだ状態で 取付けボルトを
締め込みます、これでほとんどセンターは出ます








センター出しで微調整が必要な場合 ブレーキ本体の
調整ボルトで行います 3mm のアーレンキーが必要です




ブレーキシューのトーイン調整です シューの後ろ側に
紙などを挟みブレーキレバーを握りながら進めると
手早く出来ます






クイックの裏側に張ってある保護材は剥してしまいます
たまにこれを貼ったままの自転車を見ますが格好の
良いものじゃありません 
これは箱に入った状態ではワイヤーのクランプ部が
本体に当るので、このシートで保護されています 
クイックが開放されているのも同じ理由です








ブレーキレバーの握り代をワイヤーの張り加減で
調整します これは自分の好みが有るので安全に
使える範囲で行います 微調整は本体のアジャスト
ボルトで行えば良いでしょう




取り付けと一通りの調整が終わりました はみ出した
油脂や手の脂を拭き取っておきます






取付けが完了しました 私の使っているフレームの
フォークが長いのでブレーキシューの位置がこの様に
下の方になります このブレーキのリーチは 51mmです






今回の取り替えでの問題点は アジャストボルトを
これだけ上げて装着した事ですね 上部から10mm
アウターケーブルが入っています、これでは一番
弱い部分で本体に取り付けている事になります
ここは要注意です





今回取り外した DURA-ACE BR-7403 このブレーキに問題が有る訳では有りませんが
ブレーキの効きの甘さが気になっていました これはブレーキの当り面の無いピスト用の
リムを使っていてそれが原因だと想像しています








取り外したブレーキのシューを見てみると、ゴムの
上部 1/4 程度しかリムに当っていません さすがに
これでは辛いですね





今回の ULTEGRA BR-6800 は前後共取り替えました 調整作業の時点では
タッチも軽く良く出来た部品だと思います この状態で制動力も試しながら一度
乗ってみましょう そして一番大切な事、フロントのアジャストボルトの部分に
不安を残すのは良く有りません この後バーテプを取り寄せアウターケーブルの
長さ調整を行う事にしましょう

前回の作業 【 フロントブレーキの交換 ULTEGRA BR-6800 】

アウターの交換はこちら 【 アウターケーブルの交換 ケーブルカットと先端処理 】


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11 コメント

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Unknown (チュミチュミ)
2016-02-13 22:20:12
こんばんは^^

私も同じULTEGRA BR-6800を使っているので、今回も大変参考になりました<m(__)m
105とかDURAでも基本的に整備や取り付け方は一緒でしょうが丁寧な写真解説で、整備マニュアル本よりも解りやすいです^^
これからも色々教えてください<m(__)m>
チュミチュミさん (Kino)
2016-02-14 08:18:35
有難うございます

この後少し乗りましたが良い感触で使えます この様に使っているリムで制動力は大きく変わるので 
ゴムの全面がリムに当ればどれだけ効くブレーキなんだろうと思ってしまいます
Unknown (one)
2016-04-24 18:21:38
このSTIレバーとブレーキが対応していない事を分かった上でこの記事を書いていらっしゃるのでしょうか?
シマノのブレーキは先代(でゅらエースで言うと7900)からレバー比が変っており、それより古いレバーと新しいブレーキを組み合わせると効きすぎるので危ない、だから組み合わせてはいけないということになっています。
ブレーキの効きが良くなったのは、ブレーキの出来がいいせいではなく、効きすぎるはずの組み合わせと、効きにくくなるリムが相殺した結果です。
禁止されている組み合わせによって、リムとシューのクリアランスはBR-7403の時より小さくなっているはずです。
もの知り顔で(実際に色々知っていらっしゃるのでしょうが)間違ったやり方を公表するのはやめていただきたいですね。
貴ブログの信者のような方々が真似して事故を起こしてしまうかも知れませんから。

外したブレーキのシューが全面当たっていなかったのは、セッティングの拙さもあろうかと思います。
oneさん (Kino)
2016-04-24 21:57:55
最近はこの様なコメントに対してはお相手をしない事にしているのですが 今回はあえてコメントをお返しいたします

>このSTIレバーとブレーキが対応していない事を分かった上でこの記事を書いていらっしゃるのでしょうか?

当然です シマノでは互換性は無いと案内していますが
この組み合わせで ブレーキは作動する事も解っております

ブレーキが効き過ぎると仰っていますが 
適正な効き具合これは何を基本に決められているのですか? それはシマノさんが独自に決めた事ですね

>禁止されている組み合わせ
何処の誰が禁止しているのでしょうか 

ブレーキの効き具合には好みが有り 
コンポーネントの通り組むと制動力が強すぎて あえてブレーキゴムを交換しブレーキの効きを抑える事も有ります

私が使っているホイールに対し使い勝手が良い部品選択をしていますが それの何処がいけないのでしょうか

私の為に組んだ自転車であり貴方の為に組んだ訳では有りません
自分が安全に、快適に操作出来る事を考え部品の選択をしています それを貴方にとやかく言われる事は有りませんね

ブレーキの効きの悪さで悩んでいらっしゃる方々が色々と試してみるのは良くない事ですか?
その辺は御自分でどの様になさるかは それぞれがお考えになって実行されれば良い事かと思います

>外したブレーキのシューが全面当たっていなかったのは、セッティングの拙さもあろうかと思います

私が使っている ADX-1 と言うリムをご存知ですか?
純正のブレーキゴムと舟を加工も細工もせずにそのまま使用した場合 セッティング=調整でどうにかなる物では有りませんよ
Unknown (だいはど)
2017-07-02 05:07:32
今日初めて自分でブレーキシューの交換をしました。ぐぐって最初に出てきた情報だったので拝読しましたが、センター調整のやり方などとても分かりやすく、大変参考になりました。ありがとうございます。
だいはどさん (Kino)
2017-07-02 20:39:45
初めまして
この様な記事がお役にたちそんな嬉しい事は有りません
上手く出来て良かったですね どうぞまたお立ち寄りください
ご丁寧に有難うございました
BR6403 >> BR6800 (MURATA)
2018-06-06 14:46:57
初めてコメントします。
また、いつも楽しく拝見しております。

管理人様と全く同じではありませんが、私もST-6400&BR6403を使っていましたが、いまさらながらBR6800へ変更してみました。

BR6800はBR6403と比べるとブレーキ本体の厚みも違い、ごつごつした造りであり、シッカリと効くブレーキでした。ブレーキの効きの違いは本体のゴツさもあるのかなと?(笑)

シマノ側が推奨していない組み合わせなので、どうかな?と思っていましたがレバー比についてはあまり気になりませんでした。

機材の進歩に改めて驚いています。
MURATA さん (Kino)
2018-06-06 19:34:27
初めまして コメントを有難うございます

ブレーキを操作する為のSTI レバーとの互換性が話題になりますが それで有ればシマノさんが開発時に用いたホイールやタイヤまで同じにしないといけない事になってしまいます

この辺りは自転車を整備する人の条件が好みも含め、全て違うので 自分で考え色々と試してみれば良いですよね

このブレーキは見るからに機械的で良く出来ていると感じますが 一昔前の物と比べると モノが違いますよね 
現状に不満やもっと良くなって欲しいと感じるなら 色々と試してみないと仕方が有りません それで痛い出費に見舞われる事も有りますが・・・ それが自分のツボにはまれば喜びも大きいですよね 

コメントを有難うございました これからも宜しくお願い致します
BR6403 >> BR6800 続き (MURATA)
2018-06-06 22:42:27
お返事ありがとうございました。

一概には言えないのですが、私が自転車に興味を持ち始めた1900年代はシマノやサンツアーがあり、それぞれのメーカーが互換性を持っていたので、ブレーキだけは○○のメーカー、クランクは××といった感じで自転車を組み立てていた様な気がします。

私自身、マウンテンバイクにて前ブレーキはシマノのXTRのカンチを使い、後ブレーキはサンツアーのSEなんて事もやっていました。

それがSTIやVブレーキが出始めた辺りからトータルコンポーネントという意味合いが強くなり、すべて交換しないと100%の性能が出せないという意味になってきたような気がします。

でも自転車の楽しみは早く走るレースだけではなく、自転車いじりなども考えられます。メーカー側が推奨しないものでも試してみて、それが正解になった場合はうれしい物だと思います。(仰るとおり、痛い目にもあいますが。。。。)

気持ち的にはシマノは1990年代辺りの製品のほうが確かなものを作っていたような気がしますがどうでしょうか?

これからも楽しく拝見させていただきますので、引き続き、よろしくお願いします。
MURATA さん (Kino)
2018-06-07 01:31:15
有難うございます

ブレーキに関して言えばサイドプルとセンタープルブレーキに区別されていた頃には同じブレーキレバーで両方のブレーキを使いました 
ブレーキの効き具合は当然全く別物ですがそこは乗り手の感覚で使いこなしていました
 
現在のロード用でシリーズ違いのレバーとブレーキ本体の組み合わせで メーカーの互換性が外れる程度の事はそれ程問題にする事でも無いと思います

おっしゃっている 1990年辺りと言うと シマノなら DURA ACE 7400 系が STI を取り入れた頃でしょうか
確かに7400系は良い物を作ってやろうとしていた事が感じられる名品だったと思います

さすがに変速機はレバーの引き代と変速機の移動量が合わなければ使い物になりませんが
フリクションと言われる時代の物ならどの様な組み合わせでも問題になる事も有りませんでした

でもシリーズ化された事に依る良い事の方が多く有り 昔の部品は思い出話しになって行くのでしょうね

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