<むしまるQ むしむし編 その2>
イモムシロック 作詞/里乃塚玲央 作曲・編曲/つのごうじ 歌/:桑田靖子
『イモムシロック』というタイトルから連想されるロックの名曲と言えば、エルトン・ジョンの『クロコダイルロック』。でも、曲はまったく似ていません。さすがにこれは元ネタなしとせざるを得ないかな、と思っていました。しかし、ある日突然両者の共通点に気が付いたのです。それは、「間奏にロックンロールの名曲のフレーズを引用している」ことです。
「まだロックが若かった頃、俺とスージーはたっぷり楽しんだのさ」と歌う『クロコダイルロック』(1972)は、間奏とエンディングにいかにも50年代ロックンロール風なスキャットを入れており、そのメロディは、ダイアモンズの『リトルダーリン』(1957)あるいはデル・シャノンの『クライ・マイセルフ・トゥ・スリープ』(1962)へのインスパイアと言われています。
これに対して『イモムシロック』の間奏には、『ツイスト・アンド・シャウト』のコーラスの部分が引用されています。この曲はビートルズ・ナンバーとして有名ですが、オリジナルは1961年トップ・ノーツというグループがリリースしました。ルベッツの『シュガー・ベイビー・ラブ』(1974)のイントロにも使われた、ロックンロールを代表するフレーズの一つですね。
こうした曲の構成の類似性には、『イモムシロック』を作るからには『クロコダイルロック』を無視するわけにはいかない、という関係者の思いを感じます。そうすると、伴奏のホンキートンクなピアノもエルトン・ジョンへのオマージュかも。
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