唐津市近代図書館のイベント情報

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Ⅰ 少年時代…「没後10年 森通展」 (7/1~8/7)

2011年07月01日 | 展覧会
唐津市所蔵品展「没後10年 森通展」、本日OPENしました!

今回は、初期から最晩年までの油彩画32点、水彩画3点の計35点に、
写真や日記、書籍などの関連資料を加えて展示しています。
入場は無料です!
この機会に、砂漠に魅せられた画家 森通さんの画業をぜひご覧ください。

さて、今回も、コーナー毎の解説を紹介します。


Ⅰ 少年時代

 子どもの頃の森は、いつも海岸で一日中遊んでいる子どもだったという。毎朝毎晩、玄界灘の水平線を見ながら学校に通学し、日曜日などは浜辺で過ごした。中学の途中から祖父のいる台湾に一時移るが、やがて戦争が激しくなり、徴兵のため唐津に戻る。
 1944年(昭和19)暮れ。『戦争も熾烈を極めまして、北九州の空は連夜の空襲で紅に染まって、もう戦火がすぐそこに来たという、そういうときでございましたので、兵隊に行くにあたっても、もう二度と帰って来れないというのがまずまず常識でございました。母に別れを告げまして、見慣れた海岸に立ちますと、すごく海がきれいなんですね。もう、こんなに唐津の海はきれいだったかなと思うぐらい感動いたしました。(略)ああ、やっぱり美しいということは対象だけにあるんじゃなくて、自分の中にあるんだなと、もう二度と見れないと思ったときの美しさってのは、やっぱりすごいもんだなということを感じました。』(講演会「自作を語る」より、青梅市立美術館、1996年)
 実家の新高製菓は、中国各地に工場があったが、全部戦争でなくなってしまった。『もう私は二度となくならないもの、もう二度と消えていかないもの、貧乏でもいいから、そういうものをやりたいと思って、絵描きを志した次第でございます。』(同講演会より)


写真は、美術ホール入口のガラスケースと正面階段。
ガラスケースの中には、踊り場の陶板壁画の原画「大地」を展示しました。
壁画はとても大きい(2.8×4.6m!)のですが、原画は割と小さいものなんですよ。
ぜひ、見比べてみてくださいね。


【とき】

  7月1日(金)-8月7日(日) 入場無料
  午前10時-午後6時
  (入場は午後5時30分まで)

【休館日】

  月曜日、7月6日(水)、8月3日(水)

【ところ】

  唐津市近代図書館 美術ホール(1階)

【出展作品】

  油彩画・水彩画 35点
  写真、日記、書籍など関連資料

【主催】

  唐津市近代図書館



■唐津市近代図書館■
TEL (0955)72-3467
〒847-0816 佐賀県唐津市新興町(JR唐津駅南口すぐ)
ホームページ http://tosyokan.karatsu-city.jp/


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