真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

土地は捨てられるのか

2017年12月08日 | Weblog
今や、負動産時代到来だ。人口は増え、不動産は価値を持ち続けるという「土地神話」を前提とした日本の土地制度が崩れ始めている。地方や都市郊外を中心に、資産価値を失って処分に困る「負動産」が広がっている。我が家の近所でも代替わりすると、大体が売りに出され、その土地に2軒の家が建てられて売りに出されて久しい。

今は元気なので一人暮らしでも問題ないのだが、早晩、この家と土地、お墓などをどうにかしないとならない。姪たちが責任を持ってこの家の後をとると明言してくれているので、先ごろ法的な手続きを終えたばかりだ。

いらなくなった土地を国に引き取ってもらおうと、国を相手に裁判を起こした男性がいるそうなのだ。島根県安来市の山林約2万3千平方メートルを父親から生前贈与され、その3週間後、山林の所有権を「放棄する」とし、所有者のいない不動産なので国が引き取るべきだと男性は訴えを起こした。

最近、持て余している土地を国や自治体に寄付したいというお年寄りらの相談があるらしく、子や孫が地元から出ていき、このまま土地を持ち続けて大丈夫なのかなど、多くの人が不安を感じている。しかし、寄付を受けるかどうかは行政側の判断で、利用価値がなければ受けてもらえない。

他方、お金を払ってでも土地を処分したい人たちがでてきた。1990年前後のバブル期、別荘にあこがれたサラリーマンたちが高値で別荘やリゾートマンションを購入した。あれから30年がたち、人口減を背景に地価の下落は止まらず、タダでも買い手がつかないそうだ。

1991年初め、伊豆半島の丘陵地の一角に約300平方メートルの別荘地を購入し、老後はゆったりした場所で過ごしたいと夫婦で物件を探し1300万円で購入した。今年3月、その別荘地を更地のまま手放したそうだが、売値は10万円。手数料や広告費として仲介した不動産業者に21万円支払ったため、差し引き11万円のマイナスだったそうだ。

今の時代、5年先のことさえわからない時代だし、モノを持たない生活が心地よいと思う。いくら友人から勧められても頑なにハワイの長期滞在をホテルにしているのもその理由からだ。
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