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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

ソマリア難民 おびえる日々 米入国禁止令に緊張

2017-03-07 18:40:34 | 国際政治
ソマリア難民 おびえる日々 米入国禁止令に緊張
ミネソタ州のコミュニティー 内戦逃れた新天地 いまカナダ避難も


米中西部ミネソタ州、最大都市ミネアポリスと州都セントポールは隣り合わせで「ツイン(双子)シティーズ」と呼ばれます。ここにソマリアの内戦を逃れ、難民として移住した4万~5万人、一説には10万人といわれるソマリ系住民が住んでいます。ソマリア国外で最大のソマリ系コミュニティーが今、トランプ米大統領の「入国禁止令」に緊張した日々を送っています。ソマリアは入国が禁止された中東・アフリカ7力国の一つ。一部住民は国境を「不法」に越えてカナダに逃げています。(ミネアポリス=遠藤誠二 写真も)

「いまでもカナダに渡る住民はいる。子どもから老人、男女間わずさまざまだ。
2カ月で60人は運んだ」―。
ミネアポリスに住むソマリ系の男性は、ここから車で北上し、同胞の国境越えを「世話」していると話します。






厳寒の渡河
「車を降りて国境まで徒歩で約2時間、雪のなか歩くのでかなりの労力だ。寒さで倒れる人もいる。カナダのマニトバ州に渡ってから、地元のテレビ局クルーに助け出されたケースもあった。厳寒のなか川を泳いで渡るケースもある」
1月27日に出された入国禁止令は、米国のみならず世界を驚かせました。グリーンカード(永住権)や入国ビザ(査証)を保持していても、米国行きの飛行機そのものに搭乗できない、米国に帰ってきたものの空港で入国を拒絶され拘束される―。
軽犯罪者や2年以上滞在を証明できない軽微な「不法移民」に対しても拘束・強制送還する移民取り締まり強化策とあいまって、恐怖を感じた住民が、「移民を受け入れる」(トルドー首相)と宣言したカナダに避難しています。
住民の苦難は計り知れません。アフリカの角に位置する東アフリカのソマリアは、単一民族ながら氏族同士の争いから内戦が起き、現在も統一した政府が存在しない状態が続いています。



ミネアポリスにあるソマリ系住民のレストラン


ミネアポリス市内にあるモマリ・マーケット

ヘイト増大
難民として米国に渡った後も、2001年9月の同時多発テロを機に、一部住民はテロリストとの関係を疑われ、連邦捜査局(FBI)の「弾圧」対象となりました。逮捕歴のあるソマリア人男性の1人は、そうした状況は今も基本的に変わらないと言います。
入国禁止令は現在、連邦裁判所で差し止められていますが、住民の間の疑念・懸念は消えません。
「私は国民になりましたが、不安が消えたわけではありません。大統領は移民にたいし軍隊を使ってまで逮捕すると言いました。本当に恐ろしい」―米国の市民権を得た女性、ナイマさん(33)は眉をひそめます。
大統領選投票日2日前の昨年H月6日、ミネアポリスの集会で演説したトランプ氏は、ソマリ系住民をあからさまに攻撃しました。
「ここミネソタでは、不完全な難民審査が原因で多くのソマリア難民が州民の承認や支持、認識なしに来ており、あなたがたは問題に直面している」
「何人かは(過激組織)ISに入り、この国で、全世界で過激思想を拡散している」
トランプ氏が入国禁止令に署名した結果、ケニアの難民キャンプで米国行きを待っていたソマリア難民は行き場を失いました。
大統領選と同時に実施されたミネソタ州議会選でソマリ系住民として初めて当選したイルハン・オマール氏は昨年12月、首都ワシントンを訪れた際、乗車したタクシーの運転手から「おまえはISだ。ヒジャブ(イスラム教徒の女性が頭部を覆うスカーフ)を脱げ」と脅迫されたといいます。
トランプ大統領誕生を前後して、イスラム教徒に対する僧悪犯罪(ヘイトクライム)や嫌がらせが全米で広がりました。FBIによると、15~16年にイスラム教徒に対する憎悪犯罪は66%増加しています。
特定の宗教・人種への人権抑圧がまかり通るトランプ政権のもと、他の少数派民族コミュニティーにも少なからぬ衝撃を与えています。
ツインシティーズには、東南アジアから米国に渡ったモン族のコミュニティーもあります。コミュニティー紙「モン・トゥデー」2月号は1面全面を使い、「(市民権を得ていても)移民なら知っておくべき九つのこと」と題した「警告記事」を掲載しました。
▽市民権を取得していても、英語が外国人のアクセントなら国境100マイル(約160キロ)以内に行くときはパスポート、市民権取得を証明する書類のコピーを持っていく▽グリーンカード保持者も、どこに行くにしてもつねにカードを携帯する▽ビザ保持者でも、いつもパスポートを携帯するーなど、「米国の現況における自己防衛」(見出し)の手引きです。



ハッサン・モハメッド博士

励ます言葉
セントポールの郊外にあるイスラム・ダアワ(布教).研究所。ここでは、5~17歳の未成年者だけでなく、おとなも対象にしたイスラム教の授業が行われています。
研究所のイマム(導師)であるハッサン・モハメッド博士も1996年に難民としてミネソタに来ました。
「われわれはみな、近隣の住民を敬愛し、協調して平和を追求しています。それがイスラム教の教えであり、そのことをここで教えています」
博士は、ソマリ系住民が地元で問題を起こしていることはなく、逆に地域での暴力は減り、犯罪率は極めて低いと強調します。
モハメッド博士の机には、イスラム教徒以外の人たちからの手紙が多数、飾られていました。「私たちはあなたたちとともにいる」
「われわれは味方。どうか出て行かないでほしい」―ソマリ系住民への励ましの言葉が並んでいます。入国禁止令でコミュニティーが騒然とするなか、研究所の前では、ソマリ系住民支持の集会も開かれました。
モハメッド博士は言います。
「大統領がだれであれ、トランプ氏が何をするにしろ、われわれはみなアメリカが好きです。受け入れてくれた国であり、イスラム教徒以外の人々の支援があるからです。どこにも行きません」

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年3月6日付掲載


「テロを特定の民族や宗教と結ぶつけてはいけない」
米新大統領のトランプ氏は一番やってはいけないことをやっている。
でも、迫害をうけているソマリア系の人たちが「アメリカが好き」「受け入れてくれた国であり、イスラム教徒以外の人々の支持がある」っていっているのが素敵ですね。

ジャンル:
海外
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