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日本共産党兵庫県委員会で働いています。

労働講座 きほんのき⑦ 変形労働時間制 勤務延長も残業代不要

2017-05-20 10:15:25 | 働く権利・賃金・雇用問題について
労働講座 きほんのき⑦ 変形労働時間制 勤務延長も残業代不要

巨額の残業代支払いに追い込まれた宅急便のヤマト運輸。原因となったのが「変形労働時間制」の悪用です。
労働基準法で労働時間は週40時間、1日8時間を超えてはならないと定められています。しかし、業務の繁閑などに応じて所定労働時間を短くしたり長くしたりできるのが、変形労働時間制です。(同32条の2~5)「労働時間の短縮」(1988年旧労働省通達)を目的に導入されたもので1カ月単位、1年単位、1週間単位の3タイプがあります。この期間内で労働時間が平均して週40時間に収まれば、8時間を超えて働く日や40時間を超えて働く週を設定することが許され、残業代は出ません。ヤマト運輸が導入していたのは1カ月単位の変形労働時間制です。




使用者メリット
使用者にとっては労働時間を自由に設定でき、残業代を払う必要もないなど大きなメリットです。労働者にとっては、忙しい時期の労働時間が長くなったり、今まで払われていた残業代も出なくなります。労働者の生活や健康に支障が出る場合もあり、導入する場合はしっかりチェックすることが必要です。
出退勤時間を自分の都合にあわせて決められる「フレックスタイム」を含めて変形労働時間制を導入している企業は約半数。1000人以上の企業では6割を超えます。
変形制の導入は厳しい要件があり、変形勤務の内容を事前に特定する必要があります。変形労働の最初の日(起算日)を定め、8時間を超える日、40時間を超える週を特定します。全部の勤務日の始・終業時刻も特定し、就業規則に明記する必要があります。
1年単位の場合は長期になるため、1日10時間・1週52時間を限度とするなど規制があります。

勝手な変更ダメ
特定されたあとに、企業が勝手に変更することはできません。判例でも就業規則に単に「業務上必要がある場合は変更する」との規定は無効とされます。
ヤマト運輸の場合、頻繁な勤務変更で前日にならないと自分の勤務がわからないとか、平均して週40時間の限度をはるかに超える200時間以上の労働時間が割り当てられていました。これは明白な違法行為です。
ヤマト運輸の元労働者が訴えていた労働審判で、会社側が変形労働時間制をあてはめて70万円台の未払い額を提示しましたが、労働者側が変形労働時間制は要件を満たしていないと主張し、実際の残業代は300万円を超えるという訴えが認められました。
このように変形労働時間制と称しても、要件を満たしていない場合は、残業代の支払い対象になります。
この制度を導入するには、労使協定(労使委員会などの決議)が必要で、労働基準監督署への届け出が必要です。しかし、1カ月単位の場合だけは、労使協定または就業規則でもいいとしています。
変形労働時間制は1カ月単位が基本形であり、それが就業規則だけで導入できるというのは問題です。
職場で1カ月単位の導入が多い日本医労連は、就業規則で導入を認める規定を削除し、1年単位や1週間単位と同じように労使協定を要件とするよう求めています。
(随時掲載)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年5月19日付掲載


労働者にとっては、たまったもんじゃありません。1日の生活リズム、1週間の生活リズムが会社の都合でめちゃくちゃにされてしまう。
ヤマト運輸の場合は、朝9時~夜9時までの配達時間を1人の労働者に割り当てていたのでしょうね。それで残業代がでないって許せない。
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