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個人商店の生きる道は
今年、１月２５日に夜道を歩いて、溝に落ち、田んぼに転落してしまった。泥水のなか、骨折した足を動かしながら、もがいていた。今の私の人生のように。今年度も多くの企業、特に個人商店の経営者の方と多く話をする機会を得た。個人商店の経営は年々、厳しくなるのが、企業活動の成績表である財務諸表の損益計算書からも把握できる。それに反して、わが国の経済は大企業を中心に回復基調になっている。この要因はわが国の政策の成功であり、尽力を尽くされた人々の成果が実を結んだものと考える。しかし、世界経済の中で競争力を保つために、世界的な尺度の中で企業評価がされることにより、世界標準のなかで今年、５月１日からの三角合併に代表される会社法の改正がこれからも、世界の中で戦える企業の育成がわが国の目標になってきている。企業の経営の目標の一つに企業価値の向上が大きな要素になってきている。企業経営においては世界の中で戦うためには、時代の流れで仕方がないのかもしれない。しなければわが国に明日はなかったかもしれない。
個人商店は、会社を退職し、夢を実現するために簡単に起業できるシステムであった。やりたいときにすぐに起業し、やめることも簡単なシステムであった。まぎれもなく昭和という時代を支えてきたシステムであった。しかし、会社法の改正で資本金が１円でも株式会社が簡単に設立できる。会社設立費用にお金がかかるが従来よりは負担は減った。最初は個人商店で始めて、その後、儲かる、取引先の関係、各種団体の関係から株式会社にするという流れが企業経営の主流だったと思う。しかし、私の出会う経営者のなかには、従来より、間単に創業できる株式会社を創業期からという経営者が多くなってきている。リスクも大きくなるが、経営自体がリスクへのチャレンジという側面がある。経営者が一度腹をくくると株式会社にして、１億の借金も１０億の借金も一緒になってしまう。実際、起業の成功率は低い。私は家族のことを考えると、まずは個人商店ではじめることを薦める。
大企業が進出してこない、田舎で飲食店、居酒屋、酒屋、薬屋、美容院、散髪屋、八百屋、魚屋のような、生業として、家族だけで食べて行けたらという起業家であれば、今までであれば、経営者と配偶者で一生懸命働けば、どうにかなっていたように思う。しかし、会社法の改正で株式会社が簡単に上場できるようになったので、株式市場を通じて投資家たちから多額の資金を手に入れることができるよになった。従来、大企業が手をださない市場に規制緩和という追い風とともに最初は、博打的に成功の確率が低くとも、スピードという経営資源で参入し、株式市場で評価されることで、最初は赤字でも、新しい市場を博打的に開拓していった。今は博打的でなく、成功する可能性が高くなっているように思える。私の住んでいるところでも、最近、大手ドラックストアー進出してきた。薬剤師さんの設置基準の緩和で、営業もし易くなったと聞く。一番影響を受けたのは言うまでもなく、地元の個人商店の薬屋さんだ。個人商店の酒屋さん、八百屋さんの現状はもうひとつ、時代の前を行く。今の個人商店の酒屋さん、八百屋さんの現状を見ればわかるだろう。購買動向を考えると地域一番店に買いに行っている。大企業のひとり勝ちに近くなっている。個人商店がなくなると、企業家の起業できるチャンスが、従来より、なくなると思うのは私だけだろうか。私は時代遅れかも知れないが、今までの日本を支えてきた個人商店を最後まで守りたいと思う。
では、個人商店の生きる道は
それを今、必死に考えている。
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