映画・アート・時代を読む

映画、演劇、アートの感想や批評、ときには日々の雑感を掲載します。

「原発記述は公正さを欠く!」―日本原子力学会による「教科書攻撃」

2011-04-24 09:43:08 | Weblog
福島原発事故発生後、マスコミに登場する日本の原子力研究者が、「重大事故にはならない」と大ウソを繰り返してきたことは、記憶にあたらしい。

しかし原子力研究者の「罪」はそれだけではない。

原子力の専門家集団である「日本原子力学会」は、たんに原子力利用の研究を行なってきただけでなく、原子力政策推進のための政治的活動も行なってきた。

そのひとつが、教科書記述の点検、ならびに教科書批判である。

平成21年に(社)原子力学会が発表した「新学習指導要領に基づく小中学校教科書のエネルギー関連記述に関する提言」をぜひご覧いただきたい。

たしかに電力会社が自分たちの「めしの種」を守るために、教科書にいちゃもんをつけるのは理解できるし、教科書会社もそんなものかと捨て置くかもしれない。

しかしながら、権威ある専門家たちから「科学」の名をかりて批判されれば、教科書会社も立場がない。

科学者の「権威」を疑ってかかるのは難しいはずだ。

だがその科学者たちも何ら客観的立場に位置しているわけではない。彼らの研究は電力会社による膨大な額の研究費によってなりたっている。電力会社の方針や国の推進策にさおさす研究者は最初から研究者としての地位をたもてない。
これは学問研究に潜む構造的問題である。

最後に、この提言に記載されているとおり、「規制」の立場にあるべき原子力安全委員会の班目委員長も、この教科書攻撃のメンバーであることも指摘しておきたい。




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新刊紹介 噛み合わせ治療とメラトニンの効力

2011-04-03 11:18:11 | Weblog
今日は話題を変えて本のご紹介。

東京の歯科医師、児玉剛之氏の『噛み合わせ治療とメラトニンの効力』(萌文社1600円)。

かみ合わせを調整すると不眠をはじめ様々な不定愁訴が改善される。

私も治療を受けましたが、スプリントという器具を必要なときに装着するだけ。

それ以来、不眠で悩むことはなくなりました。

歯のかみ合わせが、からだや心の健康に影響を与えることは、以前から聞いていました。

本書のすごいところは、それを科学的に解明しようと試みたこと。

そのメカニズムをメラトニンという脳内物質に注目することで解明した画期的な書です。

また、かみ合わせの調整が、アトピー治療にも応用されているというのは、驚きです。

最近お薦めの一冊です。

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福島原発事故の責任はどこにあるのか

2011-03-30 21:18:43 | Weblog
ジャーナリスト武田徹氏の「反原発と推進派、二項対立が生んだ巨大リスク」(日経ビジネスオンライン2011年3月30日)は、なかなか興味深い論考だ。

ルーマンのリスク論、ロールズの正義論、さらに憲法草案作成時のホイットニー発言を参照するなど、その教養の広さに感心させられるとともに、なぜ福島第一原発が6基なのか、その背景に、ゲーム理論をあてはまるなど、知的興味をそそる論考である。
しかしながら、日本の原発政策の問題点を、反対派と推進派の2項対立から読み解く、武田氏の論理展開は重要な点を見落としている。

氏は、「反対派と推進派が互いに不信感を持って一歩も引かずににらみ合ってきた構図が原子力発電のリスクを拡大してきた」と論断する。

だが、原発政策に関しては、この二つの立場だけが存在したいたわけではない。たとえば、海外の新聞やネットでも、日本共産党が今回の事件を予見していたと話題になっているが、その共産党は必ずしも原発反対派とはいえない。原子力の平和利用を肯定しつつ、政府、電力会社の安全軽視の原発政策を批判するというのが党の基本的スタンスである。それは彼らのHPを参照すれば一目瞭然である。

問題の責任は、そのような第三局を主張する共産党の指摘に何ら耳を貸さなかった電力会社、経済産業省にあり、脱原発派にその責を負わせるのはまったく見当はずれである。

にもかかわらず、そのような第三局の存在を無視するのは何故であろうか。これだけの教養を持つ武田氏がまさかその事実を知らないはずはないだろう。

自己の論理図式を防衛するためには、あえてそれにあてはまらない事実や情報は見ないことにする。それがジャーナリストの悪しき習慣であることは以前から指摘されてきた。これまでジャーナリストの在り方を批判してきた武田氏自身がその悪癖におちいってしまったことはきわめて残念である。

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政府も「計画停電」の代替案を検討

2011-03-30 17:02:34 | Weblog
産経新聞(3/29)Webニュースによれば、「東日本大震災に伴う東京電力の電力供給力不足に対応するため、政府は29日、企業に対して節電の「自主行動計画」を提出するよう要請する方針を固めた」そうだ。政府は同時に、政令で企業の最大消費電力に強制的な限度を設ける「使用制限」などの発動も検討するようだ。

他方、日本経団連の米倉弘昌会長は、国の規制強化に反対する立場から産業別に自主的な節電計画を策定した上で来月中に全体計画を取りまとめる考えを表明した。

いずれにせよ東京電力による第二の「大罪」=「計画停電」は破綻した。

にもかかわらず会長会見でも、「計画停電」中止を表明することはなかった。また別の東電幹部は、夏のピーク時の電気料金を値上げして、低所得者の冷房使用を控えさせようとしている。そのときまず熱射病で命を落とすのは貧しい高齢者である。

これ以上、東電の横暴を許してはならない。政府は早急に代替案を検討し、官民一体となった節電計画を作成していただきたい。
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原発事故の終結、見通しさえない現実

2011-03-27 22:19:39 | Weblog
東京電力の強い味方、産経新聞(3/23)はこの時点になっても「火消し」にやっきだ。専門家らしき人物に次のように語らせた。

「・・・もっとも、ヨウ素の半減期(半分になる日数)は8日と短い。今後、原発からの新たな放出がなければ、大気中の濃度も急速に低くなっていくことは間違いない。さらに、ここにきて福島第1原発では電源が回復、原子炉や燃料貯蔵プールに給水するポンプの復旧作業も進んでおり、放射性物質の放出は収束方向に向かっているようだ。大気中の放射性物質について、今後大きな不安を抱えつづける必要はないと考える。」(池内嘉宏、理学博士、財団法人日本分析センター理事)

この現実が見えない(あるいは見ないことにしている)超楽天家の期待もむなしく、事態の見通しが真っ暗闇であることを東電自身が認めた。

時事通信(3/27)はこう記している。

―東京電力福島第1原発の事故で、同社の武藤栄副社長(原子力担当)は27日午後、収束までの見通しに関して「残念ながら何カ月、何年と言えるまで具体的な方策、スケジュールは詰まっていない」と述べた。その上で「全体としては進展が見えていると思う。努力を積み重ねたい」として、事故対応への理解を求めた。―

「〜見えていると思う」という主観だけではわれわれはどう判断していいかわからない。

それに対する国際原子力機関の見解をブルームバーグが報じていた。

国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は26日、米ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、大震災で被害を受けた東京電力福島第一原子力発電所の事故について、「終結には程遠い状況」だとの認識を示した。
同事務局長はその中で、これまでの措置は一時的なものにすぎず、同原発の被害状況を考慮すれば、原発の緊急事態は今後数週間あるいは数カ月続く可能性があると同紙に述べた。
同紙によると、天野事務局長はまた、原子炉への海水注入作業が成功したかどうかははっきりしないとした上で、「冷却システムが回復しない限り、温度は上昇し、新たな放射線漏れの恐れが高まると付け加えた。 (ブルームバーグ3/27より)

「数週間あるいは数カ月」。せめて「数週間」を期待したいが・・・。

東電は、これまであえて見ないことにしていた(測定しなかった)放射性物質プルトニウムの放出状況の測定をようやく始めるようだ。三号機はプルサーマルだから、プルトニウムが放出されていてもけっしておかしくはない。

国際的な事故評価はさらに深刻なものになるかもしれない。レベル5からレベル6、そしてレベル7へ。

「風の谷のナウシカ」の世界と同様に、私たちは「腐海」とともに生きることになるのか。
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東武東上線、エレベーターが復活しました。

2011-03-27 21:49:30 | Weblog
東武東上線、近くの駅のエレベーターが復活しました。

地元の議員さんたちの働きかけもあったようです。

ただしエスカレーターは止まったまま。

しかたがないか、とも思いますが、

東京メトロは、それほど高くない階段でも、(上りのみ)エスカレーターを動かしていました。この格差は一体何?

東京23区の停電除外組は、「(無)計画停電」による影響をほとんど認識していないようです。(停電ないのに電池を買うな! 東京のお店にも電池がない!)

日曜日のいま現在、東京電力の電力使用率表示は90%を示しています。

これは平日よりも高い数字です。

(無)計画停電がないのでみな安心して暖房器具を使っているのでしょうか。

節電意識を育まないという意味でも「強制停電」は誤っています。
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自動車業界の「輪番操業」―反「計画停電」の動きが始まった!―

2011-03-26 11:01:59 | Weblog
朝日のWebニュースに以下のような記事があった。

今夏の東京電力の電力供給不足に備え、国内自動車メーカーが、業界全体の電力使用量を減らす検討に入ったことが分かった。トヨタ自動車やホンダなど国内メーカーが話し合って、曜日ごとに操業する工場と、止める工場を決め、業界全体の使用量を落とすことなどを検討する。業界全体で生産を控えて、計画停電を回避するねらい。
自動車メーカー各社でつくる日本自動車工業会で具体的な案を詰める。
自動車用の電子部品や熱加工が必要な部品は、継続的に電力が供給されていないと、生産できない。実際に、現状の計画停電では生産ができない重要部品が出ている。
各メーカーの生産量を通常操業時の7〜8割程度に落としてでも、自主的に業界全体の電力使用量を減らすことで、政府の理解を得たい考えだ。すそ野が広い自動車業界が先頭を切ることで、産業界全体の使用量も減らせるというねらいもある


東京電力の「計画停電」は、産業界にダメージを与えているだけではない。

埼玉では、信号が消灯中の交差点でトラックにはねられた市内の女性(65)が、搬送先の病院で停電のためコンピューター断層撮影装置(CT)の検査ができず、重体となっている(3/25朝日)。

全体電力使用量の60%を占める都内の大企業を助けるというすでに破たんした根拠のために、住民の生活と命が犠牲にされているのである。

本ブログで繰り返してきたよう「計画停電」は即刻中止させ、「計画節電」に転換することが求められている。

自動車業界も、このまま事態を放置するわけにはいかなくなったのだろう。自主的な「輪番休業」を始めようとしている。

政府は、東電から公共的資源であるエネルギー供給の権限を奪い「計画停電」を阻止するとともに、官民一体の自主的計画的節電政策を進めることを提案したい。

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エレベーターは使用禁止! 東武鉄道は計画停電で弱者切り捨て

2011-03-24 23:18:47 | Weblog
(無)計画停電で先週混乱をきわめた東武東上線も今週は土日並運行で落ち着いている。

ところが、各駅のエレベーターとエスカレーターが封印され、上写真のような貼り紙がしてあった。

たしかエレベーターは、足の不自由な人、ベビーカーのお母さん、高齢者、障害をもつ人などへの配慮から、いわばバリアフリーの立場から設置されているはずだ。

節電と称して、弱者切り捨てを平気で行なうこの会社(東武鉄道)の体質にあらためて驚かざるを得ない。

座席に座ると、窓に「体の不自由な方に席をおゆずりください」の文字。

私は思わず心の中で叫んだ。

お前に言われる筋合いはない。ちゃんちゃらおかしい!



この事実に憤りを感じた関東の方、ぜひブログやツイッターで告発ください。


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計画停電は、23区の大企業を助けるために家庭を強制停電させる仕組みだった!

2011-03-23 23:06:41 | Weblog
ロイター日本語ニュース(2011年3月23日18:48)に次のような記事があった。

―計画停電は経済界から不評だ。経済同友会は、今月15日、「国民生活や経済活動に大きな影響を及ぼしかねない計画停電に代え、電気使用の総量規制をもって対応すること」を提言した。数時間の停電よりも、契約電力量の一定の減量などの総量規制のほうが効果的という理由を挙げている。
しかし、東電や経済産業省は、計画停電をやめて、工場など大口需要家を対象とした総量規制だけだと現在の需給逼迫には対応できないと考えている。ある経産省関係者は「経済界は電力会社の都合で停電日時が決められるのは困ると考えているが、計画停電は家庭を強制的に停電させる仕組みだ。計画停電を止めて大口向けの総量規制だけで対応すると、相対的に大口ユーザーに節電を求める割合は深くなる」と指摘し、計画停電以外に有効な方法は見当たらないとの見方を示す。―


日本経済をさらなるピンチに追い込んでいる計画停電、ついに大企業からも計画停電への不満がふき出てきた。
ただ不満を言うだけでなく、企業自らが血を出すことを覚悟で総量規制を提案しているのだから、東電や政府も聴く耳を持ってしかるべきなのだが・・・。
驚いたのは緑文字の部分。
「計画停電は家庭を強制的に停電させる仕組み」、要するに家庭を犠牲にして、大口ユーザー(つまり大企業)の負担を減らすために考えた仕組みだというのだ。だから総量規制に変えれば、相対的に大企業負担が重くなることを彼らは心配している。

国民不在の霞が関と東電。原発事故の根本原因はここにある。

70年代のパニック映画「ポセイドンアドベンチャー」で、沈みゆく客船の乗客たちの生死を分けたのは、リーダーの冷静な判断力であった。(その対立するリーダーをチャールトン・ヘストンとアーネスト・ボーグナインが演じた。)

日本映画の大作「八甲田山」でも同様だ。雪の八甲田で行軍演習を行なった二つの部隊。(それぞれのリーダーは高倉健と北大路欣也)。一つの部隊は全滅し、もう一つの部隊は生き延びた。彼らの生死を左右したのも、リーダーの賢明な判断であった。

この国に欠けているのは危機を前に賢明な選択ができるリーダーたちである。

私は、菅首相から「天は我々は見放した」のセリフは決して聞きたくない。
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海上保安庁は、放射能汚染海域を通行している魚たちの立ち入りを禁止できる?

2011-03-22 21:46:32 | Weblog
 3月22日18時42分の「読売新聞」Webニュース、どう考えても不思議な記事である。

―東京電力は22日、福島第一原子力発電所の放水口近くで採取した海水から、これを一般人が1年間飲んだ場合の安全基準の127倍に当たる放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。
 福島県によると、福島第一原発から南北に3・5キロ、東に1・5キロの海域では漁業権が放棄され、漁は行われていない。その外側ではシラス、コウナゴ、カレイ、ヒラメなどが取れるが、地震発生以降は出漁していない。第一原発から半径30キロ圏内の海域は海上保安庁が船舶の立ち入りを規制しており、市場にこの海域の魚が出回ることはないという。―

この青字の部分、福島県情報の垂れ流しだろうが、記者は書いてて違和感がなかったのだろうか?
それともこの筆者自身が「不思議ちゃん」なのだろうか。

半径30キロ以内から船舶(漁船)を規制しただけで、どうして、「この海域の魚」は市場に出回らないのだろう?

「この海域の魚」は、別の海域に移動して、別の海域で釣りあげられことなど決してない種類の魚なのか?

それとも、海上保安庁は、泳いでいる魚たちに声をかけて海域への立ち入り(正確には泳ぎ入り)を禁止したというのか?

何度読んでも不思議な記事である。


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