kimitsuku独り言

日々の暮らしから感じたあれこれを
ひとりブツブツ独り言

きょう立春

2015年02月04日 | 日記
                      
   春立つと いふばかりにや み吉野の 山もかすみて 今朝は見ゆらん

                                              『拾遺和歌集』 壬生忠岑
…吉野の山は雪が深く春の訪れが遅い山というが、春になった今朝 眺めてみると、ぼんやり霞んで
見える。暦の上で春になったというだけで、こんなふうに見えるものだろうか。あの吉野山さえ霞んで
いるということは、世の中は本当に春を迎えたのだろうよ…
 平安時代前期の歌人・壬生忠岑が詠んだ春立つ日の和歌。数ある立春の歌の中でも最も知られた
一首でしょう。立春は一年の最初の節目に当たり、春の始まりの日に春らしい兆しが感じられるのは
大変めでたいことだったようです。この歌には、一年の穏やかな季節の巡りと豊かな自然の恵みへの
いにしえ人の祈りが込められているのでしょう。広く人口に膾炙される味わい深い立春詠歌です。
コメント (2)
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