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待ったなし!・甲状腺がん多発ー検討委員会の見直しが急がれるこれだけの理由!

2017年04月16日 | 低線量・内部被曝・甲状腺がん・100mSv神話
「甲状腺がん多発ー検討委員会の見直しが急がれるこれだけの理由!」で紹介した記事ですが、
以下のブログにも転載していただけました!

フクシマから6年、「小児甲状腺がん異常多発--検査見直しが急がれるこれだけの理由」
(上)http://rief-jp.org/blog/69019
(下)http://rief-jp.org/blog/69056?ctid=33

その後、新たに重要な情報が得られたので、補足します。
「検討委員会」の見直しはまったなしです!


まず(下)の記事の中で山下俊一氏らの論文の一部を引用しました。


 
 「1991年に事故当時1歳以下の小児に頸部リンパ節が腫張した甲状腺がんを発見後、
いかに早く小さな結節をみつけても周囲のリンパ節に既に転移していることが多かった。
早期の適切な診断
および外科治療や術後のアイソトープ治療の必要性を痛感した。」(「放射線科学」 第42巻第10号−12号1999年)
 
そして、以下のように提案しました。

たとえ結節が小さくても転移が早い可能性がある以上、福島での検診も現状の2年間隔ではなく、ベラルーシのように半年に一度は行うべきだ。早急に変更してほしい。


私が記事の中にこのような提案を書いたのは、(上)の記事に書いたようにチェルノブイリと福島の共通点が多いことから、
「いかに早く小さな結節を見つけてもリンパ節への転移が多かった」という論文内容と、
甲状腺がん手術を実施している、福島県立医大教授の鈴木真一氏の報告内容(2015年3月31日時点)に
「リンパ節転移74%」
とあったことが、とても気になったからです。


そして、偶然にも
末尾に転載した産婦人科医である河野美代子さんという方のブログを読んで、
愕然としました。

中学生のときに被曝した19歳の大学生の青年が、
福島県の検査で異常なしと言われた半年後に、
リンパ節に転移している甲状腺がん
と診断され、
手術を2回も受けたというのです。



山下氏らの論文によると、チェルノブイリ原発事故の5年後にあたる「1991年に発見後」とあり、
福島の青年が2016年に手術したのも被曝から5年後です。
これからは、2年毎ではなくベラルーシのような半年ごとの検査はもちろんのこと、
結節の大きさなどをもとに、もっと綿密な検査体制を急いで構築する必要があると思います。


記事にも書きましたが、チェルノブイリ原発事故後10年目の日本の専門家たちの、甲状腺がん検査に関する見解です。
山下俊一氏らの論文に「早期の適切な診断・・・の必要性を痛感した」とあります。
「放医研」研究員だった内山氏は、「甲状腺がん症例の増加が数十年間続くことは確かだろう。生涯にわたる綿密な追跡が必要である」と述べていました。
重松逸造氏(当時、放射線影響研究所理事長)は、「若年の小児ほどリスクが高く、発生増加が継続すると考えられるので、将来の甲状腺がん有病率増加に備えた適切な対策が必要となろう」とも述べていました。


今、日本でこそ、これらの見解を取り入れた検査が必要なのです!
ところが、実際には適切な対策とは程遠い、患者数の隠蔽が進行しています。


3月30日には、福島県立医科大学が事故当時4歳児を含む未公表の症例があったことを認めました。
白石草氏の記事(週刊金曜日2017年4月7日)によると、
2次検査でいったん経過観察となった2500人余りのうち、
悪性と診断された患者数は報告されていないというのです。


3.11甲状腺がん子ども基金の給付を受けた甲状腺がんの患者さんたちには、
福島県外に重症患者が多いという傾向が報告されています。

山本太郎議員が、4月14日に参議院の震災復興特別委員会で、
福島県内で2011~15年に1082件の甲状腺がん手術(大人も含めて)があったことを確認しました。
しかし、この数は年間10件以上手術した病院だけの合計といいます。
すなわち、県立医大の経過観察中の患者と同様、甲状腺がん患者数全体も
子どもと大人の数の内訳も把握できていないのです。

「緊急事態」といわざるをえません!


私は記事の(下)で、
ベルギーでチェルノブイリ原発事故による小児甲状腺がんの多発問題に取り組んでいる、
ミシェル教授の論文を紹介しました。

この教授の講演会がドイツで開かれた時、私は質問しました。
「福島県で甲状腺がんの子供が多く見つかっているのは、
高性能の器機を使った大規模な検査によるスクリーニング効果で、過剰な発見という見方をどう思いますか」と。

教授は、短くこう答えました。
「福島では、スクリーニングによって早期発見が早期治療につながっています。
すなわち、ポジティヴなスクリーニング効果です。」


しかし、それでも早期発見されずに、転移が早くて2度も手術をした例があるのです。
福島県外での、重症患者も報告されています。
それに、被曝によって発症するのは甲状腺がんだけではありません。
だからこそ、私は記事の最後で、「政府が主体で健康調査の拡大徹底を」と主張したのです。


もしかしたら、以下のブログの青年のような患者さんが他にもいるかもしれません!
繰り返します!
早期発見・早期治療が不可欠です!

ベラルーシの甲状腺疾患専門医が、
「私たちの教訓を生かして」と述べていましたが、
避難にしても被ばく対策にしても、当時のソ連よりも酷い状況です。

とりわけ、除染が行われている汚染地域では、
政府主体の健康調査の拡大徹底を急ぐよう
地元選出の国会議員に、是非要望をお願いします!


冒頭でご紹介した記事は、小児甲状腺がんに絞った内容ですが、
「低線量・内部被曝」問題の一部に過ぎません。
この問題は、日本で軽視されている根深いものです。

共著「公害・環境問題と東電福島原発事故」(本の泉社)
「第15章 低線量被ばくの危険性が日本で軽視される背景」および
「科学」2015年9月号 特集「100ミリシーベルト神話を問い直す」
「誤りが改訂されない文科省「放射線副読本」の背景
に、詳しく書きましたのでご参照ください。

記事の(下)に紹介した高松医師の所属する
「医療問題研究会」が発信している情報が、参考になります。
書籍『低線量・内部被曝の危険性-その医学的根拠-』(医療問題研究会編集)など。



<以下、ブログの転載開始、強調文字は筆者>
福島の青年の甲状腺がんの手術のご報告です。から一部抜粋

その青年ですが。昨日(2017年3月15日)、二回目の手術が行われました。なんと、4時間半を超える大手術でした。
残りの甲状腺すべてと、周りに拡がっているリンパ節をすべて丁寧に取って頂いたそうです。

術後、麻酔がさめる時の彼の苦しみ様が大変で、可愛そうで、と、お父様が涙ながらに話して下さいました。

彼は、これから一生甲状腺の全くない生活になります。その上にがんの再発におびえながら。
どうぞ、これ以上広がることがありませんように。元気に彼の人生を全うされますように。祈るような気持ちです。

そもそも、原発事故の時中学生だった彼は福島県の甲状腺の検査を二回受けています。
その二回とも、全く異常なしと判定されていました。

ところが、彼の妹の二順目の検査で沢山ののう胞があると判定されたのです。
驚いた両親は、どこか他でも検査をしてほしいと全国探し回りました。
でも、甲状腺学会の山下俊一氏の名で、「福島の子どもの甲状腺の検査は福島でするので、検査の依頼があっても、それを受けないように」という通達が全国の甲状腺学会に入っているドクターに回っていました。
そのためか、なかなか検査をしてくれるところはなく、
それでも、やっと北海道に検査をしてくれる医師がいるとの情報で、家族みんなで北海道に行き、検査をしてもらいました。
その時、お兄ちゃんも診ておきましょうかと言われ、それで「これは、大変だ」ということになったのです。

新ためて、東京の、福島県立医大と提携している大きな甲状腺専門の病院で検査を受けると、
なんと、その時には、もう「リンパ線に転移している」甲状腺がんであると診断されました。
その半年前には、福島県の検査で異常なしと言われていたのにもかかわらず、です。では、その病院で手術、治療をしてほしいと頼むも、それはできない、福島県立医大で受けるようにと拒否をされたと。

そして、全国の病院探しをされたということです。そんないきさつがありました。

以上、お父様から書いていいと言われた範囲でのお知らせです。

そもそも、異常なしと言われた半年後にもうリンパ節に転移までしており、
その上、初めっから「原発の放射線のせいではない」と言い続けている福島県立医大で治療をしたくないと思われる気持ちは
全くよくわかります。何とか少しでも彼とご家族を支えたいと思います。<ブログの転載ここまで>



なお、この医師のブログでは、昨年9月の最初の手術の前に、治療費のカンパの募集もしていました(ブログから一部抜粋)。


治療費は、18歳までは補助があり、無料です。
でも、19歳だから、福島県立医大で治療をすれば、特例として補助、無料にしましょう、
他の地での治療を受けるには、補助はしませんとの事。
それでも、広島で治療を受けたいとの結論を出されました。



チェルノブイリの経験から、
6年前の事故時にティーンエイジャーだった人たちの甲状腺がん罹患の確率が高いにも関わらず、
19歳以上で罹患したら治療費の補助が受けられない。
患者数をすべて公表しない福島県立医大で治療すれば、特例として無料になる。


こんな異常な状態も、早急に改善する必要があります!



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