喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

平成15年度 日米国民交流若手教員の米国派遣  “Boys, be ambitious!”「少年よ大志をいだけ!」

2016-09-18 | 感動
 今から13年前、平成15年9月18日、成田空港からアメリカに向けて飛びたった。
後の報告書に次のようなことを書いていた。
 
 『私は、愛媛県の西端で社会科を教える一教師。
日本地図では、地名が載っていますが、世界地図になると当然のことながら地名は記されていません。
直径80㎝の地球儀から眺めても、その小ささにがく然とします。
地球は、とてつもなく広いのです。
 
 毎日の通勤距離が、往復60㎞。
購入10年目の愛車は、走行距離22万㎞を突破しました。
地球1周が約4万㎞と考えると、地球を5周半走ったことになります。
地球は、思ったより狭いようです。
 しかし、自分では実感がわきません。
地球の大きさがよくわかっていない自分がいました。

 海外旅行の経験は、これまでに韓国に1回だけ。
世界のこと(アメリカのこと)を写真やビデオ、説明などで授業をしますが、
本当のところはよくわかっていない自分がいました。
 
 大学生の頃、日本中をバイクで旅し、今でも旅は大好きです。
その魅力の1つは、自然を生で体感できるということです。
さまざまな地形と気候、そしてそこでたくましく生きる動植物が、自分の目の前に広がっているのです。

 もう1つの魅力は、さまざまな環境で生き、さまざまな考えを持った人に出会えることです。
その出会いは、今までと違う新たな自分との出会いにつながっていきます。
多くの人と出会い、つながりをもっていくことは、これからの教育において、とても大切なことだと感じています。
  
 ちょうど150年前、アメリカ合衆国の東インド艦隊司令長官ペリーが、4隻の黒船を率いて日本にやって来ました。
このときから、日本とアメリカの関係が本格的に始まります。
それ以後多くの人たちが互いに行き来し、交流を深め、時代をつくってきました。

 私の勤務校である伊方町立伊方中学校の前身は、伊方実践農学校という私立の学校です。
佐々木長治という人が、教育によるよりよい人づくりをめざし開校しました。
その初代校長として、札幌農学校で学んだ児島喜作先生が赴任しました。
児島先生は、札幌農学校でアメリカのクラーク博士から学んださまざまなことを人づくりに生かしたことでしょう。

“Boys, be ambitious!”「少年よ大志をいだけ!」。
記念すべき150年目、この言葉を胸に私の研修は、始まりました。』


 
 飛行機からアメリカの大地を見おろす。
どこまでも広がる平原。





 穀物を育てるセンターピボット。
世界の食料庫アメリカの規模の大きさに愕然。



 ついにデンバー空港に降り立つ。



 時差ぼけもなんのその。
州都デンバー(人口50万2000人)の中心地へ繰り出す。
見るもの全てが新鮮で、できるだけ多くのことを吸収したい気持ちでいっぱいだった。
 






 青年よ大志を抱け。

               岬人(はなんちゅう)


 
  

平成15年度 日米国民交流若手教員の米国派遣 ~コロラド集団のすばらし仲間たち~

2016-09-18 | 感動
 平成15年9月17日、翌日の出発を前に成田空港のホテルに全国から集まった10名の仲間たち。
6月の筑波での研修以来の再会。

 コロラド州ボールダー班。
福岡県出身のコロラド集団団長の春野克俊(小学校教員)。
山形県出身の今 将史 (小学校教員)。
静岡県出身の亀井慎一 (中学校教員)。
鹿児島県出身の石神純子(高校教員)。
鳥取県出身の八田紀子 (小学校教員)。

 コロラド州フォートコリンズ班。
福岡県出身の因幡隆幸 (高校教員)。
宮城県出身の浦山正幸 (小学校教員)。
京都府出身の井口博恵 (小学校教員)。
高知県出身の三瀬薫子 (小学校教員)。

そして、愛媛県出身の副団長の私、浅野長武(中学校教員)。

 全国からさまざまな立場で活躍するすばらしい仲間が集まった。
大きな夢と期待を抱いて。

 私たちの研修テーマは、
feel ・ challenge ・ dramatic  ~ 和 ~

 この研修を通して、「和」の意味を見つめ直し、「和」の心を大切にしていきたいと考えた。
そして団員一人一人がfeel(心を感じて)、
challenge(勇気を出して思いを伝え)、
dramatic(新しいドラマを生み出すこと)
の意味を考え、行動する。
 このことで、出会ったアメリカの多くの人々(学校、地域、家庭)と私たち団員に、大きな「和」が生まれてくるだろうと考えた。

 そして9月18日(木)、成田発17:10、ユナイテッド航空876便。
シアトル経由、デンバー着 14:45。



 控え室の様子



 出発前





 いよいよ出発の時。
外から日本を、外からふるさとを感じる旅の始まり。

                      岬人(はなんちゅう)