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アメリカのオーケストラに初めて登場した黒人指揮者《ディーン・ディクソン》のディスコグラフィ(3)

2015年09月18日 11時26分13秒 | ディスコグラフィ的な話題

 一昨日から掲載している分の第3回、最終回です。昨日までの掲載分で友人からは、オリジナルLP発売後の怪しげなレーベルでの再発盤まで丹念に買いあさっていることに、「よく、ここまで集めた」と感心され、半ばあきれられましたが、もちろん、こうした類は、まだまだあるはずですので、ご存知の方からの情報をお待ちしています。そうした異盤の集積から、原盤ソースの異同や、プレス年代、音源の売買ルートなど、さまざまなことが派生してわかってくることがあるので、侮れないのです。

《CD》
■米Bay Cities
*ランダル・トンプソン「交響曲第2番」(オリジナルは「Desto 406」と表記)
 ウィーン交響楽団(他指揮者によるJerome MorossおよびNorman Dello Joio作品とカップリング)

■米MCA CLASSICS
*マクダウェル「ピアノ協奏曲第1番イ短調op.15」/「同 第2番ニ短調op.23」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ピアノ:ヴィヴィアン・リヴキン)           MCAD2-9842

■SPECTRUM
*ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調 op.104」(LPレコードからの盤起こし)
ウィーン国立歌劇場管弦楽団(チェロ:アントニオ・ヤニグロ)(Michelin演奏曲と併録)  CDSMAC023

■英PRT(Precision Records & Tapes)
*リスト「交響詩 前奏曲」「同 フン族の戦い」「同 マゼッパ」「同 オルフェウス」
 ロンドン交響楽団(誤記。実体はロイヤル・フィル)((P)1954 & 1986)と表記)   PVCD-8387

■Forgotten Records
*リスト「交響詩 前奏曲」「同 フン族の戦い」「同 マゼッパ」「同 オルフェウス」
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(LPレコードからの盤起こし)        fr-824

■Essential
*ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」/「パリのアメリカ人」
 ウィーン交響楽団(ピアノ独奏:ヴィヴィアン・リヴキン)(米オリンピック盤と共通デザイン)894231000000

■伊Hunt
*プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第1番op.19」(1959年1月3日ライヴ)
 ローマ放送局(RAI)交響楽団(ヴァイオリン独奏:サルバトーレ・アッカルド)

■独Audite
*ストラヴィンスキー「メロドラマ ペルセフォーネ」(1960年11月11日ライヴ)
 フリッツ・ヴンダーリッヒ(テノール)ドリス・シャーデ(語り手)
 ヘッセン放送交響楽団、同 合唱団、南ドイツ放送合唱団、シュワンハイム少年合唱団
*ベートーヴェン「交響曲第9番 合唱付」(1962年4月13日ライヴ)
 シゲ・ヤノ(ソプラノ)/マルガ・ヘフゲン(アルト)
 フリッツ・ヴンダーリッヒ(テノール)/テオ・アダム(バス)
 ヘッセン放送交響楽団、ヘッセン放送合唱団、南ドイツ放送合唱団

《ついでながらの付記》

これまでの3回で掲載したLP、CDのほかに、じつは、いわゆる「名曲集」に収められた「半端な」ものを所有しています。

1)スメタナ「モルダウ」(ケルン放送交響楽団)

  キングレコードの1000円盤名曲シリーズ(上部がオレンジ色の帯)のLP。ただし、曲の中ほど、月光の場面の手前に、オリジナルにはない数秒の空白があります。これは、このLPリリース前に、A/B両面にまたがって収録した45回転盤があり、その音を使ってのLP制作時に、接続部分をきれいに繋ぎ損なったものでしょう。45回転盤は、教育用レコードのカタログで見た記憶がありますが、(「モルダウ」は音楽鑑賞必修教材に指定されていました。)私は現物は持っていません。私が最初にディクソンの「モルダウ」を聴いたのがこの名曲シリーズ盤でした。不思議な「休止」があるので、ひょっとしたらと思っていましたが、10インチの独盤で聴いて、そんな休止がないことを確認しました。

2)ブラームス「ハンガリー舞曲第5番/第6番」(プラハ交響楽団)

 日本コロムビアの1000円盤名曲シリーズ(黒いジャケットのもの)のLPに収録されています。他の指揮者のさまざまなオーケストラ小品を、スプラフォン原盤で集めたものです。

3)ブラームス「ハンガリー舞曲第5番」(プラハ交響楽団)

 小学校音楽鑑賞教材用の1枚として作られたコロムビア学芸部制作のCD。ついでながら、小学生に「鑑賞教材」として聞かせるような標準的な演奏からは、ほど遠い演奏です。

*なお、ディスコグラフィでは触れませんでしたが、キングレコードの「くるみ割り人形」は、子ども向けの「絵本仕立ての」レコードです。

 

《さらなる付記》

 ほんとうは、、このような一覧を作っただけで満足してはいけないのは承知しています。この指揮者について、この指揮者が第二次大戦後のヨーロッパに残した演奏スタイル上の影響について、真正面から論じなければならないと思っています。つまり、私は、そういう面で、ディーン・ディクソンの存在は、それほどに重要だったという仮説を持っているのです。

 先日「コメント欄」から教えていただいた、最近やっと出版されたという伝記本は、イギリスのアマゾンから取り寄せました。もう届くはずです。そこにディスコグラフィがあるかも知れません。あれば照合に便利ですが、私の方が情報が豊富だろうという、クソ自信があります(笑)。

 

(2015.9.18追記)

 届きました。これから、ゆっくり、慣れない英語を見てゆきますが、「ディスコグラフィ」はありませんでした。

 やっぱり、私のこの「ディスコグラフィ」を英訳して、ここに掲載するしかなさそうです。

 それで思い出しましたが、じつは、このディスコグラフィ冒頭のアメリカン・レコーディング・ソサエティの部分は、最初、英語で入力していたので、その入力データも保存してあるのです。ムリしてカタカナ書きにしているので、調査不足でミスがあるかも知れません。もっとも、まだ日本でのカタカナ表記が安定していない人名、作品名もありますから、なんとも言えません。何かお気づきのことがありましたら、お教えください。

 

 

 

 

 

 

 


 

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アメリカのオーケストラに初めて登場した黒人指揮者《ディーン・ディクソン》のディスコグラフィー(2)

2015年09月17日 11時11分08秒 | ディスコグラフィ的な話題

昨日の続きになります。合わせてお読みください。「第3回(最終回)」は明日の掲載です。 

■独EURODISC(Ariola-Sonopress)(モノラル盤)
*ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」
 ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団〈ピアノ:アレクサンダー・イェンナー〉  70498KK

■英ORIOLE(Realm)(モノラル盤)
*ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」(独オイロディスクと同一音源)
 ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団〈ピアノ:アレクサンダー・イェンナー〉   RM-161

■英World Record Club(モノラル盤)
*ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」(独オイロディスクと同一音源)
 ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団〈ピアノ:アレクサンダー・イェンナー〉   T-213
*ドヴォルザーク「チェロ協奏曲op.104」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(チェロ:アントニオ・ヤニグロ)(米ウエストミンスター録音)  T-342
*メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」~序曲、スケルツォ、夜想曲、結婚行進曲
 ケルン放送交響楽団 (Ariola-Eurodiscの録音と表記。デルヴォー指揮の曲とカップリング)T-343             

■独BERTELSMANN(モノラル盤)
*スメタナ「モルダウ」/「売られた花嫁 序曲」
 ケルン放送交響楽団                                                        13 332
*チャイコフスキー「バレエ組曲 くるみ割り人形」
 ケルン放送交響楽団                                                              13 345

■日セブンシーズ=オイロディスク(キングレコード)
*チャイコフスキー「バレエ組曲 くるみ割り人形」
 ケルン放送交響楽団 上記と同一録音.ヨゼフ・レオ・グルーバー指揮の曲とカップリング SET-5016
*チャイコフスキー「交響曲第6番 悲愴」
 ケルン放送交響楽団                 (17cm盤2枚組)17S-5029~5030

■独EURODISC
*チャイコフスキー「交響曲第6番 悲愴」
 ケルン放送交響楽団(上記と同一録音。1963年8月27日録音と表記)    28 695XBK(2枚組LP)
*ドヴォルザーク「交響曲第9番 新世界から」
 ケルン放送交響楽団(1959年録音と表記)               28 695XBK(2枚組LP)


■米EVEREST
*チャイコフスキー「交響曲第6番 悲愴」
放送交響楽団(Rundfunk Symphony Orchestra)ヘッセン放送交響楽団1962年録音か? SDBR-3115

■独MUSICAPHON(「チェコSUPRAPHON」との共同制作と記載)
*ベートーヴェン「交響曲第7番」
 プラハ交響楽団(1968年8月18~20日、10月1~2日、5~6日録音)         BM-30-SL-1701
*ブラームス「交響曲第1番」
 プラハ交響楽団(1968年10月、1969年2月、7月録音)             BM-30-SL-1702

■独SASTRUPHON-DISCO CENTER KASSEL(オリジナルは「独MUSICAPHON」と記載)
*ウェーバー「交響曲第1番」/「交響曲第2番」
 プラハ室内管弦楽団((P)1972年・1973年と表記、1984年発売)               SM-008014
*メンデルスゾーン「交響曲第3番 スコットランド」
 プラハ交響楽団((P)1970年と表記、1984年発売)                      SM-008015

■チェコSUPRAPHON(独KASSELとの共同制作と記載)
*《ロマンティック序曲集》(シューマン「マンフレッド序曲」/ブラームス「悲劇的序曲」/ワグナー「ファウスト序曲」/メンデルスゾーン「美しきメルジーナ」
 プラハ交響楽団                                                              1-10-1095
*メンデルスゾーン「交響曲第3番スコットランド」
 プラハ交響楽団(1972年発売?)                                                   1110-1124
*モーツァルト「交響曲第33番」/「交響曲第34番」
 プラハ室内管弦楽団                               1110-1125
*ハイドン「交響曲第92番 オックスフォード」/「交響曲第48番 マリア・テレジア」
 プラハ室内管弦楽団(1972年発売?)                       1-10-1202
*ブラームス「ハンガリア舞曲第1, 3, 10, 2, 5, 6, 11~16, 17~21番」
 プラハ交響楽団                                                                 1110-1206
*ウェーバー「交響曲第1番」/「交響曲第2番」
 プラハ室内管弦楽団(1974年発売?)                                       1-10-1635

■英Three Centuries Musick(Oryx production)
*ベートーヴェン「交響曲第7番」
 プラハ交響楽団(表記はないが独ムジカフォン盤と同一音源)                             3C-318


■英Legend(Rediffusion Records)
*《ロマンティック序曲集》
 プラハ交響楽団(スプラフォン録音と表記 (P)1977)                     LGD-014

■米Nonesuch
*メンデルスゾーン「交響曲第3番 スコットランド」
 プラハ交響楽団(西ドイツのレコード会社による録音と表記。(C)1971)         H-71254

■日スプラフォン(日本コロムビア)
*メンデルスゾーン「交響曲第3番 スコットランド」
 プラハ交響楽団(1973年4月新譜)                                      OS-2845-S

■独ヘッセン放送交響楽団
*メンデルスゾーン「交響曲第4番 イタリア」/ブラームス「悲劇的序曲」
 ヘッセン放送交響楽団(1969年5月24日、1968年9月12日録音)           76 726
*ハルトマン「バリトン独唱と管弦楽のための《聖歌の情景(Gesangsszene)》」(インバル指揮の曲とカップリング)
 ヘッセン放送交響楽団(バリトン:フィッシャー=ディスカウ)(1964年11月13日録音)   66 28044-02

■独Harmonia Mundi
*ハルトマン「バリトン独唱と管弦楽のための《聖歌の情景(Gesangsszene)》」上記と同音源
 ヘッセン放送交響楽団(シュトックハウゼン、ヘンツェ、ツェンダー作品他)    DMR-1019~21

*私が収集したLPレコードは、これで終わりです。あとは明日、CD(およびCD-R)で発売されたものと、付記を掲載します。 

 

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アメリカのオーケストラに初めて登場した黒人指揮者《ディーン・ディクソン》のディスコグラフィー(1)

2015年09月16日 11時30分08秒 | ディスコグラフィ的な話題

 お待たせしました。やっと、私が収集したディーン・ディクソンの音盤のすべてのリストが出来ました。A4判でフォントを10.5Qにしてプリントアウトしたら、6ページになってしまいました。最近はスマホで読んでくださる方が多いので、ちょっと長すぎるかと思い、3回に分けて掲載します。きょうはその第1回目、第2次大戦後、アメリカが当時の強いドルの力でウィーンに乗り込んで間もない時期、アーカイヴ的な「アメリカン・レコーディング・ソサエティ」のLP(これは、ディクソンの母校でもある米コロンビア大学のプロジェクトだったはずです)や、ウエストミンスター、ヴォックスとのLPです。

 明日の第2回は、オイロディスク、ムジカフォン、スプラフォンなど、ヨーロッパ資本によるケルン、ヘッセン両放送局のオーケストラ、プラハのオーケストラとのLPなどです。そして第3回は、ごくわずかですが「CD}で発売されたものと、私の付記です。

《LP》
■米AMERICAN RECORDING SOCIETY(ARS)(すべてモノラル録音)
*ウォルター・ピストン「交響曲第2番」
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団          ARS-1(10インチ盤)
*ヘンリー・コーウェル「交響曲第5番」
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団          ARS-2(10インチ盤)
*エドワード・マクダウェル「インディアン組曲」op.48
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団          ARS-3(10インチ盤)
*ランダル・トンプソン「交響曲第2番」
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団          ARS-4(10インチ盤)
*ダニエル・グローリー・メイスン「《おんどり君》序曲」
 ジョン・パウエル「黒人風ラプソディ」
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団         ARS-20(10インチ盤)
*ロバート・ワード「交響曲第1番」(ワルター・ヘンドル指揮の曲とカップリング)
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団              ARS-9
*ダグラス・モア「交響曲 イ長調」
 ランダル・トンプソン「交響曲第2番」(ARS-4と同一)
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団                   ARS-45
*ハワード・スワンソン「短かい交響曲」(ワルター・ヘンドル指揮の曲とカップリング)
 アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団              ARS-116

■米DESTO(すべてモノラル録音)
*ロバート・ワード「交響曲第1番」(ARS盤と同一。ワルター・ヘンドル指揮の曲とカップリング)
 ウィーン交響楽団(前記の匿名「アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団」の実体)   D-405
*マクダウェル「インディアン組曲」(ARS盤と同一。ワルター・ヘンドル指揮の曲とカップリング)
 ウィーン交響楽団(前記の匿名「アメリカン・レコーディング・ソサエティ管弦楽団」の実体)   D-408
*Leo Sowerby“Prairie” ARS盤は未発見。マックス・シェーンヘル指揮の曲とカップリング)
 ウィーン交響楽団                             D-421

■米WESTMINSTER(英NIXAと提携)
*シューベルト「ロザムンデの音楽(全曲)op.26」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(コントラルト:ヒルデ・レッセル=マイダン)
 アカデミー合唱団(フェディナンド・グロスマン指揮)((C)1953)            WL-5182
*マクダウェル「ピアノ協奏曲第1番イ短調op.15」/「同 第2番ニ短調op.23」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ピアノ:ヴィヴィアン・リヴキン)((C)1953)            WL-5190
*ドヴォルザーク「チェロ協奏曲op.104」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(チェロ:アントニオ・ヤニグロ)((C)1953)            WL-5225
*モーツァルト「ピアノ協奏曲第11番k.413」「同 第22番k.482」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ピアノ:ヴィヴィアン・リヴキン)((C)1954)            WL-5244
*リスト「交響詩 前奏曲」「同 フン族の戦い」「同 マゼッパ」「同 オルフェウス」
 ロンドン・フィルハーモニック交響楽団(「ロイヤル・フィル」の変名)((C)1954)   WL-5269
*シューベルト「交響曲第4番 悲劇的」「同 第5番」
 ロンドン・フィルハーモニック交響楽団(「ロイヤル・フィル」の変名)((C)1954)   WL-5274
*シューベルト「交響曲第4番 悲劇的」「同 第5番」
 ロンドン・フィルハーモニック交響楽団(上記の再発売)           XWN-18485
*シューマン「交響曲第3番」「同 第4番」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 ((C)1954)                   WL-5285
*シューマン「交響曲第3番」「同 第4番」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(上記の再発売)                   XWN-18368

■英NIXA(米WESTMINSTERと提携)
*マクダウェル「ピアノ協奏曲第1番イ短調op.15」/「同 第2番ニ短調op.23」
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ピアノ:ヴィヴィアン・リヴキン)               WLP-5190
*シューベルト「交響曲第4番 悲劇的」「同 第5番」
 ロンドン・フィルハーモニック交響楽団(「ロイヤル・フィル」の変名)       NLP-913

■仏VOX(MINIVOX)(モノラル盤)
*ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」/「パリのアメリカ人」
 ウィーン・プロ・ムジカ管弦楽団(ピアノ独奏:ヴィヴィアン・リヴキン)  MV-213(10インチ盤)
  (オケ名は米VOXが使用していた「ウィーン交響楽団」の変名。)

■米OLYMPIC
*ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」/「パリのアメリカ人」上記と同一録音
 ウィーン交響楽団(ピアノ独奏:ヴィヴィアン・リヴキン)              OL-8121

■伊JOKER
*ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」/「パリのアメリカ人」上記と同一録音
 ウィーン交響楽団(ピアノ独奏:ヴィヴィアン・リヴキン)(C)(P)1983年の表記あり  SM-1309

 

 

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クラリネットの名曲・名演盤で、ロマン派音楽の誕生過程をたどると…

2015年09月01日 11時18分23秒 | エッセイ(クラシック音楽)

 少し前のことです。クラシック音楽好きのC…君が「ロマン派の始まりは何でしょう」といったような大命題を問いかけてきました。そんな一生かかっても結論の出ないことを、よく簡単に尋ねるなァと思いながらも、私なりに様々と考える機会をもらったのは、C…君のおかげです。以下は、その答えへの試みのひとつとして、お読みください。忙しく働いているC…君にも便利なコンパクトな2時間半(75分×2)で聴き終えられる「CDコンサート」風に仕立ててあるのは、C…君のためのチョイスをそのまま、以前から頼まれているある愛好会のCD鑑賞会に転用して書き起こした解説文だからです。使い回しで申し訳ありませんが、つい最近のオリジナルです。読み返してみたら自分ながら割とおもしろい仕上がりと思ったものですから、ここに掲載します。ご感想なり、ご叱責なりいただければ幸いです。

   =====================


《クラリネットで辿るロマン派音楽の誕生》
 ロマン派の黎明期は、さまざまの楽器が、その性能を急速に向上させた時代でもありました。例えばモーツァルトは、最初は大嫌いだったクラリネットのための傑作を晩年に残しましたが、それは、楽器の性能の向上と、それを使いこなせる名手に出会ったことがきっかけでした。このクラリネットのふくよかで色合い豊かな音色は、瞬く間にオーケストラの響きの重要な役割を占めるに至りました。音楽に「色香」が与えられたのがロマン派の時代だとすれば、オーケストラの響きに一番色香を加えることに寄与した楽器が「クラリネット」ではないでしょうか。
 モーツァルトがクラリネットの魅力に惹かれたのは晩年のことでしたが、モーツァルトの晩年の音楽の、あの何とも形容しがたい味わいのある響きこそ、ロマン派誕生の「気配」とでもいうものでしょう。本日は、クラリネットに焦点を当てて、モーツァルトからブラームスまでのクラリネット音楽の魅力をたどってみましょう。演奏家もすべて異なるように構成しました。お楽しみください。

■ウェーバー:「クラリネットのための小協奏曲 変ホ長調 op. 26」
ザビーネ・マイヤー(cl)ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団                   (1985年録音/英EMI盤)
ウェーバーは、シュポアと並んで、ロマン派初期にたくさんのクラリネット曲を作りました。クラリネット協奏曲第1番、第2番という傑作があるのですが、本日は時間の関係で「小協奏曲(コンチェルトシュトゥック/コンチェルティーノ)」をお聴きください。バロック音楽とはまるで趣きの異なる、甘く優しい音楽が至福の世界を広げます。クラリネットはドイツ・オーストリア系の美音の奏者ザビーネ・マイヤー。伴奏のオーケストラが滋味あふれる響きで聴かせるドレスデン・シュターツカペレという絶妙の組み合わせです

■シュポア:「クラリネット協奏曲 第1番 ハ短調 op. 26」
ジルヴァーズ・ド・ペイエ(cl)コリン・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団
(1961年録音/英DECCA盤)
シュポアはクラリネット協奏曲だけでも第6番まで書いています。きょうお聴きいただく第1番は、中でも、その軽やかで柔和な曲想が魅力の傑作です。ド・ペイエは60年代に活躍したイギリス系の名手。その気品にあふれたクラリネットをお聴きください。

■モーツァルト:「クラリネット五重奏曲 イ長調 kv. 581」
エドゥアルト・ブルンナー(cl)ハーゲン弦楽四重奏団
(1987年録音/独DG盤)
モーツァルト晩年の傑作です。この曲が、これほど夢見るように、そして揺れ動く心を映す鏡のように響く演奏はない、と思ったのが、このブルンナー+ハーゲンSQ盤です。もう、完全にロマン派の音楽の熱っぽさが響きます。ブルンナーは南ドイツの州都ミュンヘンにある名門バイエルン放送交響楽団の主席奏者を長く務めていました。ハーゲンSQは、そのインティメート(=親密)な演奏スタイルが絶大な支持を得ているグループです。

■メンデルスゾーン:「クラリネット・ソナタ 変ホ長調」
エンマ・ジョンソン(cl) ジョン・レネハン(pf)
(2012年録音/英ニンバス盤)
若き日のメンデルスゾーンが書いていたと言われているクラリネット・ソナタをお聴きください。演奏は、80年代に17歳でデビューしたイギリスの天才少女エンマ・ジョンソンの成熟ぶりを伝える最近のCD。古典的な形式感からはみだしてくる抒情精神が、静かに、美しく広がります。ジョンソンのピアニッシモは消え入りそうに小さく鳴り、ピアノがそれを大事に包み込みます。このやりとりに耳を傾けるのは、ロマン派音楽の醍醐味です。

■ウェーバー:「クラリネット五重奏曲 変ロ長調 op. 34」
リチャード・ホスフォード(cl)ゴーディエ・アンサンブル
(2005年録音/英ハイぺリオン盤)
ウェーバーの「クラリネット五重奏曲」は、モーツァルト、ブラームスと並び「クラリネット五重奏曲」の三大傑作のひとつと讃えられている名曲です。今日は、だれが主役でもなく、全員でこの名曲を奏でている、といった趣きの演奏スタイルで聴きましょう。クラリネットならではの音色を最大限に生かした第3楽章は、特に聴き物です。クラリネット奏者の名前を掲げてありますが、じつは、このCDの表紙には「ゴーディエ・アンサンブル」の表記しかなく、中の解説書に、ひとりひとりの名前が記載されているだけなのです。このアンサンブルは、ヨーロッパ室内管弦楽団とイギリス室内管弦楽団という、いずれもイギリスを代表する室内管弦楽団で中心的に活躍しているメンバーが集って室内楽を演奏する目的で1988年に結成されました。ひとりひとりの技量が高く、それでいて、そのインティメートな味わいで高く評価されているグループです。

■シューマン:「3つのロマンス op. 94」第1曲
ポール・メイエ(cl) エリック・ル・サージュ(pf)
(1993年録音/日デノン盤)
メンデルスゾーンの音楽的な盟友だったシューマンは、古典的な音楽の造形を不定形で不安定なもの、いびつなものへと変貌させていった最初の奇人だと、私は思っています。そのシューマンも、クラリネットが奏でる不思議な音楽を、いくつも書いています。きょうは時間の都合で、この曲だけを聴いていただきますが、これだけでも、充分にシューマンの独自の世界を感じていただけるでしょう。演奏は、1990年代に数々の個性的アルバムを発表した、ポール・メイエとル・サージュのコンビです。怪しげな旋律にしっかりと芯を与えています。

■ブラームス:「クラリネット五重奏曲 ロ短調 op. 115」
リチャード・ストルツマン(cl)東京カルテット
(1993年/独BMG録音)
三大クラリネット五重奏曲の最後の傑作です。どうかすると、渋すぎて随いて行かれないといった感じで、暗闇に迷い込んでしまったような演奏に出会う曲ですが、私が「クラリネットは、これほどに、ゆらめく音楽を演出する楽器なのだ」と、耳を洗われた思いをした最初の演奏がこれです。東京カルテットは、日本人を中心に1970年代に結成された弦楽四重奏団ですが、初めてヨーロッパ、アメリカでメジャー・レーベルに次々に録音をして数々の受賞にも輝いた四重奏団です。彼らの新鮮なブラームス解釈に、イギリスの名手ストルツマンがピタリと合わせて、ブラームスの音楽から、くっきりとした輪郭と、音楽の深部にある「ゆらぎ」が両立した世界を表出させることに成功しました。この深遠な世界こそが、ロマン派音楽の目指した「心の内にある音楽」です。

 

 

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