何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

壷阪寺-(2) (高市)

2017年07月16日 | 寺社巡り-奈良

【奈良・高市郡】11世紀末の平安時代に創建伽藍を焼失した。 南北朝時代には高取城を築いた士豪・越智氏の拠点となり、室町時代末期に越智氏が滅亡すると壷阪寺も衰退した。
近世は、高取城主となった本多氏や植村氏に庇護されたが、明治の廃仏毀釈で荒廃した。 本尊の十一面千手観世音菩薩像は、眼病に霊験あらたかな仏として広く信仰され、第44代元正天皇(女帝)、第50代桓武天皇、第66代一条天皇などが眼病平癒を祈願した。

慈眼堂から眺める古色蒼然とした三重塔と礼堂の佇まいは、歴史を刻んできた古刹の雰囲気を醸し出している。 いずれも約520年前の室町時代の再建だが、三重塔の四天柱礎石には白鳳時代(約1300年前)の塔心礎がそのまま使われているそうで驚きだ。
礼堂の右手に回ると、礼堂に連なって背後に裳腰を付けた本堂の八角円堂が建つ。 礼堂の右から入って八角円堂に進む....八角円堂の中心に鎮座する本尊の十一面千手観世音菩薩像が迎えてくれる。 十一面の仏像はいずれも目をきりっと見開いた意思の強い表情で、特に本尊と仏果を示す頂上の阿弥陀仏の目を見ていると引き込まれそうになる。 流石は眼病平癒に霊験あらたかといわれる観音様だと感じさせられた。 十一面千手観世音菩薩像が鎮座する内陣の周りには多くの貴重な仏像などが展示されていて興味深い。
礼堂前に朱塗りの「まよけばし」があり、その袂で鬼らしくない優しい顔の3体の鬼(親子?)が魔除けの鬼の人形を売っているが、Vサインをして愛想をふりまいている風だが暇そうだ。
礼堂正面の山際には釈迦の生涯を描いた全長50mのオリエンタル調の巨大レリーフがあるが、釈迦の偉大さをこれでもかと感じさせるスケールだ。 巨大レリーフの上の平地には地蔵菩薩が見守る四国八十八ヶ所霊場お砂踏み道場があり、その前には笑顔の七福神石像が三重塔を向いて鎮座している。

慈眼堂前から眺めた三重塔と左奥に礼堂

室町時代明応六年(1497)再建の三重塔(重文)..右の宝形造本瓦葺の一間四方の御堂名は失念
 
三間四方の本瓦葺の三重塔(高さ約3m)..四天柱礎石に創建時の白鳳時代の塔心礎が使われている

軒は二軒繁垂木、組物は三手先、中備は間斗束

和様建築の三重塔は乱積みの基壇上に建ち、板唐戸に連子窓

慈眼堂前から眺めた塔の北側に建つ礼堂..後方に本堂の八角円堂の一部が見える

入母屋造本瓦葺の礼堂(重文)..室町時代の再建
 
本尊礼拝のための御堂で創建当時からあった..平安時代永長元年(1096)、鎌倉時代初期、室町時代初期と3度焼失した

礼堂(左)と本堂の八角円堂..八角円堂は江戸末期再建

露盤宝珠を乗せた本瓦葺の裳腰付き八角円堂..本尊の十一面千手観世音菩薩像を祀る

本尊は室町時代作の十一面千手観世音菩薩像..樫材の寄せ木造り
 
本堂の内陣..間近に拝め、撮影も許されている/舟形光背を背負い蓮華座にどっしりと坐す十一面千手観世音菩薩像

この十一面千手観世音菩薩像は「眼の佛」といわれ、古くから眼病平癒の仏様として広く信仰されている
 
執金剛像               放射光の頭光の地蔵菩薩像..四天王に守られた金ピカの厨子に鎮座

十一面千手観世音菩薩像の後方に展示されている貴重な諸仏像

歴史を感じさせる古の諸仏像が並ぶ

八角円堂の遠景..香高山の五百羅漢磨崖仏を拝観した帰りに撮影

本堂境内の東奥に鎮座する「めがね供養観音像」

蓮華を持つ「めがね供養観音像」と「お里観音堂」..後方に2基の宝篋印塔が佇んでいる
  
露盤宝珠を乗せた六角堂の「お里観音堂」/「お里観音堂」内に鎮座する宝珠光を背負う聖観音
  
「お里観音堂」前に鎮座する2体の地蔵菩薩石像/澤市霊魂碑..明治の頃、失明快復祈願にまつわる澤市お里の夫婦愛の碑/板碑型柱の道標..彫り窪めた月輪に阿弥陀如来とみられる種子とその下に蓮華坐に鎮座する半肉彫り像

礼堂前にある「まよけばし」のたもとで3体の鬼が魔除けの鬼の人形を売っている

石造天竺渡来佛伝図レリーフ..高さ3m、全長50mで釈迦の生涯が10シーンで描かれている
 
真言の森」へと続く道に前掛とニット帽を被った沢山の地蔵菩薩が鎮座..手前の敷石部分は四国八十八ヶ所霊場お砂踏み道場になっている/四国八十八ヶ所霊場お砂踏み道場前に鎮座して本堂を見守る七福神

七福神像越しに眺めた三重塔
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