何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

明月院 (鎌倉)

2017年06月15日 | 寺社巡り-神奈川

【神奈川・鎌倉市】平安時代末期に起こった平治の乱で戦死した住民首籐刑部大輔俊道の菩提を弔うため、永暦元年(1160)、俊道の子・山之内經俊により開創された明月庵が起源とされる。
鎌倉時代の康元元年(1256)、五代執権北条時頼がこの地に最明寺を建立した。 その後、文永五年(1269)に時頼の子の八代執権北条時宗が、蘭渓道隆を開山として禅興寺を創建した。
室町時代の康歴二年(1380)、鎌倉公方足利氏満から禅興寺中興の命を受けた関東管領上杉憲方が、寺域を拡大し塔頭を建てるなどして中興した。 この時、密室守厳を開山として明月庵は明月院と改められ、禅興寺支院の首位となった。 室町幕府三代将軍足義満の時代に禅興寺は関東十刹の第一位となるが、明治初年の神仏分離で廃寺となり、明月院だけが残った。 臨済宗建長寺派で、本尊は聖観世音菩薩像。

がっしりとした勾欄がある石の反橋を渡って境内に....通行禁止の総門を横目に拝観受付に向かう。
受付から左への参道を進むと、本堂から離れた境内の北の隅に北条時頼の墓とされる宝篋印塔があり、その近くに御廟所がひっそり建つ。
参道を戻り、正面の緩やかな石段の参道を上ると中門だ。 明月院は「アジザイ寺」として有名で、紫陽花が咲く季節にはこの中門を背景にして両側に紫陽花が咲き乱れる石段が絶好の撮影ポイントとして知られる。 境内には二千本を越える紫陽花が植えられ、シーズンにはほぼ全山が鮮やかな青一色になるそうだが、秋の訪問だったので....。 中門をくぐると「方丈」の額が掲げられた本堂が建ち、その前には白砂が眩しい枯山水の庭園が広がる。 寝殿造りのような本堂には例の丸窓の「悟りの窓」と呼ばれる丸窓があり、窓の奥に池泉回遊式庭園が少しだけ見えている。
 方丈の左に続く参道の奥に、燦々と日差しを浴びた茅葺屋根の開山堂が見える。 630年ほど前に建てられた開山堂は、縦材と横材の間を全て白壁で埋め、桟唐戸と花頭窓のみがあるだけのシンプルな造りだ。 開山堂の左の山際にある大きなやぐら(洞窟墳墓)に、中興上杉憲方公の墓とされる宝篋印塔と禅宗様式の香炉がある。 洞窟の岩壁に磨崖仏があり、光背を背にした2躰の如来像と左右に16羅漢像が厚肉彫りされているがかなり摩耗が激しく、像容がハッキリしないのが残念だった。
 
総門前のごつい勾欄付き石の反橋と「最明寺旧跡道」と刻まれた道標/切妻造桟瓦葺の総門..両脇間に花頭窓

境内側から眺めた総門..門前と同じ石橋が架かる
 
鎌倉幕府第五代執権・北条時頼公墓所..墓碑は宝篋印塔・五輪塔等の部材を組合わせた石塔

露盤宝珠を乗せた宝形造桟瓦葺の廟所..「最明寺入道北条時頼公御廟所」の札が掛かる
 
身舎に裳腰を付けた廟所..前面のみに切目縁がある/太い竿の石燈籠越しに眺めた廟所
 
お休み処の「月笑軒」

切妻造銅板葺の中門..紫陽花シーズンには中門を背景にして緩やかな石段の両側に咲く紫陽花が撮影ポイント

方丈がある境内

小棟造りの寄棟造桟瓦葺の方丈と呼ばれる本堂
 
方丈前の常香炉は露盤火焔宝珠を乗せた宝造りで軒先四方隅に蕨手がある

本堂正面は全面が扉..両折両開の連子付桟唐戸と左右に引き戸の格子戸
 
本堂には本尊聖観世音菩薩が祀られている..有名な丸窓の奥には池泉回遊式の庭園がある/丸窓は「悟りの窓」と呼ばれ、悟りや真理、大宇宙などを円形で象徴的に表現している

方丈前に広がる枯山水の庭園
 
庭園の奥の石組は須弥山を形どり仏教観を表現..白砂敷きは大海を表し、亀島と鶴島の石が配されているそうな(周りの緑はツツジ)

露盤宝珠を乗せた宝形造茅葺の開山堂(宗猷堂)..南北朝時代の1380年頃に宗猷堂として建立

基壇上に建つ白壁の開山堂に「宗猷堂」の額..正面に桟唐戸と花頭窓、側面にも花頭窓

堂内に蜜室守厳像を安置

開山堂の左の山際にある洞窟墳墓のやぐら(羅漢洞)..間口7m、奥行6m、高さ3mで鎌倉市現存の最大級の大きさ
 
壁面中央に光背を背負う釈迦如来と多宝如来、両側に16羅漢像が厚肉彫りされている/宝篋印塔は中興開基上杉憲方公の墓(供養塔)といわれる、手前の香炉は禅宗様式

開山堂の右側にある鎌倉十井のひとつの「瓶ノ井」..「つるべの井」とも呼ばれ、現在も使える井戸

中門から眺めた境内と総門
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