何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

飛鳥寺-(1) (高市)

2017年07月06日 | 寺社巡り-奈良

【奈良・高市郡】仏教受容派の蘇我馬子の発願で、排仏派の物部守屋を倒した翌年の第32代崇峻天皇二年(588)に造営を開始し、第33代推古天皇四年(596)に創建された。
創建時は、塔を中心に東西と北にそれぞれ金堂を配した日本最初の本格的な寺院で、その周りに廻廊を巡らし、廻廊の外に講堂がある壮大な伽藍だった。 日本の仏教の出発点となった飛鳥寺は、寺号を「仏法を興す寺」の法興寺とも元興寺とも呼ばれたが、その法灯を継いでいる現在の寺は安居院という。
中金堂跡に建つ本堂に、日本最古の仏像である本尊の銅造釈迦如来坐像を安置するが、天皇の詔により推古天皇十七年(609)に鞍作止利(法隆寺金堂の本尊釈迦三尊像も止利作と伝わる)が制作した丈六仏で、飛鳥大仏と呼ばれる。
蘇我氏の氏寺として創建された寺は、皇極天皇四年(645)の大化の改新で蘇我本宗家が滅んだ後も重視され、官寺と同等の扱いを受けた。 真言宗豊山派、本尊は銅造釈迦如来坐像で歴史的には最古の仏像。 新西国第9番霊場。 聖徳太子遺跡第11番霊場。

日本最初のお寺である飛鳥寺を初めて訪れるということで、移動するバスの中で中国最初の寺院・白馬寺に行ったときと同じように心が躍った。
胸をワクワクさせながら山門をくぐって堂内へ....ご本尊の飛鳥大仏が安置されている本堂に向かっている時、お寺の方から「飛鳥大仏は自由に撮影していいです」という信じられない言葉を聞いて吃驚した。
本堂に鎮座する日本最古の飛鳥大仏に逢う。 1400年も前から飛鳥の移り変わりを見つめてきた大仏様なのだが、意外に簡素な内陣に鎮座しているのでやや拍子抜けした。 それでも黒光りしているそのお姿は威厳と迫力に満ちている。 興味深かったのは通肩の衲衣で、衲衣に紐が付いていて、その紐を胸前で蝶結びにした珍しい服装は初めて見る。
飛鳥大仏の右左に木造の阿弥陀如来坐像と聖徳太子孝養像とが鎮座しているが、藤原時代作の阿弥陀如来坐像は見慣れた如来様の像容と違い、背筋をピーンと伸ばした現代人の体躯のようだ。
小さな釣鐘が下がる回廊から古い石造物が佇む中庭を拝観した後、先の展示室に進むと、ガラス張りの展示棚の中に藤原時代や室町時代の仏像が置かれている。 仏像を拝観しながら、飛鳥大仏は「重文」なのに他の古い仏像は指定されていないのは何故かな~と疑問に思いながら本堂を出た。

切妻造本瓦葺の山門(確か薬医門)..右側にくぐり戸を設けた袖塀
 
江戸時代寛政四年(1792)造立の「飛鳥大佛」標石..飛鳥寺参道の道しるべとして造立、台石は飛鳥寺創建時(約1400年前)の礎石
山門を通して眺めた境内は右が本堂で正面奥は思惟殿/門柱に「飛鳥寺」と「新西国第九番霊場・聖徳太子第11番霊場」の札が掛かっている

寄棟造本瓦葺の本堂..正面は向拝のない簡素な造りで、虹梁中備の蟇股や連子窓や格子張りの板唐戸は和様式
 
本堂前に並ぶ3個の礎石は日本最初の金堂(中金堂)のもの/正面の扉前に小さな鰐口が下がる

本堂の南側に残されている大きな礎石は焼失した塔のもの
 
境内の中心に建っていた塔は推古天皇四年(596)完成で建久七年(1196)に落雷で焼失/塔心礎中心(地下2メートル)

本尊の銅造釈迦如来坐像(重文)..推古天皇十七年(609)造立で鞍作止利仏師作

日本最古の仏像だが平安・鎌倉時代の火災で全身罹災し、後補を受ける
 
通肩の衲衣で、衣の紐を胸前で蝶結びしている..丈六仏の飛鳥大仏は制作時のまま残っているのは顔面や右手の中指・薬指・人差指などだけ

像高272cmで、制作時造像に銅15トン、黄金30kgが使われた
  
飛鳥寺伽藍復元図..中央に五重塔、東西北に金堂、南に中門がある/飛鳥大仏図..当時は化仏のある舟形光背を背にしていたようだ/推古天皇元年(592)の日本最古の仏舎利..鎌倉時代建久八年(1197)に掘出され舎利容器に納められた

飛鳥大仏の左手の唐破風の厨子に鎮座する木造聖徳太子孝養像
 
聖徳太子孝養像は室町時代作で、16歳の時に父用明天皇の病気回復を祈願しているお姿/飛鳥大仏の右手に鎮座する木造阿弥陀如来坐像..藤原時代作..挙身光(二重円光)がある金色の舟形光背を背負い、弥陀定印(上品上生印)を結ぶ

回廊に下がる半鐘越しに眺めた中庭と庫裏

中庭には貴重な石造物が置かれている
  
南北朝時代造立の「飛鳥寺形石燈籠」..「日本の燈籠」に選ばれている極めて清楚な形/室町時代造立の宝篋印塔..基礎に小さな格狭間がある..傍に2体の一石二仏と小さな一石五輪塔がある/奈良時代(と思う)造立の道標..上に半肉彫りの千手観音像、下に「法界」の刻

藤原時代や室町時代に作られた貴重な仏像が並ぶ
 
本堂奥の展示室..掘り出された飛鳥大仏に関する遺物などを展示
  
室町時代作の木造不動明王坐像/藤原時代作の木造勢至菩薩像/藤原時代作の木造深沙大将像
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