何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

當麻寺-(2) (葛城)

2017年03月15日 | 寺社巡り-奈良

【奈良・葛城市】「文亀曼荼羅」は、天平宝字七年(763)に中将姫が織ったとされる「蓮糸曼荼羅」を、室町時代の文亀年間(1501~1504)に転写したもので西方浄土を表現している。 中将姫が織った「蓮糸曼荼羅」を祀る本堂が現在のような形になったのは平安末期で、元はこの場所には千手堂があり、何度かの改築を経て、永暦二年(1161)に現在の本堂が建設された。
鎌倉時代以降、曼荼羅を織った中将姫伝説が阿弥陀信仰と結びついて浄土宗が入ってきたことで、真言宗の塔頭と浄土宗の塔頭が共存するようになった。 塔頭(子院)は享保十四年(1729)に31坊を数えたが、現在は13院で、真言宗は中之坊、西南院など5院、浄土宗は奥之院、千佛院など8院。

境内の南側の一段高い所に東塔と西塔とが本堂や金堂を見守るように建つが、両塔については塔頭の西南院の庭園から紹介する。
入母屋造りの金堂の後方つまり北側に寄棟造りの講堂が南面し、金堂と講堂の間の先の正面に優美で気品が漂う本堂が建つ。 本堂参拝後、広縁から堂宇や塔頭などが立ち並ぶ境内を一望すると、その景観は歴史を刻んできた古刹であることを感じさせる。 案内されて金堂、講堂そして本堂に祀られている諸仏の仏像を拝観したが、思わず息をのむ美しさに感動の連続だった。
本堂に向かって左手に「當麻寺 寺務所」の標札が掛かる浄土宗子院の護念院があり、山門を通して多層石塔が見えるので境内を拝観した。 狭い境内だが、初層軸部に四方仏梵字を刻んだ十三重石塔の他に、江戸初期の板碑形の六字名号塔や石碑などが佇んでいる。
本堂の右奥に大師堂の境内があり、風情のある宝形造りの大師堂、小さな八角堂、袴腰の鐘楼そして多くの石塔・石仏がある。 大師堂拝観後、東塔と西塔とを同時に美しく眺められる西南院の庭園に向かった。

金堂の北側に南面で建つ講堂..金堂に次いで建立されたが平安時代に焼失

寄棟造本瓦葺の講堂(重文)..鎌倉時代乾元二年(1303)再建
 
乱石積の上に建つ講堂は正面七間五戸、側面四間で平入....板扉の内側に蔀戸、組物は柱上に平三斗、中備と柱間の台輪の上に間斗束を配置

本尊は藤原時代の定朝様式の木造阿弥陀如来坐像(重文、丈六仏)..他に木造地蔵菩薩立像、木造妙幢菩薩立像など藤原時代~鎌倉時代の仏像を祀る(妙幢菩薩は地蔵菩薩の別名)

寄棟造本瓦葺の本堂(曼荼羅堂)(国宝)

本堂の内陣は天平時代の様式のままで、永暦年間(1161~1162)に内陣を囲む形に外陣等が拡張
 
本堂境内の前に立つ石灯籠..江戸時代寛文四年(1664)銘/本堂基壇前の石燈籠..手前は明和二年(1765)銘、奥は貞享二年(1685)銘

本堂は正面七間五戸、側面五間で、周囲に擬宝珠高欄に切目縁を巡らしている

二軒の平行垂木で組物は柱上に平三斗、中備と台輪の上に間斗束を配置
 
放生池越しに眺めた本堂/本堂から眺めた放生池と東塔、右手は護念院

擬宝珠高欄の回縁から眺めた金堂と放生池と護念院、奥は東塔

本堂の南側から眺めた金堂(右)と講堂(左)..いずれも南面で建つ

切妻造本瓦葺で薬医門が建つ護念院(浄土宗子院)..門前に寺号標石が立つ山門に「當麻寺寺務所」と「納骨回向所」の掛札

護念院(浄土宗子院)の境内

入母屋造本瓦葺の護念院本堂..屋根上に西塔の頂部が見える
 
蓮華座に立つ初層軸部に四方仏梵字を刻んだ十三重石塔/寛文四年(1664)造立の六字名号板碑
 
本堂後方に佇む「南無阿弥陀仏三界萬霊」と刻まれた大きな板碑形三界萬霊塔と覆屋に鎮座する地蔵尊石像/舎のない手水鉢

本堂右後方の奥の大師堂が建つ境内

露盤宝珠を乗せた宝形造りの大師堂..本尊は高野山から移された等身大の弘法大師像

正面は桟唐戸の蔀戸..切目縁を巡らしている
 
切妻造本瓦葺で袴腰付の鐘楼/小さな宝形造本瓦葺の八角堂..桟唐戸で周りに連子窓
 
境内に歴代當麻寺別当、中之坊法印、西南院住職などの供養塔がある..享保十七年(1732)造立の宝篋印塔(手前)で塔身四面の月輪に梵字が刻、隅飾突起が反り返り開いている/舟形光背を背負い錫杖と宝珠を持つ地蔵菩薩像..右は笠付墓碑か
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