現在アメリカで暮らしている
24会メンバーの安永さんからの便りのご紹介です。
今回は、SEP11の件についてのご紹介です。
14年前の9月11日。
私はこの日を一生涯、どんな事が身に起きても絶対忘れる事が出来ない日になりました。
当日の朝、ハイジャックされたUnited 175便の飛行機に乗務員として乗る予定だった
ある日系人女性のお話しです。
その女性は私の友人の知り合いのご家族で、そこの娘さんです。
前日ニューヨークで泊まったホテルでの夕食時に、同僚からフライトの変更を頼まれたのです。
社内では社員の都合でフライト便を変更する事は社員同士で時々あることで、
もちろん上司の了解を得てはじめてOKになる訳です。
変更を依頼した同僚の理由は、自分のお父さんが一昨日体調を崩し、急遽入院したと言うのだ。
よってフライトを朝の早い便に変更する事で、仕事が終わり次第、
すぐ病院に行けると言う思いがあったのです。
何と親思いの心優しい娘さんでしょう。
内容を打ち明けられた同僚の日系人女性は快く変更を了解し、
自分は1時間遅いフライトに変更が決まったのです。
依頼した彼女は喜び、お父さんに早く会えると喜んで175便に早朝乗務し、
フライトは予定通りテイクオフ致しました。
テイクオフをして間もなく、ハイジャックされ、すでに一機がノースタワーに突っ込んでいたので、
隣りのサウスタワーに突っ込むのです。
親を思う優しい強い気持ちが、不幸にも運命のいたづらになったお話しです。
フライト175便。
もう一件は、1週間出張でニューヨークに行った日系保険会社勤務の日本人社員が
命びろいをしたお話しです。
WTC(World Trade Center)の近くのホテルに宿泊。
当日の朝、いつもの通りホテルの一階のレストランで朝食をするのですが、
その日は団体観光客がいて少し混んでいたのです。
よって朝食が他の日よりも5分ほど遅く終わったのです。
いつもと同じように歩いてWTCに着き、エレベーターに乗ろうと待っていたのです。
その時突然大きな音と地響きがして天井から色々な物が落ちて来たのです。
かばんを頭に置いて外に出ようとしたら、外も上から色々な物が落ちてくるので、
あまり落ちてこないドアを探し、そこから外へ出たのです。
そこで、同僚に携帯で電話をしたら、同僚は部屋に煙が入って来て、
これから屋上に皆と一緒に逃げると言って電話を切りました。
そして20分ほどしたら話した同僚から電話があり、今屋上にいる・・煙が熱い・・と話した後、
電話は切れました。
もし、彼がホテルでの朝食を団体客もいなくて5分ほど早く終わらせていたら、
エレベーターの前ではなく、恐らく自分の席に着いて仕事の準備をしていた最中ではないかと思います。
幸い朝食が5分遅くなって命拾いをしたお話しです。
この日系の保険会社は私と取引があり、社員の方も知っている方でした。
この話しを聞いた時、人の運命の不思議さを・・・・考えさせられた事件でした。
陰謀説