対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

エカントの導入1

2017-10-04 | 楕円幻想
エカント、いいかえれば離心距離の二等分は、仮定されたものではなく、金星の8個の観測データから導かれたものである。その詳細は山本義隆『世界の見方の転換』1の付記A-2にまとめられている。
エカントの導入を見ていこう。
プトレマイオスは金星の軌道を決めるにあたって、まず6つのデータを使う。
1 線対称な位置関係にある2組のデータ(4つのデータ)に着目して、離心円の軌道の長軸を定め、その軸が春分点方向と55°傾いていること(遠地点経度λa)を導く。
2 長軸線上にある2つのデータから離心率eと周転円の半径cを導く。
3 これに2つのデータを重ねて、離心距離の二等分を導く。『世界の見方の転換』1の図と式を引用しながら、くわしくみていこう。

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