対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

8分の弧から

2017-06-16 | ノート
ホワイトヘッドが近代科学の起源と特徴づける「細かな事実に対する熱烈な興味と、抽象的概括に対する等しく熱烈な愛情との結合」。ケストラーはこの特徴をケプラーの『新天文学』にみている。
(引用はじめ)
その分岐点はケプラーの著作に劇的に表現されている。『宇宙の神秘』では、事実が強制的に理論に合わせられている。『新天文学』では、数年におよぶ労力と苦悩の上に築かれた理論が、なにということもない八分の弧だけの不一致があるという理由で放棄された。この八分を邪魔物として呪うかわりに、彼はそれを新しい科学の柱石に変えたのである。
(引用おわり)
8分の差は「原理までに還元し難い頑固な事実」であり、楕円軌道が「一般原理」となる。

『科学と近代世界』(ホワイトヘッド、植田泰治・村上至孝訳、松籟社、1981)
『ヨハネス・ケプラー』(ケストラー、小尾信弥・木村博訳、河出書房新社、1977)

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