対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

武谷三男のケプラー論

2017-07-11 | 楕円幻想
『弁証法の諸問題』に「ヨハネス・ケプラー」がある。また『科学入門』には「ケプラーが遊星の運行の法則をつかむまで」がある。この他にもあるのかもしれないが、この2つがわたしの知っている武谷のケプラー論である。ここで武谷は楕円軌道の発見を扱っている。こんどあらためて読んでみた。記憶になかったが、エカントへの言及もあった。武谷はイクアントとよんでいた。8分の誤差から、地球の軌道を確定し、そこで面積速度の法則を見いだす。そして、確定された地球の軌道から、あらためて火星の軌道を確定する。そこまでは明確に展開されていた。図も提示してある。しかし、その後がよくない。画竜点睛を欠いているのではないかと思えた。
(引用はじめ)『科学入門』(勁草書房、1970)
こうしてきまった多数の火星の位置をつなぐ曲線はなんなのでしょうか。円ではもちろんうまくいかないのです。ケプラーは、努力のすえこれが楕円であることを見いだしました。ケプラーは書いています。「ねむりからさめたように、一つの新しい光がわたしをとつぜんてらした。」太陽が楕円の一つの焦点にあるとした場合に、ティコの観測は完全に満たされるのでした。
これがケプラーの第一法則といわれているものです。
(引用おわり)
「めざめ」の引用はある。しかし、武谷のケプラー論には楕円軌道発見の端緒になった視覚的均差5度18分の指摘がない。そして、そこから楕円と同定していく展開がない。
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